アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2021年05月

2021.05.30

養育期間標準報酬月額特例申出書のご案内

 東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、「養育期間標準報酬月額特例申出書」についてご案内させていただきます。
3歳未満のお子様を養育する厚生年金・健康保険の被保険者または被保険者であった従業員が、養育期間中の各月の標準報酬月額が養育開始前の前月の標準報酬月額を下回ってしまった場合は、被保険者が申し出ることにより、会社(事業主)が「養育期間標準報酬月額特例申出書」を提出すれば、従前の標準報酬月額で年金額を計算する特例措置のことです。

例:
産前産後休業前の標準報酬月額が20万円で、育児休業終了後時短勤務となり、標準報酬月額が16万円に下がった場合に活用できる制度です。

ご存じでない方も多いと思うので、記事にさせていただきました。

特例措置の期間の終期

1.お子様が3歳に達した時

2.被保険者の資格を喪失した時

3.申出によるお子様以外の別のお子様について特例措置の適用を受ける場合

4.お子様がなくなった場合、または、養育しなくなった場合

5.育児休業等を開始した時

6.産前産後休暇を開始した時

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.05.23

1か月単位の変形労働時間制度と残業代の計算

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、塾業や飲食業によく利用されている、1か月単位の変形労働時間制についてご案内します。
就業規則の作成や給与計算時の残業代計算が重要となります。

1か月単位の変形労働時間制について

日本の労働基準法の勤務時間は、1日8時間、1週間40時間以内と定められています。
しかし、この制度は、1ヶ月以内の一定の期間を平均して、1週間の労働時間が週40時間以下になっていれば1日8時間を超えていても残業時間の対象とする必要がない制度です。
つまり、 1ヶ月以内の一定の期間を平均して、1週間の労働時間が週40時間以下になっていれば、 繁忙時期の所定労働時間が1日8時間、週40時間を超えていても、時間外労働に該当しません。この制度は、シフト制の勤務の場合や1ヶ月で業務に繁閑の差がある場合等の業界に適している制度です。
例:月初は閑散で、月末が忙しい

 

この1ヶ月単位の変形労働時間制を導入するための要件や制度について

1.就業規則等に定めること
※常時10人以上の労働者を使用する事業場にあっては、就業規則に定め、就業規則を所轄労働基準監督署長に届出る必要があります。ただし、10名未満で就業規則を作成しない場合は労使協定で締結しこれを労働基準監督署に届け出ます。 
2.1か月の変形期間における労働時間の上限
計算式・・・40(時間)×変形期間の暦日数/7
(1)31日の月の総枠=177.1時間
(2)30日の月の総枠=171.4時間
(3)29日の月の総枠=165.7時間
(4)28日の月の総枠=160時間
3.日、週の労働時間の特定について
シフト表などにより、各日、各週の労働時間をあらかじめ具体的に定めておく必要があります。従って、会社が業務の都合によって日々、その場その場で急遽、勤務時間を変更するような場合は1ヶ月単位変形の趣旨から外れますのでご注意ください。

時間外労働について

就業規則、その他これに準じるもので定めたところにより、1日または1週の法定労働時間を超えて労働させることができますが、この場合には、以下の時間が時間外労働となります。 
1.1日については、労使協定などにより8時間を超える時間を定めた日はその時間を、それ以外の日は8時間を超えて労働した時間。
2.1週間については、労使協定による定め、又は就業規則、その他これに準じるものにより40時間を超える時間を定めた週はその時間を、それ以外の週は40時間を超えて労働した時間。ただし、上記1で時間外労働となる時間を除きます。
3. 変形期間については、以下の式により計算される変形期間における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間。
(上記1または2で時間外労働となる時間を除く)
(1)40(時間)×変形期間の暦日数/7
(2)31日の月の総枠=177.1時間
(3)30日の月の総枠=171.4時間
(4)29日の月の総枠=165.7時間
(5)28日の月の総枠=160時間
4.注意
3.の枠で抑えたら残業代の支払が発生しないと誤った理解をされて、運用されているケースが多いです。
例:
勤務シフト表による1ヶ月単位の変形労働時間制を採用しており、1日の所定労働時間は8時間。ある日に9時間の勤務を行ったため、次の日にその1時間分の調整として7時間の勤務とした等です。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.05.16

健康保険・厚生年金の報酬月額取扱いの注意点

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

基礎的なことですが、健康保険、厚生年金の報酬月額の取扱いについてご案内させていただきます。
そもそも、健康保険、厚生年金の報酬月額は、会社に入社した時の被保険者資格取得時、4月・5月・6月の3か月の賃金を平均して報酬月額を見直す「月額算定基礎届」、昇給・降給があり、報酬月額の等級が3か月平均で2等級増減する場合に見直す「月額変更届」があります。

報酬月額とは?

健康保険・厚生年金保険では、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を報酬月額と言い、区切りのよい幅で区分した標準報酬月額とし、保険料の額や保険給付の額を計算します。健康保険制度の標準報酬月額は、健康保険は第1級の5万8千円から第50級の139万円までの全50等級に区分されています。

報酬月額の対象とするものと対象としないもの

酬月額の対象とされる報酬とは、従業員(被保険者)が労働の対価として受けるすべてのものをいいます。賃金、給料、住宅手当等の給与項目名称を問うことなく、通貨で支払われるもの、食事や住宅など現物で支給されるものが対象です。

報酬の対象となるもの

A 通貨
基本給(月給、日給、時間給等)、残業手当、通勤手当、住宅手当、子供手当、家族手当、役職手当、皆勤手当、賞与(年4回以上支給される場合)

B 現物
食事、社宅、寮、被服(勤務服でないもの)、自社商品や製品、通勤定期券(月額相当分)

報酬の対象とならないもの

A 通貨
賞与(年3回以下の場合)⇒賞与払届が別途必要、大入り袋、見舞金、解雇予告手当、退職金、出張旅費、立替経費、業務上の交際費、慶弔費

B 現物
制服、作業着、見舞金、生産施設の一部である住居

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2021.05.09

雇用保険の特例のご案内

 東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

新型コロナウィルスが猛威を振るい、東京は、緊急事態宣言が5月末まで延長になりますね。
このような状況下、飲食店などでは解雇までいかなくとも、アルバイトのシフトが減少するといった問題が多発しています。こうしたシフトの減少により離職した人について、雇用保険(求職者給付)の特例等が設けられましたので、ご案内させていただきます。

A 労働契約に具体的な就労日数等の定めがある場合

 シフト制の労働者で、例えば、下記に該当される場合は、特定理由離職者または特定受給資格者として認められる場合があります。
〇具体的な就労日数が労働条件として明示されている一方で、シフトを減らされた場合
〇契約更新時に従前の労働条件からシフトを減らした労働条件を提示されたため、更新を希望せずに離職した場合
※シフト制労働者の定義は、勤務日数や時間がシフトにより決定される労働者のことを言います。

※特定理由離職者または特定受給資格者とは?

特定受給資格者の範囲

  1. 「倒産」等により離職した者
    (1) 倒産(破産、民事再生、会社更生等の各倒産手続の申立て又は手形取引の停止等)に伴い離職した者
    (2) 事業所において大量雇用変動の場合(1か月に30人以上の離職を予定)の届出がされたため離職した者及び当該事業主に雇用される被保険者の3分の1を超える者が離職したため離職した者
    (3) 事業所の廃止(事業活動停止後再開の見込みのない場合を含む。)に伴い離職した者
    (4) 事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職した者

  2. 「解雇」等により離職した者
    (1) 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く。)により離職した者
    (2) 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者
    (3) 賃金(退職手当を除く。)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した者
    (4) 賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(又は低下することとなった)ため離職した者(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)
    (5) 離職の直前6か月間のうちに[1]いずれか連続する3か月で45時間、[2]いずれか1か月で100時間、又は[3]いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した者。事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者(6) 事業主が法令に違反し、妊娠中若しくは出産後の労働者又は子の養育若しくは家族の介護を行う労働者を就業させ、若しくはそれらの者の雇用の継続等を図るための制度の利用を不当に制限したこと又は妊娠したこと、出産したこと若しくはそれらの制度の利用の申出をし、若しくは利用をしたこと等を理由として不利益な取扱いをしたため離職した者
    (7) 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないため離職した者
    (8) 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者
    (9) 期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者(上記(8)に該当する場合を除く。)
    (10) 上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した者、事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者及び事業主が職場における妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者
    (11) 事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者(従来から恒常的に設けられている「早期退職優遇制度」等に応募して離職した場合は、これに該当しない。)
    (12) 事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3か月以上となったことにより離職した者
    (13) 事業所の業務が法令に違反したため離職した者

特定理由離職者の範囲

  1. 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)(上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(8)又は(9)に該当する場合を除く。)

  2. 以下の正当な理由のある自己都合により離職した者
    (1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者
    (2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
    (3) 父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者
    (4) 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者
    (5) 次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者
    (a) 結婚に伴う住所の変更
    (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
    (c) 事業所の通勤困難な地への移転
    (d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
    (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
    (f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
    (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
    (6) その他、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(11)に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等

B A以外でシフトの減少により週の労働時間が20時間を下回ることとなる場合

 2021331日以降に、以下の理由により離職した人は、特定理由離職者として、雇用保険求職者給付の給付制限を受けないことになりました。
シフト制労働者のうち、新型コロナの影響により、シフトが減少し(労働者が希望して減少した場合は除く)、概ね1ヶ月以上の期間、労働時間が週20時間を下回った、または下回ることが明らかになったことにより離職した場合

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

 

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