アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2022.10.09

就業規則を変更した場合の届出のポイント

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

就業規則、賃金規程や育児・介護休業規程などを変更した場合、労働基準監督署へ届け出る必要があります。(ただし、常時10人未満の労働者を雇用する事業者は除きます。)
本日は、就業規則を変更した場合の届出のポイントをご案内させていただきます。

就業規則を変更した際の意見聴取について

従業員数10名以上の事業所で、就業規則を変更した場合は、アルバイト・パートタイマー等を含む全従業員の過半数の代表者(以下、「過半数代表者」といいます)の意見を聴き、所轄の労働基準監督署へ届出を行う必要があります。
過半数代表者には、あくまでも意見を聴くことが求められており、届出する就業規則の内容に同意をとる必要まではありません。また、意見書に改正内容等について異議がある意見が書いてあったとしても届出においては問題なく、就業規則の変更の手続きにおいて、意見を聴くということが法令で定められています
ただし、賃金を引き下げるといった従業員にとって不利益な労働条件の取扱いに変更する場合は、各従業員と会社の個別の合意等の適切な手続きが必要
となりますので、注意が必要です。

アルバイト・パートタイム就業規則の意見聴取

会社によっては、正社員とアルバイト・パートタイマーの就業規則を別に作成しているケースがあります。万が一、アルバイト・パートタイム就業規則を変更し届出を行う場合は、正社員の就業規則と同様に、過半数代表者の意見を聴くことになっています。しかし、過半数代表者はアルバイト・パートタイマーである必要はなく、また、アルバイト・パートタイマーの中から過半数代表者を選ぶ必要もありません。
※ただし、パートタイマーの過半数代表者の意見を聴くことが望ましいとされています

過半数代表者の選出

過半数代表者は以下の全ての要件を満たすことが必要です。
〇労働基準法第41条第2号に規定する監督または管理の地位にある者でないこと
〇就業規則の変更の際に、会社から意見を聴取される者を選出することを明らかにして実施する投票、挙手等の方法によって選出された者であること
※過半数代表者の選出が適正に行われておらず、変更した就業規則が無効であるといったトラブルが発生することがあります。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2022.09.25

厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果(令和3年度)」より

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、厚生労働省の「労働基準監督署の指導により賃金不払い残業の是正結果をご案内させていただきます。

企業の賃金不払い

賃金の不払いは、労働者の生活に直結する大きい問題であることから、最も労働基準監督署(労基署)に相談が寄せられやすいものの一つです。「残業時間に対して給与が支払われない」という情報をもとに、労基署から企業に監督指導が実施されるケースは多く、不適切な管理をしている企業は、このような監督指導によって対応を迫られることになります。

1企業当たりの遡及支払の平均額は609万円

厚生労働省は、労基署の監督指導により、令和3年度(令和3年4月~令和4年3月)に不払いとなっていた割増賃金が支払われたもののうち、支払額が1企業で合計100 万円以上である事案をまとめて公表しています。それによれば、1,069企業(前年度比7企業の増)が100万円以上の割増賃金を遡及支払しています。また、1企業当たりの支払われた割増賃金額の平均額は609万円、1,000 万円以上の割増賃金を支払ったのは115企業となっています。

賃金不払残業の解消のための取組事例


本取りまとめでは、あわせて賃金不払残業解消のための取組事例も紹介しており、以下のようなものが挙がっています。

・各施設の管理者を対象とした労働時間の適正な管理に関する研修会を実施。
・適正な労働時間管理に関することを人事評価の項目として新しく設けることや管理者が労働者に労働時間を正しく記録することについて継続的に指導を実施。
・管理者が月に2回パソコンの使用記録と勤怠記録の確認を行い、2つの記録に乖離がある場合については、労働者に乖離の理由を確認。

 残業時間を過少申告する風潮があることが原因となっている企業は少なくないようです。

以上、御参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2022.09.18

週休3日制の概要について

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

本日は、たまに質問を受けます、「週休3日制」の概要についてご案内させていただきます。

制度導入には、通常の週休2日制勤務と「週休3日制」を併用(選択制)される場合が多いようです。しかし、これから新たに採用する社員は別として、既に在籍にしている社員に対しては、現行の労働時間や賃金をどのように変更し、説明されれば良いかと、悩まれるケースかと存じます。

本日は、導入に際しての大きな3つのパターンをご案内させていただきます。

パターン1

1日の所定労働時間を長くし、全体の労働時間を維持する方法。この場合、賃金は変更しません。

パターン2

1日の所定労働時間は変更せず、週の所定労働時間を短くする。この場合、週の所定労働時間を短くした分、賃金を少なくします。

パターン3

1日の所定労働時間を変更せず、週所定労働時間を短くする。この場合は、賃金は、週5日勤務と同水準を維持します。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2022.09.11

令和4年の最低賃金額の改定について

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

8月2日、厚生労働省が公表した令和4年度地域別最低賃金額改定の目安は、同審議会公益委員の見解として示された3.3%を基準とした結果、30~31円という過去最大の引上げとなりました。
これを踏まえて各都道府県の地方審議会における改正の議論が行われ、8月9日までに、27の都道府県で答申もしくは公示が行われています。
このうち、茨城県、兵庫県、佐賀県、熊本県では、中央最低賃金審議会が答申した額を上回る32円の引上げを決定しています。
また、北海道のように目安が30円のところ、31円の引上げを決定したところもあります。
一方、中央最低賃金審議会では、企業物価指数が9%超の水準で推移する中で多くは十分な価格転嫁ができず厳しい状況であること、特に中小企業・小規模事業者の賃金支払能力の点で厳しいものとなったとの受止めはされています。
そのため、答申において、中小企業向けの支援策に関する政府に対する要望も盛り込まれています。
最低賃金額の改定は令和4年10月以降となります。東京都につきましては31円上昇の予想で結果として現在の1041円から1072円となることが予想されます。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2022.08.28

管理監督者の条件・割増賃金・労働時間の把握について

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

「管理監督者」は労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日の制限を受けません。そのため、深夜労働に対する割増賃金についても支払わなくてもよいといった管理監督者に関する誤解が見受けられます。本日は、管理監督者の定義、求められる深夜割増賃金の支払いと労働時間の把握についてご案内させていただきます。
「管理監督者」に当てはまるかどうかは、単に部長、課長などの役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態によって判断します。

管理監督者として認められる条件

労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない「重要な職務内容」を有していること

労働条件の決定その他労務管理について、経営者と一体的な立場にあり、労働時間等の規制の枠を超えて活動せざるを得ない「重要な職務内容」を有していなければ、管理監督者とは言えません。

労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない「重要な責任と権限」を有していること
労働条件の決定その他労務管理について、経営者と一体的な立場にあるというためには、経営者から重要な責任と権限を委ねられている必要があります。「課長」「係長」といった肩書があっても、自らの裁量で行使できる権限が少なく、多くの事項について上司に決裁を仰ぐ必要があったり、上司の命令を部下に伝達するに過ぎないような者は、
管理監督者とは言えません。 
現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないようなものであ ること
管理監督者は、時を選ばず経営上の判断や対応が要請され、労務管理においても一般労働者と異なる立場にある必要があります。労働時間について厳格な管理をされているような場合は、管理監督者とは言えません。 
賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること がなされていること
管理監督者は、その職務の重要性から、定期給与、賞与、その他の待遇において、一般労働者と比較して相応の待遇がなされていなければなりません。 

深夜割増賃金の支払い

管理監督者については、労働基準法第41条により、労働時間、休憩、休日に関する規定の適用が除外されています。具体的には1週40時間、1日8時間の労働時間、原則60分以上の休憩、原則週1回の休日のことです。しかし、深夜時間(22時から翌日5時まで)に対する労働については除外されておらず、管理監督者が深夜時間に労働をした場合には、深夜時間に対する25%の割増賃金(深夜割増賃金)の支払いが必要になります。

労働時間の把握の必要性

2017年1月20日に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が策定されました。労働時間の把握や管理はこのガイドラインに沿う必要がありますが、管理監督者はこの対象から除かれていました。ただし、ガイドラインの中では「ガイドラインが適用されない労働者についても、健康管理を図る必要があり、使用者において適正な労働時間管理を行う責務がある」とされています。また、労働安全衛生法のでは、2019年4月に長時間労働者に対する面接指導を確実に実施するよう労働者の健康管理が強化されました。面接指導を実施するには、前提として労働時間の状況の把握が必ず必要となります。一般の労働者は当然のことですが、管理監督者についても労働時間の状況を把握する必要があります。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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