アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2021.02.21

有期契約労働者の採用と契約更新、契約満了の際の注意点

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所

代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。
最近、当事務所のお客様からの多い相談が多いのが、有期労働契約者についてです。
有期労働契約者は、時給、月給問わず、期間を定めて雇用されている労働者のことです。
この有期労働契約につきましては、法令で、採用、契約更新、契約終了等ついてルールが定められています。
本日は、そのルールをご案内させていただきます。

〇契約期間中の解雇の場合

有期契約労働者の解雇については、労働契約法でやむを得ない事由がなければ、契約期間の途中で解雇することはできないと規定されています。この契約期間の途中での解雇は、期間の定めのない労働契約を結んでいる正社員を解雇する場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断されます。
そのため、原則、契約期間中に解雇することはできず、基本的には期間満了まで雇用することが求められます。

〇労働契約締結時の労働条件の明示

有期契約労働者と労働契約を締結するときには、労働契約の期間とあわせて、労働契約を更新する際の判断基準を明示することが必要です。以下は、厚生労働省の有期労働契約マニュアルにも記載されています。
1.更新の有無   (自動的に更新する)  (更新する場合があり得る) (契約の更新はしない)
2.更新の判断基準 
(1)契約期間満了時の業務量により判断する 
(2)労働者の能力により判断 
(3)労働者の勤務成績、態度により判断する 
(4)会社の経営状況により判断 
(5)従事している業務の進捗状況により判断する 
※この部分は、離職票発行時にも非常に大切な事柄となります。また、助成金を受給している会社は、離職票の内容によっては、今後、半年間受給できなる可能性もあります。

〇契約終了時の手続き

労働契約を更新してきた有期契約労働者を、現行の労働契約をもって更新せず、終了させる場合には、契約期間が満了する少なくとも30日前までに伝える必要があります。
この雇止め予告の対象となる人は、有期労働契約を3回以上更新して雇用している人、1年以下の労働契約を更新し1年を超えて雇用している人、あるいは最初から1年を超える労働契約を締結して雇用している人のいずれかに該当する人です。
なお、現行の本労働契約をもって終了となることが最初から明示されている場合は、この雇止めの予告を行う必要はありません。
例としては、異なりますが民法の事例で行われている不動産賃貸借契約の場合も、借主が契約を解約する場合は、30日前に貸主側へ通告となっていますよね。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.02.14

新型コロナウィルスで従業員が欠勤した場合の給与支払は?

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

新型コロナウィルスの緊急事態制限が延長され、景気や雇用不安がますます、増加していること危惧しています。
また、当事務所クライアント様からもコロナ関連の質問が昨年から引き続き、相談事例をご案内させていただきます。

本日は、新型コロナウィルスで従業員が欠勤した場合の給与支払についてです。
本件は、保健所等の就業制限により、従業員が休業する場合、原則給与の支払義務が会社側には発生せず、無給となります。しかし、注意する事項がありますので、ご案内します。

新型コロナウイルス関で従業員を休業させる場合、休業期間中の賃金の取り扱いについては、会社と従業員で十分話し合っていただき、労使双方が協力し、従業員が安心して休むことができる体制を整えることが大切です。しかし、給料の支払い有無については、判断に困ります。
注意する事項として、以下の例が考えられます。 

1. コロナウイルスに感染(検査で陽性等も含む)した場合

新型コロナウイルスに感染が判明し、または検査中ではあるが自覚症状があることなどから、保健所や医師からの就業制限により従業員が休業する場合は、「会社の責に帰すべき事由による休業」に該当しないため、会社都合休業による休業手当を支払う必要はありません。
この場合は会社で健康保険に加入している従業員であれば、要件を満たせば、健康保険から傷病手当金が支給されます。
※傷病手当金の申請手続き等の詳細については、加入する協会けんぽや健康保険組合等に確認ください。
 

2. コロナウイルスに感染した恐れがあると会社が判断した場合

会社内で新型コロナウイルス感染症に感染した者が発生したこと等により、会社判断により会社全体を休業とした場合や、家族が感染し濃厚接触者となった等の理由で会社から従業員に出社を控えるように命じた場合、保健所や医師からの就業制限ではなく、あくまで会社判断の休業となります。
※会社都合休業
これらの会社都合休業の場合は労働基準法第26条では、会社の責に帰すべき事由による休業の場合には、会社は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。

3.発熱などの症状により本人の判断で休んだ場合

新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため従業員本人が自主的に休まれる場合は、通常の病欠と同様に取り扱い、病気欠勤または有給休暇の使用などとなります。 
ただし、発熱などの症状があるため本人に出社の意思があるにも関わらず、会社の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「会社の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、会社都合休業手当を支払う必要があります。
 
これらの会社からの命令による病気欠勤についての問題は毎年インフルエンザ等に関しても発生する問題です。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.01.31

出勤簿(勤怠管理)の適切な運用について

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、出勤簿についてご案内させていただきます。
クライアント様から、出勤簿を記録するために、勤退を正確に把握したいが、何を導入すればいいのかご相談を受けます。

そもそも出勤簿は、従業員の労働時間を正確に記録するための書類です。従業員の出勤日、終業時間、残業時間や深夜労働の時間を把握するために必須なものです。さらに、労働基準法では、出勤簿の保存を義務付けており、正しく管理・保管をしておかない場合、労働基準法違反になります。
※出勤簿は、労働基準法第109条によって、3年間の保存が義務付けられています。

また、出勤簿は、賃金台帳や労働者名簿と並ぶ法定三帳簿の一つで、労働法によって適切な管理が義務付けられています。 

出勤簿は、会社が従業員の労働時間を正確に把握し、適切な給与を支払うためのものであり、全従業員の労働時間を記入しなければいけません。
※全従業員=正社員・契約社員・アルバイト 等すべての雇用する従業員です。
出勤簿でよく利用されているのは、タイムカードですが、一般的に、タイムカードと実際の労働時間には差が発生してしまいます。
タイムカードを出勤簿として扱うには、日報や残業申請書などの申請等書類と照合して、実際の労働時間との差異がないことを証明しなければいけません。
従業員に日報をつけさせたり、残業申請書を提出させたりし、使用者が従業員の労働時間を算出するために有している記録と照合確認し、記録しなければなりません。その記録が、始めて出勤簿として認められることになります。 
厚生労働省による労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインのなかでは、労働時間(始業・終業・休憩時間など)を原則的な記録法として、以下の2種類のうちのいずれかと定められています。 
(1)使用者による直接確認および記録 (決まった書式はありません)
(2)タイムレコーダーなどの客観的な記録 
タイムカード、ICカード、IDカード、パソコンの使用時間(サーバーアクセス履歴等)の記録が含まれます。
最近は、クラウド勤怠システムを導入される会社が増えてきています。また、労基署の調査の際に、実際の勤怠とパソコンの使用時間(サーバーアクセス履歴等)の照合がなされる場合もありますので、使用者は、タイムカード、ICカード、IDカードだけで労働時間を判断してはいけません。
 
例外として、上記2つの方法ではなく自己申告制で行わざるを得ない場合には、
➀その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと 
②自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること 
③労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定しないこと 
といった措置を講じるよう決められています。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。 

2021.01.24

厚生労働省「令和2年就労条件総合調査 結果の概況」のご案内

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」の結果概要についてご案内します。
この調査は、主要産業における企業の労働時間制度、賃金制度等について総合的に調査され、民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的として実施されています。

1. 企業平均の年間休日総数

平成31年・令和元年(または平成30会計年度)の年間休日総数を1企業平均で見てみると109.9日となりました。
平成30年は108.9日となっていましたので、1.0日増えたことになります。この年間休日総数について平成21年以降の推移より、近年は、年々増加傾向にあると言えます。

2. 年次有給休暇の取得状況

年次有給休暇(有給休暇)の取得状況については、平成31年・令和元年(または平成30会計年度)の1年間に企業が付与した有給休暇の日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均18.0日で、そのうち労働者が取得した日数は10.1日となっています。取得率をみてみると、前年52.4%から56.3%に上昇しています。また、企業規模別の取得率は、30人から99人が51.1%、100人から299人が52.3%、300人から999人が53.1%、1,000人以上が63.1%となっており、企業規模が大きくなるにつれて取得率が高くなっています。
次に、計画的付与制度の有無についてみてみると、企業割合は43.2%となっており、平成30年が22.2%であったことと比較し、倍増しています。
これは、平成31年4月より年休の5日取得義務がスタートしたことで、確実に年5日の年次有給休暇を取得させるために、導入する企業が増えたことが原因であると考えられます。

3. 週休制度

主な週休制は、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合が82.5%で、「完全週休2日制」を採用している企業割合は44.9%でした。
以上、自社の状況と比較され、今後の労務管理のご参考にしていただければ幸いです。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.01.17

会社の行う一般健康診断は有給か?無給か?

東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

さて、首都圏、関西圏、福岡など新型コロナウィルスの緊急事態宣言が発令されました。
当事務所も感染リスクを防止するため、昨年の緊急事態宣言解除後も時差通勤は継続していましたが再度、テレワークを開始する予定です。

本日のテーマは、会社が行う定期健康診断は、有給か?無休か?です。

有給=有給休暇ではありません。勤務時間として賃金が支払われるか。
無給=外出等とみなされ、その受診時間は通常の賃金から控除され無給なのか。

一般健康診断は、労働安全衛生法上、会社に年1回以上の定期健康診断を従業員に受けさせる義務の定めがありますので、実施されていない場合や一部の従業員にしか実施していない場合などは、労働基準監督署の調査の際、是正勧告を受けます。
勿論、従業員は、受診する義務がありますが、従業員の受診拒否に対する法律上の罰則は設けられていません。
この一般健康診断ですが、勤務時間中に行ってもらうか?行ってもらった場合は、勤務時間中のため外出としてその時間を無給としていいのか等の相談をクライアント様から受けることがあります。
この有給か?無給か?については、労働局から通達がでています。
昭和47年9月18日基発第602号
健康診断の受診に要した時間についての賃金の支払いについては、労働者一般を対象とする一般健康診断は、一般的な健康の確保を図ることを目的として事業者にその実施を義務づけたものであり、業務遂行との関連において行われるものではないので、その受診に要した時間については、当然には事業者の負担すべきものではなく、労使協議して定めるべきものであるが、労働者の健康の確保は、事業の円滑な運営の不可欠な条件であることを考えると、その受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましい。
(この通達から言えること)
1. 一般健康診断については、従業員の受診に要した時間は、業務遂行中ではないため、無給でも良い
2. ただし、労働者の健康確保があって、事業の円滑な運営が行われるため、有給とした方が望ましい
あやふやな内容です。
つまり、「有給が望ましい」という内容は、義務ではないことです。つまり、無給だからと言って違法ではないと解釈されます。
ここで、誤解されていけないことは、一般健康診断の受診費用は会社が負担する義務があるということです。
労使トラブルを防ぐためにも、会社側と従業員が協議して取り決める事項であると考えます。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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