アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2021年01月

2021.01.31

出勤簿(勤怠管理)の適切な運用について

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、出勤簿についてご案内させていただきます。
クライアント様から、出勤簿を記録するために、勤退を正確に把握したいが、何を導入すればいいのかご相談を受けます。

そもそも出勤簿は、従業員の労働時間を正確に記録するための書類です。従業員の出勤日、終業時間、残業時間や深夜労働の時間を把握するために必須なものです。さらに、労働基準法では、出勤簿の保存を義務付けており、正しく管理・保管をしておかない場合、労働基準法違反になります。
※出勤簿は、労働基準法第109条によって、3年間の保存が義務付けられています。

また、出勤簿は、賃金台帳や労働者名簿と並ぶ法定三帳簿の一つで、労働法によって適切な管理が義務付けられています。 

出勤簿は、会社が従業員の労働時間を正確に把握し、適切な給与を支払うためのものであり、全従業員の労働時間を記入しなければいけません。
※全従業員=正社員・契約社員・アルバイト 等すべての雇用する従業員です。
出勤簿でよく利用されているのは、タイムカードですが、一般的に、タイムカードと実際の労働時間には差が発生してしまいます。
タイムカードを出勤簿として扱うには、日報や残業申請書などの申請等書類と照合して、実際の労働時間との差異がないことを証明しなければいけません。
従業員に日報をつけさせたり、残業申請書を提出させたりし、使用者が従業員の労働時間を算出するために有している記録と照合確認し、記録しなければなりません。その記録が、始めて出勤簿として認められることになります。 
厚生労働省による労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインのなかでは、労働時間(始業・終業・休憩時間など)を原則的な記録法として、以下の2種類のうちのいずれかと定められています。 
(1)使用者による直接確認および記録 (決まった書式はありません)
(2)タイムレコーダーなどの客観的な記録 
タイムカード、ICカード、IDカード、パソコンの使用時間(サーバーアクセス履歴等)の記録が含まれます。
最近は、クラウド勤怠システムを導入される会社が増えてきています。また、労基署の調査の際に、実際の勤怠とパソコンの使用時間(サーバーアクセス履歴等)の照合がなされる場合もありますので、使用者は、タイムカード、ICカード、IDカードだけで労働時間を判断してはいけません。
 
例外として、上記2つの方法ではなく自己申告制で行わざるを得ない場合には、
➀その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと 
②自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること 
③労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定しないこと 
といった措置を講じるよう決められています。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。 

2021.01.24

厚生労働省「令和2年就労条件総合調査 結果の概況」のご案内

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」の結果概要についてご案内します。
この調査は、主要産業における企業の労働時間制度、賃金制度等について総合的に調査され、民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的として実施されています。

1. 企業平均の年間休日総数

平成31年・令和元年(または平成30会計年度)の年間休日総数を1企業平均で見てみると109.9日となりました。
平成30年は108.9日となっていましたので、1.0日増えたことになります。この年間休日総数について平成21年以降の推移より、近年は、年々増加傾向にあると言えます。

2. 年次有給休暇の取得状況

年次有給休暇(有給休暇)の取得状況については、平成31年・令和元年(または平成30会計年度)の1年間に企業が付与した有給休暇の日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均18.0日で、そのうち労働者が取得した日数は10.1日となっています。取得率をみてみると、前年52.4%から56.3%に上昇しています。また、企業規模別の取得率は、30人から99人が51.1%、100人から299人が52.3%、300人から999人が53.1%、1,000人以上が63.1%となっており、企業規模が大きくなるにつれて取得率が高くなっています。
次に、計画的付与制度の有無についてみてみると、企業割合は43.2%となっており、平成30年が22.2%であったことと比較し、倍増しています。
これは、平成31年4月より年休の5日取得義務がスタートしたことで、確実に年5日の年次有給休暇を取得させるために、導入する企業が増えたことが原因であると考えられます。

3. 週休制度

主な週休制は、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合が82.5%で、「完全週休2日制」を採用している企業割合は44.9%でした。
以上、自社の状況と比較され、今後の労務管理のご参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.01.17

会社の行う一般健康診断は有給か?無給か?

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

さて、首都圏、関西圏、福岡など新型コロナウィルスの緊急事態宣言が発令されました。
当事務所も感染リスクを防止するため、昨年の緊急事態宣言解除後も時差通勤は継続していましたが再度、テレワークを開始する予定です。

本日のテーマは、会社が行う定期健康診断は、有給か?無休か?です。

有給=有給休暇ではありません。勤務時間として賃金が支払われるか。
無給=外出等とみなされ、その受診時間は通常の賃金から控除され無給なのか。

一般健康診断は、労働安全衛生法上、会社に年1回以上の定期健康診断を従業員に受けさせる義務の定めがありますので、実施されていない場合や一部の従業員にしか実施していない場合などは、労働基準監督署の調査の際、是正勧告を受けます。
勿論、従業員は、受診する義務がありますが、従業員の受診拒否に対する法律上の罰則は設けられていません。
この一般健康診断ですが、勤務時間中に行ってもらうか?行ってもらった場合は、勤務時間中のため外出としてその時間を無給としていいのか等の相談をクライアント様から受けることがあります。
この有給か?無給か?については、労働局から通達がでています。
昭和47年9月18日基発第602号
健康診断の受診に要した時間についての賃金の支払いについては、労働者一般を対象とする一般健康診断は、一般的な健康の確保を図ることを目的として事業者にその実施を義務づけたものであり、業務遂行との関連において行われるものではないので、その受診に要した時間については、当然には事業者の負担すべきものではなく、労使協議して定めるべきものであるが、労働者の健康の確保は、事業の円滑な運営の不可欠な条件であることを考えると、その受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましい。
(この通達から言えること)
1. 一般健康診断については、従業員の受診に要した時間は、業務遂行中ではないため、無給でも良い
2. ただし、労働者の健康確保があって、事業の円滑な運営が行われるため、有給とした方が望ましい
あやふやな内容です。
つまり、「有給が望ましい」という内容は、義務ではないことです。つまり、無給だからと言って違法ではないと解釈されます。
ここで、誤解されていけないことは、一般健康診断の受診費用は会社が負担する義務があるということです。
労使トラブルを防ぐためにも、会社側と従業員が協議して取り決める事項であると考えます。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.01.10

傷病手当金のポイント

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、クライアント様よりご質問の多い、傷病手当金についてご案内させていただきます。
傷病手当金は、私的の疾病やけがで会社へ出社・勤務できなくなった場合に健康保険から支給されます。 
出社途上や勤務中は労働者災害補償保険が対象となります。

ポイント
1.連続する3日間経過後(待期期間)の4日以降に仕事に就けなかった場合に対象となります。
※この待機には、会社の公休日(土日祝日や定休日)有給休暇も含まれます。給与の支払いがあったか否かは関係ありません。

2.有給休暇等で休業した場合は、有給休暇期間中は対象となりません。何故なら、有給休暇のため猶予の支払があるためです。無給であることが必要です。
※1 給与の支払いがあっても、その給与が傷病手当金より少ない場合は、給与と傷病手当金の差額が支給されます。
※2 会社を退職後の任意継続被保険者である期間中に発生した病気やけがは対象となりません。

3.支給される期間は1年6か月です。誤解されやすいのは、この期間は、復職された期間がある場合でも、その復職期間も含まれます。

4.支給される傷病手当金の額は、労働保険や雇用保険ところなり、健康保険特有の標準報酬月額が基準となります。初めて支給される日より以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30日×3分の2が1日当たりの金額です。
※加入期間が1年満たない場合
➀支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均値
②標準報酬月額30万円
➀または②低い額

5.支給開始日以前に現職と前職をあわせて12か月の標準報酬がある場合は、現職と前職の標準報酬月額を合算して平均額が計算されます。
➀前職、現職とも協会けんぽの場合は、前職の在籍期間や会社名等を別紙に記載します。
②前職が独自の組合健保の場合は、その組合健保へ加入証明書を交付を依頼します。

6.退職後の継続給付について
退職日の前日までに現職のみまたは、現職、前職通算して1年以上の健康保険加入期間があり、退職日の前日までに、傷病手当金を受けているか、受けられる状態であれば、退職後も傷病手当金を受けることが出来ます。ただし、退職後、仕事に就くことが出来る状態なれば、その後は傷病手当金を受給することは出来ません。仕事に就くことが出来る状態の判断は、医師の診断書によります。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。
詳しくは、協会けんぽや、組合健保へお問い合わせください。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。


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