アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2017.11.19

使用期間中の給与は減額可能か?

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

昨夜から風が強く、急に気温が下がりましたね。温暖化と言いますが、本当に温暖化なんでしょうか?単純にここ数年、異常気象になっているなと、感じます。

さて、本題です。他士業の方の事務所便りに出ていましたが、試用期間中の給与の減額は可能か?

私も当事務所のクライアントさんも以下のようなことを感じたり、相談されるケースがあります。

・求人媒体に費用をかけてどうにか採用できたけれど、期待したほど仕事はできない。 
・もう少し給与を安くすればよかった。 
・もしくは今後、試用期間中は給与を減らしたい。 
ここで、試用期間中の給与減額ですが、相談された場合、「結論から言えば試用期間中は給与の減額が可能です。」と回答させていただいています。
ただし、使用期間中だから、給与は、いくらでも設定出来るというわけではありません。都道府県別に決められている【最低賃金】を下回らないことが必須です。【最低賃金】を下回らければ、会社と労働者との合意のうえで、試用期間中の給与を低く設定することが可能です。いくらでも設定可能です。 ただし、就業規則や労働契約書にその旨を明記する必要があります。
月次給与30万円
※だたし、試用期間中3か月間は20万
試用期間というのは、一般的に入社後一定期間を試用期間または見習期間とし、この間に労働者の人物・能力を評価して本採用をするかしないか決定するものとして設けていることが多いです。ただし、1年以上の期間設定は、裁判で不当と判断された判例があります。一般的には、1~3か月が多いです。 さらに、試用期間中だからといって、経営者の中には、解雇が自由にできると誤解されているケースがありますが、自由ではなく、法律の制限がありますので、要注意です。


(参考条文)
労働契約法第6条(労働契約の成立)
労働契約は、労働者が使用者に使用され労働し、使用者はこれによって賃金を支払うことについて、労働者と使用者が合意することによって成立する。


【最低賃金】の例外ですが、試用期間中に、最低賃金よりも低い金額に設定されたい場合、都道府県労働局長の許可があれば、最低賃金より最大で20%まで減額することができます。 
ただし、厚労省の中央最低賃金審議会で示された統計資料においては、試用期間中の減額特例の許可件数に関して、ゼロの年も少なくありませんでした。 この許可は、かなりハードルが高いと言えます。
具体的に最低賃金とは? 
最低賃金は2種類あります。 
各都道府県ごとに定められた【地域別最低賃金】」と、特定の産業に定められた【特定最低賃金】です。

 
【地域別最低賃金】
【特定最低賃金】
【地域別最低賃金】とは、各都道府県で働く全ての労働者とその会社(使用者)に対して適用される最低賃金です。 
47件の各都道府県ごとに最低賃金が定められています。 
産業や職種による制限はなく、正社員・契約社員・派遣社員・臨時・嘱託・パート・アルバイトなど、雇用形態や呼称に関係なく、働く全ての労働者と会社(使用者)に適用されます。 

【特定最低賃金】は、特定の産業について設定されている最低賃金です。 
基幹的労働者を対象として、【地域別最低賃金】よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認められた産業について、設定されます。


今回は試用期間中という条件なので産業別の【特定最低賃金】は適用されず、【地域別最低賃金】が基準となります。
このように試用期間中の給与の減額は可能ですが、労働者との合意による賃金の設定・期間の設定・就業規則や労働契約書への記載といった注意点があります。


試用期間中の給与の減額は、現実的には難しいケースが多いと思います。また、最近の人手不足の時代、期待した能力以上に給与を支払わざるを得ないこともあるようです。
まずは、求人募集の前に、現状の人員で業務を効率運用することを考え、これを実践したり、アナログ作業があれば、可能な限りIT化への移行、アウトソーシングなど検討する必要があります。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただき、ありがとうございます

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