アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2016.04.19

能力不足の社員を解雇できるか?

お疲れ様です!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

  代表の郡山 博之です。

最近ニュースになっている某企業の労使紛争事案では、能力不足の社員への配置転換や処遇を巡って争いが続いています。


また、通販大手の会社でも同様に所属カメラマン社員の仕事ぶりについて対立し、団体交渉に発展しています。能力不足を理由に社員に処分を下す場合は十分な注意が必要です。以下、能力不足社員の取り扱い方と注意点について、ご案内します。


重要なポイント

1. 能力不足を理由とした解雇や不利益変更はかなり難しい

日本の労働法制及び裁判例上、社員の能力不足を理由に解雇するのはかなり高いハードルがあることをまず理解しましょう。


終身雇用、年功型賃金などの日本の雇用に対する歴史的背景があるため、裁判では「労働力を自由に使用する権利(配置転換や単身赴任を命令するなど)」が広く認められている反面、「能力不足の社員をすぐに切り捨てずに、がんばって教育をしなさい」という立場をとられる傾向にあります。

解雇や降格などを行う場合、相当数の「教育指導を試みた実績」を求められます。


2.「時間を守らない」と「金を盗む」には厳しい

日本の労働法は戦前に制定された「工場法」をルーツにしており、規則正しく工場で働く人を想定しています。そのため、「時間を守らず、遅刻を繰り返す」「金品を盗む」などの規律を乱す行為に対しては厳しい立場をとります。


能力不足は証明が難しい反面、遅刻や窃盗などは明らかに証明ができます。裁判所では判定しにくい「能力」よりも、わかりやすいポイントで判断をするということでしょう。

3. 感情的対立が事態の深刻化を招く

労使トラブルの根本には「社員同士の不公平感」や「経営陣の私腹を肥やす行動に対する不満」「行き過ぎた指導に対する報復感情」など、感情的な対立があります。感情的対立のタネを放置していると思わぬ深刻化を招くことになります。



対策

昨今の事件や前述のポイントをもとにすると、能力不足社員の取り扱いとして以下のような対策が考えられます。


1. 遅刻・欠勤・横領・顧客からのクレームなどを記録する

2. 悪いことはその都度指導し、指導した実績を記録する

3. 解雇は極力避ける、そのうえで解決にはお金がかかることを覚悟する

まず、能力不足勤務不良客観的に証明できる事実をきちんと集め、記録しておくことが重要です。

とくに

・「遅刻や急な欠勤が多い」

・「通勤手当を不当に多く請求していた」

・「顧客から具体的なクレームが来ている」

などの事実は、後の退職交渉の上で有利に働きます。

次に業務に関する指導ですが、指導は口頭で行うだけでなく、できるだけ書面で残すよう心がけましょう。

「あれこれ手を尽くして指導を試みたのに改善しなかった」と表現できるだけの事実を積み重ねておくとことが大切です。


夕べは、同年代の社労士先生と神田に飲みに行ってきました。

飲みといえども、今後の事務所経営や、実務での問題点などを語り合い、有意義な時間でした。

酒の一席で、私の大好物な、マグロの「かま」のステーキを注文しました。



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