アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2022.05.15

閲覧されていない就業規則は無効か?

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

現在、会社にお勤めの方の中には、就業規則なんてこれまで見たことないという方もいらっしゃるかもしれません。
 
もし、会社で就業規則が常に閲覧できる状態になっていない時は注意が必要です。閲覧できない状況を、状態を放置していると、労使間トラブルがあった時にに就業規則の効力が否定される可能性があります。
労働基準法では、就業規則の作成・変更手続きとして、下記の要件を定めています。
1,過半数労働組合または労働者の過半数代表者からの意見聴取。
2,管轄の労働基準監督署長への届出義務(従業員10人以上の場合)
3.従業員への周知義務 
以上の要件の中で、最も重要視されるのが「3従業員への周知義務」です。
過去の就業規則の内容は有効か、無効か、で争われた裁判をみてみますと、「1 過半数労働組合または労働者の過半数代表者からの意見聴取」と「2 管轄の労働基準監督署長への届出義務」に関しては万が一忘れていたからといって、そのために就業規則が無効、という判決にはなっていません。
しかし、「3 従業員への周知義務」がなされていない場合は過去の裁判事例で、周知していない就業規則は無効であるとの判決が出ています。
この最も重要な「3 従業員への周知義務」に関しては下記のいずれかの方法により周知させなければいけません。
A 常時各作業場の見やすい場所に掲示し、または備え付ける
 ※社内掲示板等の見やすい場所に置くなど
B 書面を労働者に交付
 ※入社時に、就業規則フォルダーを従業員に渡すなど
3 磁気テープ、磁気ディスク等に記録し、各作業場に記録内容を常時確認できる機器を設置する
 ※社内サーバーに置いて閲覧できるようにするなど
 
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2022.05.08

5月が自転車月間とご存じですか?

 東京都渋谷区のアリスト社労士業税書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

5月が自転車月間とご存じですか?

自転車活用推進法(平成28年法律第113号)第14条において、国民の間に広く自転車の活用の推進についての関心と理解を深めるため、自転車の日(5月5日)及び自転車月間(5月)を設けることとされています。

新型コロナウイルスの影響により、
運動不足解消のため
満員電車の密を避けるため
在宅の時間が増え、近所で用事を済ませるようになったため
等の理由で、自転車利用が増えています。政府も積極的な自転車利用を推進しているところであり、自転車の通勤や業務での利用を認めるようになったという企業も多いのではないでしょうか。

私自身も、自転車で事務所まで通勤したり、休日は、サイクリングを楽しんでいます。

このような時世ですが、自転車事故によって他人の生命や身体を害した場合に、加害者が高額の損害賠償を命じられる判決事例も、近年、増加しています。
特に、業務中・通勤途上の自転車事故については、使用の実態や事故発生時の状況により会社責任が問われることもあり、注意を要します。
会社の責任が問われた場合に、会社として従業員に自転車保険に加入しているか否かの確認をすることが必要です。または、自転車通勤規程を作成され、その規定に「自転車保険に加入し、人事担当者へ保険証券のコピーを提出すること。」等、規程することも必要です。
国の措置としましては、被害者救済の観点から自転車保険等への加入促進を図るため、「自転車損害賠償責任保険等への加入促進に関する標準条例」を作成・通知して、条例による自転車保険等への加入義務づけを都道府県に要請しており、令和3年4月1日現在、自転車保険等への加入について、義務とする条例が22都府県、努力義務とする条例が10道県で制定されています。
例えば、東京都の場合、自転車の利用者に対し、対人賠償事故保険への加入が義務化され、あわせて、自転車を業務で使用する事業者にも同様の義務が課されました。また、自転車を通勤に利用する従業員がいる事業者にも、自転車通勤者が保険に加入していることを確認する努力義務が課されています。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。
 

2022.04.24

公正な採用選考の考え方とは

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

労働者派遣業許可申請の取得の際、「公正採用選考人権啓発推進員の専任」の提出を求められます。

本日は、「公正採用選考」についてご案内いたします。
これは、厚生労働省のホームページにも「公正採用のお願い」というサイトがあります。

採用選考の基本的な考え方

 1 採用選考に当たっては 
(1)応募者の基本的人権を尊重すること 
(2)応募者の適性・能力に基づいて行うこと  
の2点を基本的な考え方として採用選考をすることが大切です。 
    
 2 公正な採用選考を行う基本は 
(1)応募者に広く門戸を開くこと
(2)応募者の適性・能力に基づいて行うこと
つまり、公正な採用選考を行うためには、公正な採用選考を行うことと、家族状況や生活環境といった、応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しないということです。

採用選考時に配慮すること

1 本人に責任のない事項の把握をしないこと。具体的には下記のとおりです。
(1)本籍・出生地に関すること (注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します) 
(2)家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)(注:家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します) 
(3)住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
(4)生活環境・家庭環境などに関すること
2 思想信条にかかわることの把握【本来の自由が憲法で保障されています。】しないこと。具体的には下記のとおりです。
(1)宗教に関すること
(2)支持政党に関すること
(3)人生観、生活信条に関すること
(4)尊敬する人物に関すること
(5)思想に関すること
(6)労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
(7)購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
3 採用選考の方法の注意点
(1)身元調査などの実施 (注:「現住所の略図」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)
(2)合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施
上記が基本ですが、企業には採用の自由が認められており、雇用する人数や募集方法などは、企業の任意となっています。
さらに、公正な採用基準に沿っていれば、応募者が持つどの要素を重視して採用・不採用を決めるのかも自由です。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。
 

2022.04.17

有期労働契約期間と無期転換申し込みについて

 東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、クライアント様からの質問事例が多かった、有期労働契約期間と、無期転換申し込みついて、ご案内いたします。

労働基準法では一部の例外を除いて3年を超えて有期労働契約を結んではならないとされています。
なお、1年を超えて3年以内の労働契約を結んだ場合は、働き始めてから1年が経過していれば労働基準法の規定により、当面の間は従業員側から会社に申し出ることにより、いつでも退職できることとなっています。逆に会社側から契約期間内に雇用契約を解除した場合は「会社側からの解雇」となります。
その他例外
例外1
専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る)との間に締結される労働契約の場合は、上限5年
例外2
満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約の場合は、上限5年 
例外3
一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約(有期の建設工事等についてはその期間)
その他の留意点
留意点1 
5年以内の契約期間の労働契約は、上記基準に該当する労働者がそのような専門的知識等を必要とする業務に就く場合であれば、いつでも締結することができます。
留意点2
会社が労働者との間に期間の定めのない労働契約を締結している場合には、その労働者との間の合意なく契約を有期労働契約に変更することはできません。
無期転換申込権とは、一定の要件を満たした有期労働者の権利となります。
労働契約法 18条1項は、同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約の通算契約期間が5年を超える場合、労働者が使用者に対して当該有期労働契約満了日までに無期労働契約の締結の申込みをすれば、使用者はその労働者の申込みを承諾したものとみなすと規定しています。
つまり、これまでの契約期間が5年を超える有期労働者から使用者に対して、無期労働契約への転換の申出があった場合、無期労働契約が成立するということです。仮に使用者がこれを拒んでも、無期労働契約が成立します。
要件について
要件1
同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約が存在すること
要件2
通算契約期間が5年を超える有期労働者であること
要件3
有期労働契約期間の満了日までに申込みをすること
今後、労働者からの申し込みという規定がなくなり、会社からの通知も義務となる法改正があるかもしれません。
以上、ご参考にしていただければ幸いです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2022.03.27

4月よりパワーハラスメント防止措置が事業主の義務になります。

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

4月より育児介護休業法の改正及び、本日、ご案内させていただきます、パワーハラスメント防止措置が義務となります。

パワーハラスメントとは?

以下の概念を満たすことを指します。

〇優越的な関係を背景とした⾔動であって、
〇業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
〇労働者の就業環境が害されるもの

措置の義務化として必要なもの?

〇 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

1  職場におけるパワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、 労働者に周知・啓発すること
2  行為者について、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、 労働者に周知・啓発すること

〇相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

1 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること
2 相談窓口担当者が、相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにすること

〇職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

1 事実関係を迅速かつ正確に確認すること
2 速やかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行うこと
3 事実関係の確認後、行為者に対する措置を適正に行うこと
4  再発防止に向けた措置を講ずること

〇その他講ずべき措置

1 相談者・行為者等のプライバシー(注3)を保護するために必要な措置を講じ、その旨労働者に周知すること
2  相談したこと等を理由として、解雇その他不利益取り扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発すること

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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