アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2021.05.09

雇用保険の特例のご案内

 東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

新型コロナウィルスが猛威を振るい、東京は、緊急事態宣言が5月末まで延長になりますね。
このような状況下、飲食店などでは解雇までいかなくとも、アルバイトのシフトが減少するといった問題が多発しています。こうしたシフトの減少により離職した人について、雇用保険(求職者給付)の特例等が設けられましたので、ご案内させていただきます。

A 労働契約に具体的な就労日数等の定めがある場合

 シフト制の労働者で、例えば、下記に該当される場合は、特定理由離職者または特定受給資格者として認められる場合があります。
〇具体的な就労日数が労働条件として明示されている一方で、シフトを減らされた場合
〇契約更新時に従前の労働条件からシフトを減らした労働条件を提示されたため、更新を希望せずに離職した場合
※シフト制労働者の定義は、勤務日数や時間がシフトにより決定される労働者のことを言います。

※特定理由離職者または特定受給資格者とは?

特定受給資格者の範囲

  1. 「倒産」等により離職した者
    (1) 倒産(破産、民事再生、会社更生等の各倒産手続の申立て又は手形取引の停止等)に伴い離職した者
    (2) 事業所において大量雇用変動の場合(1か月に30人以上の離職を予定)の届出がされたため離職した者及び当該事業主に雇用される被保険者の3分の1を超える者が離職したため離職した者
    (3) 事業所の廃止(事業活動停止後再開の見込みのない場合を含む。)に伴い離職した者
    (4) 事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職した者

  2. 「解雇」等により離職した者
    (1) 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く。)により離職した者
    (2) 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者
    (3) 賃金(退職手当を除く。)の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した者
    (4) 賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(又は低下することとなった)ため離職した者(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)
    (5) 離職の直前6か月間のうちに[1]いずれか連続する3か月で45時間、[2]いずれか1か月で100時間、又は[3]いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した者。事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者(6) 事業主が法令に違反し、妊娠中若しくは出産後の労働者又は子の養育若しくは家族の介護を行う労働者を就業させ、若しくはそれらの者の雇用の継続等を図るための制度の利用を不当に制限したこと又は妊娠したこと、出産したこと若しくはそれらの制度の利用の申出をし、若しくは利用をしたこと等を理由として不利益な取扱いをしたため離職した者
    (7) 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないため離職した者
    (8) 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者
    (9) 期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者(上記(8)に該当する場合を除く。)
    (10) 上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した者、事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者及び事業主が職場における妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者
    (11) 事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者(従来から恒常的に設けられている「早期退職優遇制度」等に応募して離職した場合は、これに該当しない。)
    (12) 事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3か月以上となったことにより離職した者
    (13) 事業所の業務が法令に違反したため離職した者

特定理由離職者の範囲

  1. 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)(上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(8)又は(9)に該当する場合を除く。)

  2. 以下の正当な理由のある自己都合により離職した者
    (1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者
    (2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
    (3) 父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者
    (4) 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者
    (5) 次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者
    (a) 結婚に伴う住所の変更
    (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
    (c) 事業所の通勤困難な地への移転
    (d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
    (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
    (f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
    (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
    (6) その他、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(11)に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等

B A以外でシフトの減少により週の労働時間が20時間を下回ることとなる場合

 2021331日以降に、以下の理由により離職した人は、特定理由離職者として、雇用保険求職者給付の給付制限を受けないことになりました。
シフト制労働者のうち、新型コロナの影響により、シフトが減少し(労働者が希望して減少した場合は除く)、概ね1ヶ月以上の期間、労働時間が週20時間を下回った、または下回ることが明らかになったことにより離職した場合

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

 

2021.04.25

令和4年(2020年)より段階的社会保険の適用拡大!

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、令和4年10から開始される社会保険(厚生年金・健康保険)の適用拡大についてご案内します。

現在、501人以上規模の企業で勤務する週の所定労働時間が20時間以上などの一定要件を満たす方は、パート・アルバイト等であっても、社会保険の被保険者となっています。
この20時間以上の要件は、雇用保険とまったく同様です。
※2017年4月からは、従業員が500人以下の企業は、労ぢの合意により適用拡大(被保険者)が可能でした。

今後、
令和4年(2022年)10月より、101人以上規模
令和6年(2024年)10月より51人以上の規模
の企業に勤務するパート・アルバイトの方も、一定の要件を満たす場合は、社会保険の被保険者となります。

一定の要件とは?

〇週の所定労働時間が20時間以上であること

〇雇用期間が2か月超見込まれること
※2か月を超えて使用される見込みがある場合は、雇用期間の始めから遡及して適用対象となります。

〇賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
※夫の扶養などに入っているパート・アルバイトの場合、社会保険上の扶養は、年収130万円以内とされています。今回の改正によって、会社が適用拡大の基準に該当する場合は、年収106万以下が扶養の範囲となります。ここは、大切なポイントです。

〇学生でないこと

従業員規模の人数は?

A フルタイムの従業員(正社員等)

B 週労働時間がフルタイムの4分の3以上のパート・アルバイトの人数

上記A+Bが従業員規模の人数となります。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.04.18

諸手当制度共通化コースから分かることと

 東京都渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

キャリアアップ助成金の中に、「諸手当制度等共通化コース」があります。
本年4月からの「同一賃金・同一労働」が施行され、有期契約労働者等に関して正社員と共通の諸手当に関する制度が新たに設けられました。
例えば家族手当を新たに設け適用した場合、1事業所あたり1回38万円(大企業の場合28万5,000円)が支給されます。対象となる有期契約者等1人当たり1万5,000円(大企業の場合1万2,000円)が加算されます。
2021年度は、対象となる手当等の範囲が下表のように変更となりました。まさに、「同一労働・同一賃金」の施行や昨年本年の判例の影響かと存じます。

【2020年度】

1.賞与
2.役職手当
3.特殊作業手当・特殊勤務手当
4.精皆勤手当
5.食事手当
6.単身赴任手当
7.地域手当
8.家族手当
9.住宅手当
10.時間外手当
11. 深夜・休日出勤手当

【2021年度】

1.賞与
2.家族手当
3.住宅手当
4.退職金
5.健康診断制度

その他

「正社員化」の要件が変更となりました。正規雇用等へ転換等した際、転換等前の6ヶ月と転換等後の6ヶ月の賃金を比較して3%以上増額していることです。基本給および定額で支給されている諸手当を含む賃金の総額であり、賞与は含まれません。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

詳しくは、管轄のハローワークへお問い合わせいただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.04.11

36協定書新様式移行と注意点

 東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、36協定書の新様式と取扱いの注意点についてご案内します。

そもそも36協定書とは?

36協定とは「時間外労働・休日労働に関する協定」の通称名です。
労働基準法第36条に規定がありますので、通称「36協定(サブロクキョウテイ)」と言われています。36協定届は、労働基準監督署への届出様式です。
労働基準法では1日8時間、1週40時間を法定労働時間、週1日を法定休日としています。つまり、法定労働時間や法定休日を上回る時間外労働や休日労働をさせることが出来ません。ただし、万が一、労働してもらう場合、事業場ごとに、36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出なければなりません。
新様式について
以前
新様式は、国の捺印省略の方針通り、これまで必要とされた、従業員代表の捺印欄、会社の代表者の捺印欄がなくなり、レ点チェックへ変更されました。
しかし、本届出は、「時間外労働・休日労働に関する協定」ということで、労働基準監督署へ提出する単なる届出用紙にすぎません。
つまり、会社の代表者側が勝手に、従業員代表を記入し、労働基準監督署へ届出することも可能となっていますが、注意いただきたいのは、法的には無効です。

万が一、この「時間外労働・休日労働に関する協定」と協定書を兼ねる場合は、労使双方で合意締結されたことを明確にするため、これまで通り、労働者代表および使用者の署名または記名押印が必要で初めて法的に有効となります。

私自身、再確認の上で、渋谷労基署にも確認しましたが、「協定書」と「協定届」はそもそも別であり、協定書で合意された内容を36協定届の様式に労働基準監督署へ届出のために、転記記入が正しいルールとのこと。ただし、「協定書」と「協定届」を兼ねることは問題ないため、3月31以前、多くの会社では協定書を作成せず、協定届に必要事項を記入して労使の署名または記名押印して届け出していました。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2021.03.21

令和3年度の雇用保険料率のご案内

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

令和3年度の雇用保険料率についてご案内させていただきます。
個人的には、新型コロナウィルスの影響で引き下げられるのかな?と思っていましたが、令和2年度と変更なく据え置きです。

雇用保険とは?

雇用保険と言いますと、皆様は、当然、失業等給付(失業保険)の財源に利用されているとご理解されていると思いますが、他の財源にも利用されています。具体的には、失業等給付・育児休業給付・雇用2事業です。

1.失業等給付は、失業時の生活保障を行う基本手当などの支給

2.育児休業給付は、育児休業期間中の生活保障として給付

3.雇用二事業は、雇用調整助成金や従業員の能力開発支援などの助成

雇用保険料率について

〇一般の事業→1000分の9(事業主負担1000分の6、被保険者負担1000分の3)

〇農林水産業・清酒製造業→1000分の11(事業主負担1000分の7、被保険者負担1000分の4)

〇建設の事業→1000分の12(事業主負担1000分の8、被保険者負担1000分の4)

※失業等給付等の保険料率は、労働者負担・事業主負担ともに引き続き3/1,000です。
(農林水産・清酒製造の事業及び建設の事業は4/1,000です)
※雇用保険二事業の保険料率(事業主のみ負担)も、引き続き3/1,000です。
(建設の事業は4/1,000です。)

雇用保険料率表

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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