アリスト社労士事務所(港区・渋谷区)のブログ
2017年09月
2017.09.27
社員の健康への投資方法
東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。
最近、残業代や社員の健康教育など、耳にしますが、社員の健康への投資の方法をご案内します。
方法として3つが挙げられます。
1.福利厚生として費用をかけて行うもの
2.手当を支給するもの
3.労働時間に働きかけるもの
福利厚生として費用をかけて行うもの
一般健康診断、脳ドックや婦人科系の検診などのオプション検診、医師ストレスチェック面談などの「健康異常を発見するもの」のほか、社員食堂にてバランスのとれた食事を提供する、昼寝を推奨するために仮眠スペースを用意するなどです。
手当を支給するもの
健康推進のための行動に対する手当を支給することで、健康行動を促進するという方法があります。
よくある例が、禁煙手当、自転車通勤手当、早朝手当などがあります。最近は、大手商社も早朝出勤となっていますね。
労働時間に働きかけるもの
長時間労働が健康に悪影響を及ぼす可能性を考え、強制的に労働時間を短くするという方法です
よくある例が、ノー残業デーを設定したり、警備保障会社と契約して施錠時間を早めたりするという環境に直接働きかける方法があります。
ご参考にしていただけましたか?
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。
2017.09.24
雇用契約関係を終了させたいときの適切な対応について
東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山博之です。
本日は、秋らしい快晴ですね。9月も残り1週間のみとなり、2017年も残すは3か月となりました。毎年ですが、この時期から年末までは時間が過ぎていくのが特に早くなる気がします。
従業員との雇用契約関係を終了させる方法は以下の3つがあります。
①従業員の辞職
②従業員の合意退職
③解雇
根本的に大切なことは、雇用主の一方的な意思表示で成立はしません。従業員との話し合い、同意が必要なのです。
2017.09.20
最低賃金と労働市場の関係
東京・渋谷のアリスト社労士行政書士の
代表の郡山博之です。
来月から最低賃金が変更となります。9月に入り、現在の最低賃金ぎりぎりで経営をされているクライアントさんに対して、賃金見直しのご案内をさせていただいています。
経営者のお話をお伺いすると、経営状況も厳しいのに、賃上げ?と悩まれる場合もあります。
最低賃金は、法律なので遵守が必要なのです。
2017.09.17
残業代請求が 起こる原因
東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。
過重労働に対する監視、監督の目が厳しくなっています。世間は「長時間労働を許さない」という風潮になってきています。
それでも企業によっては危機管理が十分でなかったり、ビジネスモデルの限界があったりといった理由で残業代対策が十分にできず、新たな未払残業代請求事件が生まれています。
この「未払残業代請求」は、どのような原因で起こるのでしょうか。3つの要素があります。
1感情
【未払残業代請求】は、法律で保護されるべき権利主張です。きっかけは「権利意識」というよりも「感情」にあると考えます。下記に列挙したような感情的不満がある社員が企業に対して交渉力を持たない場合に、「交渉手段として法的権利の主張という方法を選ぶ」ということです。
未払残業代のきっかけとなる感情例
嫉妬 | 同僚と不公平な取り扱いを受けている、指導が公平でないと感じている。特に昇給や昇格によること が多いと考えます。 |
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苛立ち | 誰にでも持っている要素ですが、人生が自分の思う通りに行かないこと。 |
確執 | 上司・同僚・家族との人間関係がうまくいかないなど。 |
不安 | 金銭不安や健康不安など |
劣等感 | 学生時代の友人との経済格差など |
この「感情」は本人の感情に限らず、配偶者や親などの感情も影響します。帰りが遅い夫になり代わって妻が感情的不満を募らせることもあります。
2情報
スマートフォンの登場により、労働基準法で保障される権利の情報へリーチすることが容易になりました。試しに「残業代 請求」と検索すると弁護士のサイトや、請求文書を内容証明郵便で送る方法が沢山でてきます。
また、本人の周囲の人間関係からも情報は入ってきます。法律に詳しい友人知人、いる知り法令遵守が当然の大手企業に勤めて合い、過去の同僚、配偶者や親など、情報流入ルートは多様にあり、遮断することはほぼ不可能でしょう。
3労務管理
【固定残業制度】を導入したり、【変形労働時間制】を採用したり、【休憩時間の確保】や【ノー残業デー】を行ったりする行為は、請求をされた時の支払いリスクを減らす目的で実施します。拘束時間の長いサービス業においては完璧に未払残業がない状態にすることは容易ではありませんが、無策のままでいるとダイレクトに残業代リスクが降りかかってくることになるため、何かしらの対策は必要です。
労務管理上の企業の対策
この原因うち、【2情報】については企業がコントロールすることはほとんどできません。【3労務管理】をきちんとすることは当然ですが、まだ、【労務管理】を整備されていない場合は、早急な対応が必要です。従業員が10人未満であっても、【就業規則の作成】【勤怠管理】【賃金規程】【賃金計算根拠】は、最低限、制度化することが大切です。
しかし、いくら【労務管理】をしっかりしても【1感情】のケアをしなければならないことは理解が必要です。
浮かない顔で仕事をしている社員はいないか?、えこひいきをして嫉妬心を煽っていないか?、経営陣と労働者の経済格差を不満に思われていないか?、見直してみることも必要と考えます。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき有難うございます。
【就業規則の作成】、【就業規則の見直し】、【賃金制度の作成】、【賃金根拠の作成】は、お気軽に当事務所へお問い合わせください。
2017.09.13
最低賃金の最低賃金クリアとは?
東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。
10月に最低賃金法が改定されますが、本日は、最低賃金クリアの根拠をご案内します。
最低賃金は時給で定められていますので、時給者はそのまま時給比較をすればクリアしているかどうかがわかります。しかし、日給や月給で払う場合は、時給に換算して最低賃金額と比較する必要があります。
比較のためには以下の【所定労働時間】と【対象となる賃金】を正しく計算する必要があります。
所定労働時間
1日8時間、週40時間(一部44時間)の【法定労働時間=所定労働時間】の場合は、年間の労働時間から月当たりの平均を出して計算します。
週40時間×年間52週÷12ヶ月≒173時間
法定労働時間より短い所定労時間を定めている会社の場合は、月間の所定労働時間も少なくなります。週35時間のケースをご案内します。
週35時間×年間52週÷12ヶ月≒151時間
対象となる賃金
月給者などの最低賃金の計算の際、基本給に「合算する手当」と「合算してはいけない手当」があります。
合算して良いもの |
役職手当、職務手当、国家資格手当など |
合算してはいけないもの |
・臨時に支払われる賃金や1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など) これらは単なる例示ではなく、限定的に列挙されたものです。つまり、これらに該当しない賃金は、全て割増賃金の基礎賃金としなければなりません。 ※1上記の家族手当が支払われていた場合であっても、実際にこれらの手当を除外するにあたっては、単に名称によるものでなく、その実質によって取り扱うべきものとされています(S22.9.13 基発第17号)。例えば、生活手当等と称していても、実質的に家族手当に該当するものは除外できますが、逆に家族手当の名称であっても、実質的には別の手当である場合は、除外されないことになります。なお、家族手当とは「準として算出した扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基手当」です。したがいまして、均衡上独身者にも一定額の手当が支払われている場合には、独身者に支払われている部分(又は扶養家族のある者に対して「本人分」として支払われている部分)は、家族手当ではないとされます(S22.12.26 基発第572号)。 ※2上記住宅手当が支払われた場合でも、算入しなければならない住宅手当があります。 |
ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。
2017.09.06
下請会社従業員の業務中の交通事故による元請の損害賠償責任
東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山 博之です。
今年も9月に入り、2017年度もまるまる3ヶ月となりました。
8月から東京は、天候不順で本日も雨です。
これまでの日本は、四季豊でしたが、今後は、日本らしい四季も楽しめなくなるのでしょうか?
さて、本題です。
顧問先さんから、ご相談を受ける事例です。
下請会社の従業員さんが、業務中に交通事故を起こしてしまい、被害者から元請会社に「損害賠償請求」がきた場合に、損害賠償請求に応じる必要がありますか?あくまでも交通事故を起こしたのは、元請会社の従業員さんではありません。
この場合は、下請け会社の従業員さんが起こした交通事故は、原則、元請会社が損害賠償責任を負うことはありません。下請会社の従業員さんが業務中に事故を起こした場合、下請会社は被害者に対して損害賠償責任を負わなければいけません。これを使用者責任といいます。
しかし、労働基準法でよく言われますが、元請会社が下請会社の従業員さんに直接指揮監督をしていた場合は、損害賠償責任を負うことがあります。
業界によりますが、一般的に建設業界では、元請会社が下請会社の従業員に対して指揮監督を直接するケースが多いです。
たとえば、下請会社の作業現場に元請会社の従業員を監督として派遣して、下請会社の従業員に作業や安全保持に関して具体的な指示をしていた場合です。
この場合は、下請会社の従業員を自社の従業員と同じように働かせていると捉えられ、賠償責任を負うことがあるのです。元請会社の従業員が指揮監督を直接していなかったしても、雇用や雇用後の監督について指示をしたり、干渉したりしていると、間接的な指揮監督関係が認められることもあるので注意が必要です。
今回は、交通事故の事例などでご案内していますが、建設現場などでは、賠償関係や労災関係が複雑になっています。
1人親方や下請会社の経営者は元請会社の労災には入れません。
ご不明な場合は、弊所へお問い合わせください。
ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。
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