アリスト社労士行政書士事務所|ブログ

社労士ブログ

2017.10.18

月60時間超の時間外労働に対する割増賃金アップの猶予廃止

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

本日の東京は、久しぶりに爽やかな晴れですね。
午前中は、所要で外出していましたが、気候が気持ちよかったです。

本日は、今後の労働基準法の改正予想の1つをご紹介させていただきます。

【月60時間超の時間外労働に対する割増賃金アップの猶予廃止】

平成22年から、「長すぎる残業(月間60時間以上)に対する割増率をアップする」という法律が施行されていましたが、中小企業についてはその適用が猶予されていました。この度、月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金率(25%→50%以上)について、中小企業への猶予措置の廃止が検討され、平成314月からの改正が検討されています。 

なお、猶予対象となっている中小企業は以下のいずれかの条件です。

資本金額    

小売業・サービス 5,000万円以下

卸売業 1億円

それ以外3億円以下

労働者数

小売業50以下

サービス業・卸売業100人以下

それ以外300人

ここまでブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.10.15

フルタイムで働くパート社員の社会保険を未加入にできる?

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

先週末から、雨模様で気温も下がっています。皆様体調管理には十分気を付けてください。
今週は、月曜日から週末まで雨予報で、うんざりですね。

本日は、社会保険の強制加入事業所及び社会保険の非適用事業所について、当事務所への質問事例からご案内させていただきます。

(質問事例)
形態と業種:法人/弁当や総菜の製造・販売
従業員:10人
質問:フルタイムで働いているパート社員の社会保険を未加入にしたいのですが、それは可能ですか? 

回答:今回は、法人(有限会社)のため、加入しなくてはいけません

法人(株式会社、合同会社、有限会社等)であれば、従業員が1人でもいれば強制加入(役員が1人の場合も含みます。)となりますが、個人事業主の場合、従業員が5人以上であれば社会保険の強制加入の対象事業者となりますが、非適用事業であれば加入する必要はありません。 
非適用事業は下記の業種です。 
・農業 
・牧畜業 
・水産養殖業 
・漁業 
・サービス業(ホテル、旅館、理容、娯楽、スポーツ、保養施設などのレジャー産業) 
・法務(弁護士、税理士、社会保険労務士など) 
・宗教(神社、寺院、教会など) 
今回のご相談のケースが、仮に、個人事業主だとしても、弁当や総菜の【製造】と【販売】を行っているので、強制適用の対象となります。余談ですが、万が一、5人未満であれば、非適用事業者になります。 
これに対し、飲食・料理業は下記の理由から非適用事業者となります。 
「料理店・飲食店等は物の販売のみが目的ではなく、場所の提供、サービス等も含んでおり、社会通念上も販売業とは区別されている」(昭18・4・5・保発905号)。 
仮に、1つの事業所で異種の事業が併存的に行われる場合は、「1つの事業が他の事業に従属附帯するときは、“主なる事業”と一体的にその適用を決定」します(昭25・11・30保文発3082発)。 
つまり、個人事業主の飲食・料理店等は、
「主なる事業が販売であれば、従業員が5人以上の場合に限り、社会保険に加入する義務が発生」 
「主なる事業が飲食店であれば、従業員規模に関係なく非適用事業所」
となります。
当事務所の場合は、個人事業主の社会保険労務士事務所のため、社会保険は、非適用事業となります。一方、社会保険労務士法人は、強制適用事業となります。これは、上記に記載していますが、弁護士・税理士・行政書士等も同じです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただき、ありがとうございました。

2017.10.11

お客様の声 1

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

本日は、【お客様の声】1をご案内します。
士業は、サービス業です。お客様の声を、常にお伺いし、是正することを心掛けています。

前段ですが、当事務所の特徴は、給与明細書=【web明細書】、社会保険・雇用保険などの保険手続=【電子申請】と最初のご面談時に、ご案内させていただいています。


当事務所のお客様のお問い合わせは、【新規に会社を設立した】【設立して、従業員が増えた】【今の社労士の契約を見直したい】【ご紹介】【人事労務関連をアウトソーシングしたい】のきっかけが多いです。

その中で、本日は、【今の社労士の契約を見直したい】のお客様の声をご案内します。
会社名や個人情報はふせます。仮名や仮称も控えます。

1.社会保険や雇用保険、労働保険の手続きについて

他の事務所と顧問契約を結んでいたが、従業員が入社・退社して都度、1届出あたり、請求されて、月単位・四半期単位・半期・決算と通じて料金の計算をしたら、想定外に費用がかさんだが、当事務所は、毎月の固定費で、予算が管理できる。

また、入退社手続きの都度、社会保険、雇用保険の手続きのため、代表者印の捺印手続のためにだけ来社して、自分たちの仕事を中断し、対応する時間など工数が多かったが、当事務所は、入退社の都度の時間をかける工数が減り、本来の業務に集中できるようになった。

2.給与計算について

今まで、紙の給与明細書で、自社内で計算をし、給与支給日前日まで、訂正や修正が発生した場合、紙の給与明細書のため、日付がかわるぞ間まで、給与明細書を印刷し、封入作業ををしていたが、当事務所に依頼してからは、【web明細書】のため、印刷や作業の時間的コストが大幅に削減でき深夜を超えた、給与支給日前の残業時間の低減がはかれた。

など、顧問契約を締結し、1年以上経過のお客様のご意見、感想です。

当事務所は、そのお声を励みに、IT化とペーパーレス化をさらに推進しようと思います。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.10.08

パワハラで退職し、その後のハローワークの対応

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

今日の関東地区は、爽やかな秋晴れでした。運動会も多かったようです。
私は、愛車を洗車し、茨城方面までドライブに行きました。

さて、本題です。私の友人の実例をご案内します。
特に弁護士や社労士にも相談せず、会社都合による退職を勝ち取った事例です。
※若干ですが、私には相談があり、勿論、友人ですので、アドバイスしました。

この事例は、関東地区ではなく、私の出身地方面ですが、私の友人が、7月末に2年ほど勤務した会社を退職しました。
同僚と2名で退職したのことです。

原因は、直属の上司の【パワハラ】です。直属の上司ということは、経営陣までは、耳に入っていない【パワハラ】行為でした。プライバシーの問題もありますので、業種やパワハラの内容は、割愛します。
退職後、離職票が送られてきて、離職票の会社記入欄の退職理由は、【自己都合による会社】となっていました。
【パワハラ】行為が判明しても、会社側としては、【会社都合による退職】の事案があると、その事案から1年間は、【助成金】を請求することもできなくなりますので、こういう事例が頻繁にあるようですね

友人達は、ハローワークに行き、会社側の書いている【自己都合による退社】に対して、【異議あり】ということで、交渉しました。また、これまでの【パワハラ】言動などを、日付順にメモをしていたとのことです。そのメモをハローワークに提出しました。

交渉のおかげで、ハローワークの職員が早速、動いて、まずは、会社側に確認したようです。しかし、明確な回答がなく保留でした。しかし、次に、ハローワークの職員の対応は、同じ職場の数人に対して、確認の連絡をとり、【パワハラ】があったか?なかったか?の確認をしたようです。その確認時に、数名中2名が、【パワハラ】があったとの証言があり、その証言をもとに、再度、会社側と交渉をした模様です。結論として、【会社都合による退職】となったとのことです。自己都合と会社都合の違いは、自己都合は、3か月間の待機期間があり、すぐに失業保険の請求が出来ません。しかし会社都合は、7日の待機期間以降は、失業保険の請求が可能となり、3か月間待つ必要がなくなります。

勿論、友人の会社の【パワハラ】は、あるまじき行為ですが、経営者が、職場の責任者に任せすぎて、こういう事実があったこを把握していないことが問題だと考えます。経営者であれば、責任者クラスの言動のみ信じるのではなく、やはり、職場や現場の方の意見を聞き、経営に活かすことをしないと、「私は、責任者に任せている」とでは、済まされない問題です。

また、今後、ハロワークで求人を出しても、友人がいた会社は、記録に残っているため、なかなか応募者が来なくなる現象が起きます。

私のサラリーマン時代もそうですが、中間管理職は、経営者に自分に都合のより話飲みして、部下や一般社員の声を伝えず、または、無視して、経営者の耳に入る機会がまったくない会社がありました。勿論、私が20代、30代前半の頃は、現在よりも、労務管理が甘い会社もあり、インターネットも普及しておらず、問題が発生することがなかった時代ですし、サラリーマンなら仕方ない。当たり前。という時代でした。

しかし、今の時代は、そうは、行きません。

経営者の労務相談、経営相談、リスクマネージメント相談などお気軽に当事務所にお問い合わせください。

ここまで、ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.09.27

社員の健康への投資方法

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

最近、残業代や社員の健康教育など、耳にしますが、社員の健康への投資の方法をご案内します。
方法として3つが挙げられます。
1.福利厚生として費用をかけて行うもの
2.手当を支給するもの
3.労働時間に働きかけるもの

福利厚生として費用をかけて行うもの

一般健康診断、脳ドックや婦人科系の検診などのオプション検診、医師ストレスチェック面談などの「健康異常を発見するもの」のほか、社員食堂にてバランスのとれた食事を提供する、昼寝を推奨するために仮眠スペースを用意するなどです。

手当を支給するもの

健康推進のための行動に対する手当を支給することで、健康行動を促進するという方法があります。
よくある例が、禁煙手当、自転車通勤手当、早朝手当などがあります。最近は、大手商社も早朝出勤となっていますね。

労働時間に働きかけるもの

長時間労働が健康に悪影響を及ぼす可能性を考え、強制的に労働時間を短くするという方法です
よくある例が、ノー残業デーを設定したり、警備保障会社と契約して施錠時間を早めたりするという環境に直接働きかける方法があります。

ご参考にしていただけましたか?

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。


2017.09.24

雇用契約関係を終了させたいときの適切な対応について

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山博之です。

本日は、秋らしい快晴ですね。9月も残り1週間のみとなり、2017年も残すは3か月となりました。毎年ですが、この時期から年末までは時間が過ぎていくのが特に早くなる気がします。

さて、政府が注力している「働き方改革」の影響で、時間外労働の上限規制といった労働環境の改善が急速に進んでいます。 従業員の権利意識が高まる中、雇用主としては適切な対処方法を心得ておかなければいけません。 
本日は、【雇用契約関係を終了させたいとき】についてご案内します。

従業員との雇用契約関係を終了させる方法は以下の3つがあります。 

①従業員の辞職 
②従業員の合意退職 
③解雇 
①従業員の辞職が最も理想ですが、従業員の意思のため不確実です。
③解雇は、有効と認められるためのハードルが高く、従業員から未払賃金や残業代などを請求される可能性もありリスクが高い方法です。 
①従業員の辞職③解雇より、②従業員の合意退職を目指すのが最も現実的です。
③合意退職を目指して、従業員に対して【退職勧奨】することを考える雇用主もいっらしゃいますし、過去にいっらしゃいました。 
【退職勧奨】とは、
人事権に基づき、雇用関係にある者に対し、自発的な退職意思の形成を慫慂(しょうよう:誘いかけ勧めること)するためになす説得等の行為であって…単なる事実行為である
(最判昭和55年7月10日:下関商業高校事件)とされています。 
頻度や回数、勧奨する人数、環境、優遇措置の有無など、各要素を総合して見て、違法なのか否かが判断されます。 
つまり、退職勧奨が適法であり、有効なものとなるよう、各要素を総合して専門的な判断をすることが、従業員との雇用契約関係を終了させるために必要不可欠です。
根本的に大切なことは、雇用主の一方的な意思表示で成立はしません。従業員との話し合い、同意が必要なのです。
労務管理でご不明な点は、当事務所へご相談ください。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.09.20

最低賃金と労働市場の関係

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士の
代表の郡山博之です。

来月から最低賃金が変更となります。9月に入り、現在の最低賃金ぎりぎりで経営をされているクライアントさんに対して、賃金見直しのご案内をさせていただいています。

経営者のお話をお伺いすると、経営状況も厳しいのに、賃上げ?と悩まれる場合もあります。
最低賃金は、法律なので遵守が必要なのです。

最低賃金が20円上昇すると、最低賃金ギリギリの月給者の給与を3,000円以上、上げる必要があります。他の社員との公平性を考えると全員の給与をベースアップせざるを得ない場合も有ります。
一方で、昨今の労働市場の「売り手市場化」により、そもそも最低賃金ギリギリでは応募が少なくなり、止むを得ず募集の賃金をすでに上げている企業も多くなっています。
最低賃金1000円時代に備え、賃金体系を見直すことも今後必要になると考えます。
今後どのように人材の価値を考えるかが経営における課題になってくるのはいうまでもありません。
また、人員の見直しも必要になってくるかと考えます。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
企業経営に関する労務のことなら、お気軽にご相談ください。
 

2017.09.17

残業代請求が 起こる原因

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

過重労働に対する監視、監督の目が厳しくなっています。世間は「長時間労働を許さない」という風潮になってきています。
それでも企業によっては危機管理が十分でなかったり、ビジネスモデルの限界があったりといった理由で残業代対策が十分にできず、新たな未払残業代請求事件が生まれています。

 

この「未払残業代請求」は、どのような原因で起こるのでしょうか。3つの要素があります。

1感情

【未払残業代請求】は、法律で保護されるべき権利主張です。きっかけは「権利意識」というよりも「感情」にあると考えます。下記に列挙したような感情的不満がある社員が企業に対して交渉力を持たない場合に、「交渉手段として法的権利の主張という方法を選ぶ」ということです。

未払残業代のきっかけとなる感情例
嫉妬 同僚と不公平な取り扱いを受けている、指導が公平でないと感じている。特に昇給や昇格によること
が多いと考えます。
苛立ち 誰にでも持っている要素ですが、人生が自分の思う通りに行かないこと。
確執 上司・同僚・家族との人間関係がうまくいかないなど。
不安 金銭不安や健康不安など
劣等感 学生時代の友人との経済格差など

 この「感情」本人の感情に限らず、配偶者や親などの感情も影響します。帰りが遅い夫になり代わって妻が感情的不満を募らせることもあります。

2情報

スマートフォンの登場により、労働基準法で保障される権利の情報へリーチすることが容易になりました。試しに「残業代 請求」と検索すると弁護士のサイトや、請求文書を内容証明郵便で送る方法が沢山でてきます。
また、本人の周囲の人間関係からも情報は入ってきます。法律に詳しい友人知人、いる知り法令遵守が当然の大手企業に勤めて合い過去の同僚配偶者や親など、情報流入ルートは多様にあり、遮断することはほぼ不可能でしょう。

3労務管理

【固定残業制度】を導入したり、【変形労働時間制】を採用したり、【休憩時間の確保】や【ノー残業デー】を行ったりする行為は、請求をされた時の支払いリスクを減らす目的で実施します。拘束時間の長いサービス業においては完璧に未払残業がない状態にすることは容易ではありませんが、無策のままでいるとダイレクトに残業代リスクが降りかかってくることになるため、何かしらの対策は必要です。

労務管理上の企業の対策

この原因うち、【2情報】については企業がコントロールすることはほとんどできません。【3労務管理】をきちんとすることは当然ですが、まだ、【労務管理】を整備されていない場合は、早急な対応が必要です。従業員が10人未満であっても、【就業規則の作成】【勤怠管理】【賃金規程】【賃金計算根拠】は、最低限、制度化することが大切です。


しかし、いくら【労務管理】をしっかりしても【1感情】のケアをしなければならないことは理解が必要です。
浮かない顔で仕事をしている社員はいないか?、えこひいきをして嫉妬心を煽っていないか?、経営陣と労働者の経済格差を不満に思われていないか?、見直してみることも必要と考えます。

ここまで、弊所のブログを読んでいただき有難うございます。

【就業規則の作成】、【就業規則の見直し】、【賃金制度の作成】、【賃金根拠の作成】は、お気軽に当事務所へお問い合わせください。

2017.09.13

最低賃金の最低賃金クリアとは?

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

10月に最低賃金法が改定されますが、本日は、最低賃金クリアの根拠をご案内します。
最低賃金は時給で定められていますので、時給者はそのまま時給比較をすればクリアしているかどうかがわかります。しかし、日給や月給で払う場合は、時給に換算して最低賃金額と比較する必要があります。
比較のためには以下の【所定労働時間】と【対象となる賃金】を正しく計算する必要があります。

所定労働時間

18時間、週40時間(一部44時間)の【法定労働時間=所定労働時間】の場合は、年間の労働時間から月当たりの平均を出して計算します。
40時間×年間52週÷12ヶ月≒173時間

法定労働時間より短い所定労時間を定めている会社の場合は、月間の所定労働時間も少なくなります。週35時間のケースをご案内します。
35時間×年間52週÷12ヶ月≒151時間

対象となる賃金

月給者などの最低賃金の計算の際、基本給に「合算する手当」と「合算してはいけない手当」があります。 

合算して良いもの

役職手当、職務手当、国家資格手当など

合算してはいけないもの

・臨時に支払われる賃金や1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
・残業手当・休日手当など
精皆勤手当、通勤手当および家族手当※1、子女教育手当、住宅手当※2

これらは単なる例示ではなく、限定的に列挙されたものです。つまり、これらに該当しない賃金は、全て割増賃金の基礎賃金としなければなりません。

※1上記の家族手当が支払われていた場合であっても、実際にこれらの手当を除外するにあたっては、単に名称によるものでなく、その実質によって取り扱うべきものとされています(S22.9.13 基発第17号)。例えば、生活手当等と称していても、実質的に家族手当に該当するものは除外できますが、逆に家族手当の名称であっても、実質的には別の手当である場合は、除外されないことになります。なお、家族手当とは「準として算出した扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基手当」です。したがいまして、均衡上独身者にも一定額の手当が支払われている場合には、独身者に支払われている部分(又は扶養家族のある者に対して「本人分」として支払われている部分)は、家族手当ではないとされます(S22.12.26 基発第572号)。

※2上記住宅手当が支払われた場合でも、算入しなければならない住宅手当があります。
例えば
 ・賃貸住宅居住者には2万円、持家居住者には1万円を支給することと一律に定額で支給されているようなもの。
・扶養家族がある者には2万円、扶養家族がない者には1万円を支給などと住宅以外の要素に応じて定率または定額で支給されているようなもの。
・全員に一律に定額で支給することとされているもの。

 ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。


2017.09.06

下請会社従業員の業務中の交通事故による元請の損害賠償責任

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山 博之です。

今年も9月に入り、2017年度もまるまる3ヶ月となりました。
8月から東京は、天候不順で本日も雨です。
これまでの日本は、四季豊でしたが、今後は、日本らしい四季も楽しめなくなるのでしょうか?

さて、本題です。
顧問先さんから、ご相談を受ける事例です。

下請会社の従業員さんが、業務中に交通事故を起こしてしまい、被害者から元請会社に「損害賠償請求」がきた場合に、損害賠償請求に応じる必要がありますか?あくまでも交通事故を起こしたのは、元請会社の従業員さんではありません。

この場合は、下請け会社の従業員さんが起こした交通事故は、原則、元請会社が損害賠償責任を負うことはありません。下請会社の従業員さんが業務中に事故を起こした場合、下請会社は被害者に対して損害賠償責任を負わなければいけません。これを使用者責任といいます。

しかし、労働基準法でよく言われますが、元請会社が下請会社の従業員さんに直接指揮監督をしていた場合は、損害賠償責任を負うことがあります。

業界によりますが、一般的に建設業界では、元請会社が下請会社の従業員に対して指揮監督を直接するケースが多いです。
たとえば、下請会社の作業現場に元請会社の従業員を監督として派遣して、下請会社の従業員に作業や安全保持に関して具体的な指示をしていた場合です。
この場合は、下請会社の従業員を自社の従業員と同じように働かせていると捉えられ、賠償責任を負うことがあるのです。元請会社の従業員が指揮監督を直接していなかったしても、雇用や雇用後の監督について指示をしたり、干渉したりしていると、間接的な指揮監督関係が認められることもあるので注意が必要です。 

今回は、交通事故の事例などでご案内していますが、建設現場などでは、賠償関係や労災関係が複雑になっています。
1人親方や下請会社の経営者は元請会社の労災には入れません。

ご不明な場合は、弊所へお問い合わせください。

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。



2017.08.23

人ごとでない「パワハラ問題」

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

ここ数日、東京はやっと天気が夏に戻ってきました。
少しほっとしています。

さて、先月迄、マスコミをにぎわせたパワハラ問題。
国会議員が秘書に対して行った暴言が録音され世間に好評される事件は、世間でパワハラが大きく注目されるきっかけになりました。手軽に録音や録画ができる現代では、パワハラの証拠として上司の言動を記録することが簡単にできます。

このをきっかけとして「自分も録音をしようか」と考えた人もいるかもしれません。トラブル予防のため、パワハラとは何か、どんな問題があるかについてご案内します。 

                        

パワハラの定義

厚生労働省は、職場らのパワーハラスメントについて以下のように定義しています。

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の定期性な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えるまたは、職場環境を悪化させる行為

具体的には、次の6類型を典型例とされています。

身体的攻撃 暴行・障害
精神的な攻撃 脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言
人間関係からの切り離し 隔離・仲間外し・無視
過大な要求 業務上明らかに不用なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
過小な要求 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
個の侵害

私的なことに過度に立ち入ること

議員の何が問題だったか

今回の議員は、「容姿を非難した行為」「大声で恫喝した行為」が精神的な攻撃に、「運転中に暴力を振るった(らしい)こと」が、身体的な攻撃に当たるとおもわれます。その他、過大な要求行為もあったのかもしれません。いずれも「議員と秘書」という職場内の優位性を背景として行われたことであると考えると、パワハラ行為といえそうです。しかし、最も大きな問題点は、「暴言を録音され暴露されるという報復」を受ける可能性を議員が予見し、自己を抑制できなかった点にあるのではないでしょうか。「パワハラの定義」を知らずとも、人格を否定するような暴言や暴力を続ければ相手を精神的に追い詰めてしまうことは予見できるはずで、追い詰められた人間が直接的に、あるいは間接的に報復をする心情になることもまた予想しなければならなかったのでしょう。

今回の事件から職場の教訓

報道されている内容は物事の一部を切り取っているに過ぎず、実態はわかりません。議員に同情する余地があるほど当該秘書の職務能力に問題があったのかもしれませんし、議員に「指導熱心で思いやりがある」ポジティブな側面もあったのかもしれません。しかし、いったんパワハラ事案が発生してしまうと、職場全体の士気が下がったり、労働者との紛争が発生したりと、その解決に時間と労力と金銭を要します。

パワハラ行為への報復として、「録音された言動をSNSで拡散される」という信用ダメージや、「裁判を起こされる」「傷害事件として刑事告訴される」などの紛争が起こる危険性があることにまずはしっかり留意し、「相手に敬意を払い、イライラしてもグッと我慢して冷静に話すこと」を心がけてください。

ここまで弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2017.08.20

定年後の再雇用にも有期雇用の無期転換制度は当てはまるか?

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

先週までは、世の中お盆休みのためか、電車が空いていましたね。毎日、これくらい電車が空いていたら、通勤も楽なのになと思いました。しかし、関東地区は、8月に入って、毎日雨が降り、天候の影響により、農作物の高騰が危惧されます。

さて、前々回のブログで有期雇用契約者に対しての平成30年問題「無期雇用契約への転換」をご案内しました。
もともと、有期雇用契約となっている若年層に配慮して、この制度は生まれました。 
最近、就業規則作成のご依頼や見直しの中で、60歳以降の継続雇用契約や定年の件で質問・相談を受けます。
通常は、65歳までの1年更新で規定することが多いですが、まれに、
「弊社は、70歳まで大丈夫だから、65歳までではなく、70歳まで継続雇用契約制度を認めてもいい。」
と言われる場合があります。
ここで、問題となるのは、定年退職後の継続雇用者が無期雇用契約への転換を求めた場合です。 
60歳で定年退職した方が1年更新の有期雇用契約として雇用を延長し続けていると、5年経過後には無期雇用契約に再度戻す必要があると考えられるからです。 
この点については、就業規則等で再定年を設定するなどの対応が必要といわれています。
さらに、無期転換の申出・申込のタイミングによって、制度設計の仕方や契約内容の内容を変えないといけません。 
具体的には以下3つの検討が必要となります。 
1.定年年度よりも前の段階で無期転換の申し込みがされた場合や定年年度かつ定年以前の段階で無期転換の申し込みがされた場合の定年および定年退職日 
2.定年を過ぎて定年退職日までの間に無期転換の申し込みがされた場合の申し込みの有効性と定年退職日の再設定の要否
3.再雇用期間中に無期転換の申し込みがされた場合の定年後の再雇用特例適用の可否 。70歳まで継続雇用制度を活用とすると、運用を取り決めないと発生しうる問題です。


厳密に、就業規則や雇用契約書で明確に規定する必要があります。

平成30年から実際の転換が始まりますので、今後の事例の集積が待たれます。この集積された訴訟等の事例を勘案し、十分な制度の設計が必要だと考えています。
1度、就業規則や雇用契約書を見直ししても、万全ということはありません。訴訟等などの事例を勘案し、常に見直しが必要となってきます。
就業規則や雇用契約書など労務管理は、弊所へご相談ください。
ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.08.16

長時間残業やサービス残業の問題とリスク

東京・澁谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山博之です。

本日まで、お盆休みの企業様も多いでしょうか?
しかし、8月に入ってから関東は雨、曇り。
私は、暦通りに仕事をしていますが、この天候に毎日うんざりしです。

長時間労働やサービス残業。報道でよく取りざたされていますね。
経営者の方は、
「ある程度は仕方ないし、従業員も納得している」
「法律どおりにやってたら、現場ではまわらない」
『これまでもそうしてきたから』
と言われるケースがあります。
しかし、長時間労働に関する労災事件などがニュースで毎日のように報道され、労基法違反企業名も公表されるようになり、誰もが頻繁に、簡単にニュースなど、情報を得る機会が多い世の中です。
また、残業の上限時間や高度専門業務に終業する方を対象とした「残業代ゼロ法案」についても法改正がなされる流れにあるなど、長時間労働やサービス残業に対する法規制も厳格化しています。
では、社員が、長時間労働が原因でうつ病などになり、働けなくなったり、またはお亡くなりになったら、どういうリスクが発生するか?
○うつ病などの精神疾患について、厚生労働省は、労災の「業務上の災害」に認定する基準を定めています。
その基準は、残業時間により下記の通りです。
80時間超  ⇒ 労災として認められやすい
100時間超 ⇒ かなり高い確率で認められる
160時間超 ⇒ それだけで労災認定される
○労災として認められると、「長時間労働を原因とする安全配慮義務違反」の民事上の損害賠償請求が会社に対して行われることが多くなります。
一般的に、労災の認定で給付がされたとしても、労災保険ではカバーされない範囲があります。
具体的なものとしては、
☆慰謝料
☆逸失利益(将来稼いだであろう収入相当額)
その額は、年齢や年収によって決定されますが、賠償額が億単位となることもめずらしくありません。
数千万~億単位の賠償となれば、それだけで会社の存続ができなくなります。
民事は金銭の問題ですが、労基法違反はそれに留まらず、刑事の問題にもなりえます。処罰の対象は、会社のみならず、
個人に対してもあります。社長だけでなく、役員、人事の担当者、現場の時間管理者などもありえます。
会社の方針、指示でやっていたことだから、自分は関係ないと簡単には責任逃れできません。
長時間労働やサービス残業など今までとやり方を変えることは大変です。
目先の売上や利益が減るかもしれません。
しかし、このご時世だからこそ、人員配置や勤怠管理、就業規則の見直し、公平な人事制度の導入などを検討する時期かもしれません。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.08.12

労働契約法の平成30年問題について

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

ここ最近の関東は、梅雨に逆戻り。昨年もそうですが、最近の8月は、夏らしくないですね。
世の中は、お盆休みですが、どこに出かけても渋滞・人が多いということで、自宅でのんびり過ごしています。

さて、本題です。弊所のクライアントさんでも、1年更新の契約社員を雇用されていまして、この平成30年問題に真剣に取り組まれています。

平成30年問題とは?

平成25年4月に労働契約法が改正され、有期労働契約を更新し通算5年を超えた労働者から無期雇用転換の申し込みがあった場合は無期転換しなければならないルールとなりました。平成30年4月に改正法施行から5年が経ちますので、初めてこのルールによる無期雇用転換申し込みの可能性が発生します。

法律の内容について

平成25年4月1日以降に有期契約を開始又は更新している場合に、通算5年を超えた段階で労働者から申し出があった場合、無期雇用転換をしなければなりません(希望がない者を転換する義務はありません)。転換後の労働条件は、他に定めがない限り直前の有期契約時と一緒にするのが原則です。

本人からの申込みにより、契約期間の途中で無期雇用に転換しなければいけないわけでなく、次の契約更新のタイミングで無期契約転換をすれば事足ります。ただし、途中に「契約のない期間が6ヶ月以上」ある場合は、前後の有期労働契約は通算されず一旦リセットされます。
無期雇用転換は危険か
無期雇用転換をしたからと言って、どんなことがあっても継続して雇用しなければならないわけではありません。長く在籍してもらうことが前提ですが、他の正社員同様、就業規則等でルールを定めてあれば、職種の変更をしたり、服務規律違反などの問題行動に対して減給などの懲戒処分をしたり、経済事情により止む無く解雇したりすることは不可能ではありません。
契約社員を無期雇用転換することで労働量の調整がしにくくなる点は否めませんが、たとえ契約社員であっても、契約を数年に渡り複数回更新している人を雇い止めするには、事前予告など解雇に準じた配慮と雇い止めの合理性に対する説明努力が必要となります。無期雇用転換が著しく経営リスクを高めるとは限らないのではないでしょうか。
対策1: 雇い止めをする対象者への説明
能力や適性、経済的事情などの理由で無期雇用転換をしないことが決まっている場合は、今年度の契約において「次は更新しないこと」又は「更新しない理由」を期間満了の30日以上前までに伝えてください。その際、「契約更新をされる人」と「更新をされずに雇い止めになる人」の両方がいる場合は特に配慮が必要です。労働者側は「公平性」に対して特に敏感に反応をしますので、『単なる好き嫌いでなく、仕事上の能力や職種、人員配置上合理的な理由がある』ことをきちんと説明できるようにしておいてください。
対策2: 助成金の活用
この法改正をきっかけとして有期契約労働者の無期転換化を先行して推し進め、助成金の受給を狙うことも検討できます。キャリアアップ助成金など、無期雇用転換の取り組みに対する助成金も検討材料に加えると良いでしょう。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
 

2017.08.06

残業代計算と計算から除く手当について

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山 博之です。

8月に入り、東京地区は、夏らしい灼熱の太陽がなく、雨や曇りの日が続いています。
先々週から、弊所も、業務が増えてきて、職員を募集していましたが、無事に職員さんに内定をだし、弊所にご入所いただくことになりました。弊所の戦力として、頑張っていただきたいです。

さて、本題ですが、弊所のお客様から、よく、質問がある労務関連についてです。このブログを読んでいただいている経営者も、再度、ご確認ください。

残業代(割増賃金)計算の基本について

法定労働(1日8時間・1週間40時間)を超えた残業については、時給単価に25%の割増賃金を支払う必要があります。
例:
時給が1,000円の従業員の場合、1,250円

法定内残業分(1日7時間の始業・終業時間の場合など)の残業代については、就業規則や労働契約等において、特段の就業規則上の定めがない場合は、割増無しの「時給単価(例:時給1,000円)」で計算します。

深夜22時から翌日の午前5時までの時間帯に残業して労働した場合には、時給単価に50%以上の割増賃金を支払う必要があります。また、残業ではないけど、交代制などで、労働ずる場合は、時給単価に25%以上の割増賃金を支払う必要があります。

残業代(割増賃金)の計算から除く手当は?

一般にちんぎんには、業務内容と関係なく、個人的な事情や属性に基づいて支払われる手当があります。労働基準法では、割増賃金から家族手当、通勤手当などは、除くと言う規定があります。
時給単価から除外される賃金

●家族手当    ●通勤手当
●別居手当    ●子女教育手当
●住宅手当    ●臨時に支払われた賃金
●1カ月を超えるごとに支払われる賃金

※上記に該当しない手当は、全て割増賃金の対象になります。また、上記の内容に該当しても、割増賃金の対象となる場合がありますので、詳しくは、弊所に、お問い合わせください。

残業時間の単位は?

割増賃金の計算は、原則として、毎日の時間が労働時間を1分単位で正確に計上するのが正しい残業管理です。労働時間の端数計算を、四捨五入ではなく常に切り捨てで計算することは、認められていませんので、ご注意ください。

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2017.07.29

契約社員の期間満了 手続きについての注意点

東京・渋谷区のアリスト社労士事務所
代表の郡山 博之です。

本日は、有期雇用契約について、その契約社員の期間満了の際の手続きについての注意点をご案内します。

採用した社員がきちんと想定どおり働いてくれるかは、実際に働いてもらわないとわかりません。そのため、能力や適性を見る目的、または労働力調整の目的で最初に「有期雇用の契約社員」として雇うことがあります。この契約社員がもし企業とマッチングしなかった場合、企業は契約更新をせずに雇い止めをすることも選択肢に考えますが、そこには注意すべき法律上の制限があります。

1. 更新の有無と更新条件の明示

契約社員として雇い入れる時に、「その人の契約が更新となることがあるか」「更新条件はどういう風に決まるか」をきちんと伝えなければなりません。(労働基準法15条)通常、企業側としては「いい人・デキる人だったら更新したい」「会社の経営状態がよければ更新するかもしれない」と思いますが、それらの更新の基準をきちんと明文化して雇用契約書などで伝えておきましょう。

<例>

契約更新の有無

①自動更新 ②更新の場合がある ③更新しない

判断基準

①契約期間満了時の業務量

②勤務成績・態度

③能力 ④会社の経営状況

2. 雇い止めの予告

何度も契約更新している場合や、契約社員としての期間が一定の年数になっている場合、働いている側も契約更新を期待します。
期待していて急に雇い止めになると労働者が困るということから、一定の基準を超えた契約社員に対しては、30日以上前の「雇い止めの予告」をするよう厚生労働省の基準で定められています。雇い止め予告が必要な条件は次の通りです。

     契約が合計3回以上更新されている場合

     契約期間が1年以下の労働契約が更新、または反復更新され、 最初に労働契約を結んでから継続して合計1年を超える場合

     契約期間が1年を超える期間の労働契約を結んでいる場合

※あらかじめ更新しない旨明示されている場合を除く。

3. 雇い止めの合理性

有期の契約を結んでいるからといって、雇い止めの理由が何でもいいわけではありません。重要なポイントは「就いている仕事が季節的・臨時的か、それとも恒常的か」と、「更新手続きが厳格にされていたか」の二つです。雇い止めで揉めないためにも、更新の条件(特に能力や適性、成果に関する基準)をできるだけ詳しく決めておいた方が良いす。

4. 無期雇用への転換義務

期間の定めのある労働契約を結んでいた場合でも、会社で通算5年にわたり有期契約を更新していた場合で、労働者が「無期雇用に変えて欲しい」と申し出をした場合は、無期雇用に転換しなければなりません。
契約期間が通算5年を超える場合に無期転換の申し出が可能ですので、例えば3年間の有期雇用契約を締結している場合は、初めの3年が満了し、2度目の契約期間中に無期転換の申出が可能となりますので、注意が必要です。
契約社員を雇用している場合、上記の点に注意しながら労務管理をするようにしましょう。契約社員の契約書整備や処遇決定などに関するご相談は当事務所にお寄せください。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.07.26

どこから残業になるのか?-所定労働時間を超えると残業-

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の 郡山 博之です。

本日は、クライアントさんからよく質問の1つですが、「どこから残業になるのか?」について、ご案内します。

労働基準法では、「法定労働時間」として「1週間につき40時間、1日につき8時間まで」を条件としています。
「法定労働時間」の範囲内で、1日7時間など、会社が決めた労働時間が「所定労働時間」となります。
よく、混同されますが、「法定労働時間は8時間」「所定労働時間のMAXも8時間」ということです。
例えば、9時始業で17時終業(休憩1時間)の場合は、所定労働時間が7時間になります。
所定労働時間が終了した時刻から、法定労働時間の時刻までの部分の残業は、「法定内残業」になります。
例えば、1日の所定労働時間が7時間の会社が、法定労働時間の8時間働いた場合、1時間の法定内残業が発生します。
労働時間が法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超えますと「法定外残業」となります。
ここで、ポイントは、1日の労働時間だけでなく、1週間の労働時間も同様に、法定内残業、法定外残業が発生します。

ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

ご不明な点は、お気軽に、お問い合わせください。

2017.07.21

最近の労基署の是正勧告事例

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

梅雨もあけて、今年の夏は、猛暑ですね。
毎日、暑い日々が続きています。

さて、本題ですが、最近、宅配大手Y運輸の残業代未払い問題など、「残業」が社会的な関心になっています。
労働時間のどこからが残業時間となり、どこからが残業代(割増賃金)が発生するのか、残業時間と残業代について、
ご案内します。本日は、労働基準監督署の是正勧告事例をご案内します。

最近の労基署の是正勧告事例

労働基準監督署は、企業を調査し、労働基準法などの違反があった場合、事業主に対して是正勧告を行います。是正されない場合や、勧告に従わない場合は、送検することもあります。

事例1 「配達業務のみを労働時間とし、社内業務の算入をしなかった」

Y運輸の横浜市内の支店が、ドライバーに、
「昼食休憩を与えていなかった」「残業代の未払いがあった」ことから、労働基準法違反として、是正勧告を受けました。同支店では、タイムカードの他、ドライバーが配達時間を管理する携帯端末で労働時間を管理していましたが、携帯端末の稼働時間のみで、労働時間を計算し、支店内の業務の大部分が算入されていなかったです。これは、配送業務だけでなく、事務作業なども含み、使用者や管理者の指揮・命令下にあれば、当然に、労働時間となります。

事例2 「パソコンのログオフ記録から出勤簿との相違を指摘された」

B社は、「出勤簿」と、社員が事前に申請する「残業届」によって、残業時間を把握し、残業代を支払っていました。しかし、労基署の調査によって、パソコンのログオフ記録やEメールの送受信記録履歴から、時間外労働が正しく把握されておらず、「残業代が適切に支払われていない」として、労働時間を適正に把握すること、過去の労働時間の実態調査を行って、未払い賃金(残業代不払い)の不足額を支払うよう勧告をうけました。

事例3「始業5分前が勤務時間とされた」

C社では、15時から20時の勤務時間にあわせて労働時間としていましたが、実際には、始業の14時55分から勤務時間としていましたので、15時までの5分間についても、勤務時間として、未払い残業代の支払いを労基署から勧告されました。

ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.06.22

アルバイト雇用の注意点

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

昨日の東京や埼玉は、まるで台風のように、風や雨が強かったです。私も、外出をしていまして、靴やズボンがびしょ濡れになりました。
しかし、一転、本日は、晴れて、蒸し暑かったですね。

さて、本題です。セブンイレブンのフランチャイズ店舗における違法な罰金制度が社会的に問題視されたことを背景として、平成29年4月1日から7月31日まで (特に多くの新入学生がアルバイトを始める時期)の間、厚生労働省が労働基準法の決まりを広報するキャンペーンを行っています。

キャンペーン取組内容
キャンペーンの主な取組内容は、
⑴労働局による大学等への出張相談の実施
⑵大学等でリーフレット配布やポスター掲示による周知
⑶労働局や労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置などとされています。

このキャンペーンにより違法または不適切な労務管理をしている企業を牽制し、労使の問題を未然に防ぐ意図が見て取れます。

厚労省が周知する重点事項
今回のキャンペーンで特に重点的に周知している事項は次の5点です。

1.労働契約締結の際の学生アルバイトに対する労働条件の明示

雇用契約書や労働条件通知書などにより、勤務時間や休日休憩、給与、昇給などの条件を明らかにしなければなりません。正社員や契約社員も同様です。

2.学業とアルバイトを両立できるような勤務時間のシフトの適切な設定

学校の試験期間中などに業務の都合で過度な働きかたを強いることが場合によってはパワハラとなりうることを注意喚起しています。

3.学生アルバイトの労働時間の適正な把握

企業が始業と終業の時刻をずさんに管理すること、または働かせ過ぎで健康を害することのないよう求めています。これは、正社員も同様です。

4.学生アルバイトへの商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止

販売ノルマを課し、売れ残った自社商品を購入するように働きかけることを牽制するものと思われます。これは、一般的に考えても常識ですね。

5.学生アルバイトの労働契約の不履行等に対して、あらかじめ罰金額を定めることや 労働基準法に違反する減給制裁の禁止

コンビニで「ドタキャン」したアルバイト店員の給与から罰金を差し引いた事件を背景にしています。しかし、ノーワーク・ノーペイの原則から逸脱して、罰金とは・・・・・。罰金も労働基準法上は、制限があります。

このキャンペーンがどれほどターゲットである学生の関心を引くかは未知数ですが、労働環境に不満をもつアルバイト(またはその保護者)が今回のキャンペーンで労働法のルールを知る可能性はあります。

前述の内容についてSNSなどで違法な労務管理実態が拡散されると、求人しにくくなる、企業イメージが低下するなどの問題が起きるかもしれません。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.06.16

算定基礎届のよくある落とし穴

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

昨日に引き続き、社会保険(厚生年金・健康保険)の算定基礎届の時期のため、算定基礎届についてご案内させていただきます。
算定基礎届の落とし穴についてです。

注意点1: 報酬合算対象

算定基礎届に記入する報酬は基本給だけでなく、役職手当や家族手当など名称を問わず、労働の対償として支払われる全ての手当が含まれます。
下の表を参照の上、合算漏れがないように注意しましょう。

 

報酬になるもの

報酬にならないもの

l 基本給(月給、週給、時給など)

l 諸手当(残業手当、通勤手当、住宅手当、家族手当、役付手当、勤務地手当、休業手当、育児/介護休業手当、歩合手当、各種技術手当など) 

l 賞与等(4回以上支給のもの)

l 恩恵的金銭(病気見舞金、慶弔費など) 

l 臨時給与 (大入袋、解雇予告手当、退職金など) 

l 実費弁償(出張旅費、交際費など) 

l 公的保険給付 (年金、健康保険傷病手当金、労災保険の休業補償給付など) 

l 3回までの賞与(標準賞与額の対象)

注意点2: 現物給与

社会保険における報酬は金銭だけでなく、「社宅など住宅の供与」「社食などの食事」「自社製品などの現物」も対象となります。
ただし、一定の割合以上の本人負担があれば報酬になりません。

注意点3: 季節変動補正

算定基礎届の提出時期がちょうど繁忙期と重なるなどの事情により、4月から6月の給与平均が年間平均と比べて2等級以上高くなってしまう場合、年間平均額を標準報酬月額とする例外的な補正措置があります。
この特例的措置を受けるためには、「年間報酬の平均で算定することの申立書」を算定基礎届に添付する必要があります。この中で注意すべきは「本人の同意が要件である」ことです。
つまり本人が望まない場合は原則どおりの計算により届出をしなければなりません。

注意点4: 複数月にまたがる手当の按分算入

通勤定期券を6ヶ月単位で購入し、通勤手当として一括で支給する場合は、その1ヶ月あたりの金額に換算して算入する必要があります。
社会保険料を下げるために通勤手当の一括支給月を算定時期とずらしたとしても、社会保険上の報酬に合算しなければなりません。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
社会保険の算定基礎届や社会保険の新規加入など、社会保険に関することは、お気軽にお問合せください。

2017.06.14

報酬月額変更届と算定基礎届との 混同

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の

代表の郡山博之です。

6月は、労働保険の年度更新の時期となります。弊所も日々、クライアントさんの年度更新の手続きを月初から進めてきまして、ほぼ、7割完了しました。この労働保険の年度更新の時期が終了しますと、次は、社会保険(健康保険・厚生年金)の算定基礎届の時期となります。

この、算定基礎届とは、原則として、4月・5月・6月の報酬月額を「報酬月額算定基礎届」という届書で届け出て、役員や従業員などの標準報酬月額が決定される届です。
この届出自体は、普段社会保険事務を担当されている総務・人事担当者の方には馴染みのある手続きです。
算定基礎届によって決定される標準報酬月額とは、その年の9月から1年間の各月に適用されるものです。
(毎年7月上旬に届出る書類ですから、7月からの標準報酬月額を定めていると勘違いされている方がおられますが、9月からの標準報酬月額を定めるための手続きとなります。なお、実際の社会保険料の給料控除は原則として10月からとなります。)
一方、例えば、11月決算の株式会社で1月の定時株主総会で、2月分(2月中支給分)の役員報酬の設定から変更して、月額変更届の提出要件に該当した場合は、その届出により決定される標準報酬月額は5月以降のものとなります。
月額変更届を提出した後、7月に提出する算定基礎届で、その年の9月以降の標準報酬月額が決定されることとなりますから、月額変更届により決定された標準報酬月額は5月・6月・7月・8月のみ有効なものとなります。月額変更届を提出すべきであったにもかかわらず、提出を忘れていると、5月・6月・7月・8月の3か月分の標準報酬月額が間違っていることとなります。
ご注意ください。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.06.07

裁量労働制における夜10時以降の勤務について

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の

代表の社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

本日から東京は、梅雨入りでしょうか?1日中曇っていましたね。6月と言えば、社会保険労務士業務で言えば、労働保険の年度更新の時期です。弊所も、クライアントさんから、年度更新の書類をいただき、年度更新手続きを電子申請で行っています。

最近、クライアントさんから、相談を受けました。

それは、裁量労働制における夜10時以降の取扱です。夜10時以降は、深夜労働になります。通常の残業の他に、深夜残業も固定残業手当の一部とすることが出来るか?です。

答えは、しっかりと、夜10時以降と以前で区別して、固定残業の手当の計算をしなくては、一律というわけには、いきません。

裁量労働制は、技術職や研究職に多く、IT業界で取り入れているケースが多いですね。

深夜労働に対する手当が、いわゆる固定残業代に相当するケースでは、実時間に基づく法の割増賃金額を上回っているか、下回っているかの確認が必要です。
つまり、深夜労働に対する手当が下回っている場合は、差額支給が必要になります。
そのため、「休日労働及び深夜労働は裁量労働者については禁止する」といった条項を就業規則等に記載し、原則禁止としたうえで「上司への事前の届出、許可・承諾のうえで行う」などとして、実績の報告を求めて管理すべきだと考えられています。
これを管理するにあたって、労働時間に応じた健康・福祉確保措置(労働基準法38条の3第一項4号)を講じます。
出退勤時刻や入退室時刻の記録等によって、どの時間帯にどれくらいの時間在社し、労務を提供し得る状況にあったか等を明らかにする必要があります。
なお、裁量労働制には専門業務型(労働基準法38条の3)と企画業務型(同38条の4)の2つがあります。これらはいずれも「一定の時間労働したものとみなす」もので、労使協定や労使委員会の決議で定める時間、労働したものとして扱います。
そして、みなし規定が適用されるのは労働時間の計算についてのみであって、休憩時間や休日は、法定どおりとなります。裁量労働だからといって、労働者本人が勝手に自分で休日を定めて休んだり、あるいは休日に出勤したり、自己の都合で休日を変更することなどが許されませんので、注意が必要です。
午後10時以降から翌午前5時までの深夜労働についても、みなし規定の適用はありません。深夜に労働したときは、たとえみなし時間内でも深夜割増賃金(労働基準法37条1項)を支払う義務があります。
詳しくは、弊所にお気軽にお問い合わせください!
ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.05.23

長時間労働とその原因の把握について

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所

代表の郡山 博之です。

先週末から、東京地区は、真夏のような暑さとなっています。また、急激に温度が上昇しているため、外で仕事をされている方は、水分補給や熱中症対策が必要ですね。

私もブログで、何度かご案内していますが、長時間労働の是正が問題となっています。まず、長時間労働を改善する一歩としまして、自社の特性、仕事の進め方の中にある長時間労働の原因をつかみ、対策を立てることが重要です。

1.業務量の増減パターンを知る

1か月、1年を周期として業務量に繁閑の差がありますか?業務量の差が大きい場合は、「1日8時間・1週40時間」の法律の原則を超えて、業務が集中・増加する時期が発生します。

このような場合は、変形労働時間制を採用して、繁忙期の労働時間を長く設定し、閑散期の労働時間を短く設定したり、休日を増やすなどの柔軟な働き方を制度を導入することで、長時間労働を抑制することが可能です。

例えば、導入事例として、シーズンとオフシーズンの業務量の差が大きな旅館業や観光業の他、季節的に業務が集中する業種では、この制度を導入し、残業削減を図っています。

2.社風の風土や仕組みに問題がないか

社長や社員に「夜遅くまで働く社員ほど優秀」「残業する社員は優秀で会社に忠誠心がある」という意識はないでしょうか?そのような意識やあると、一般的ですが、早く帰りにくい風土が生まれてしまいます。また、残業の事前届・許可制などのルールがない、本当に必要な残業かどうかを管理監督者が、明確に確認するなどの仕組みがないと、残業が増大してしまいます。

回避する策として、明確な人事制度の設定や、就業規則の変更や改定などが必要です。

3.仕事の進め方にムダがないか

社員一人一人の進め方に問題がありませんか?例えば、過去からの部署の伝統などといい、効率化する余地があるにもかかわらず、効率化せずに仕事の流れにムダがあり、結果、残業せざるを得なくなっている場合があります。

仕事の量・質を標準化し、納期・優先度を踏まえたスケジュール管理などがなされていないことが原因です。

残業が常態化すると、最初から残業ありきの「ダラダラ残業」になり、「効率よく、時間内に仕事を終わらせる」という意識が働かなくなります。

人事制度や規程の見直しなど、弊所にお気軽にお問い合わせください。

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.05.16

現物給与の価額について

東京・渋谷区のアリスト行政書士事務所

代表の郡山 博之です。

GWも終わり、2週目に突入ですね。しかも、5月は、折り返し地点です。最近は、曇りがちの天気が多く、いよいよ、じめじめした梅雨の時期が近くなってきたのかなと感じます。沖縄県や鹿児島県の奄美地区は、梅雨入りしましたよね。

本日は、現物給与についてご案内します。

現物給与とは?

労働の対償として「現物で」支給される場合は、その現物を通貨に換算し、基本給などの給与に合算のうえ、社会保険の保険料額算定の基礎となる標準報酬月額を求めることになります。

特に現物支給されるものが「食事」や「住宅」である場合は、「厚生労働大臣が定める現物給与の価額」(厚生労働省告示)に定められた額に基づいて通貨に換算します。

平成29年度は、先月4月から現物給与価額表が変更になりました。
この現物給与をご参考に案内させていただきます。また、社会保険料にどう影響するかもご案内します。

現物給与価額表について

現物給与価額表とは以下のようなものです。
※一部抜粋、単位:円 

都道府県名

食事で支払われる

報酬等

住宅で支払われる

報酬等

11月当たりの

食事の額

11月当たりの住宅の利益の額

(畳1畳につき)

東京

20,100

2,590

神奈川

20,100

2,070

千葉

19,500

1,700

埼玉

19,800

1,750

大阪

19,500

1,620

住宅で支払われる報酬の計算

住宅で支払われる報酬(つまり社宅)については「畳1畳」単位で価額が決められていることに注意が必要です。社宅については場所によって家賃相場が違うため、本社と支店が別の都道府県にまたがる場合、それぞれの場所ごとに計算します。
また、価額の計算にあたっては、居間や寝室など居住用の室を対象とし、玄関、台所、トイレ、浴室、廊下などの居住用ではない面積は含めません。

社会保険料への影響

社会保険料の算定をする際には、以下の三つで結果が異なります。

  自分で賃借し、自分で家賃を支払う場合

  社宅に住んで住宅費の一部を本人が負担する場合

  社宅に住むことで減った家賃負担相当を給与支給額から減額する場合

 例:東京で給与総額30万円の社員が10畳ワンルーム(家賃8万円)に住む場合

①自分で賃借し、自分で家賃を支払う場合

→ 標準報酬月額30万円
②会社が借りた社宅に居住し、家賃一部負担として1万円を払う場合
→ 標準報酬月額32万円(30万円に2,590円×10畳=25,900円-自己負担10,000円=15,900円を合算) 
③会社が借りた社宅に居住し、家賃一部負担として1万円を払い、給与を23万円に減額する場合
→ 標準報酬月額24 万円(23万円に2,590円×10畳=25,900円-自己負担10,000円=15,900円を合算)
この①と③を比較した場合、住宅費用を自分で払っているか、会社が社宅として払っているかの違いがあるだけで、実質的な本人の家賃負担は変わりませんが、標準報酬月額が下がるため、 天引きする社会保険料は月額8,000円以上の差があります。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

労務と社会保険手続き,給与計算,許認可・遺言相続などは、東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所へ

2017.05.06

五月病を回避するためのケア

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山 博之です。

GWも後1日ですね。私は、先週、パソコンが壊れ、やっと、本日戻ってきましたので、パソコンの再設定をしていました。オフィスのセットアップから開始していました。GW中に戻ってきてくれて、助かりました。

さて、4月に入社した社員(主に新卒社員など)が精神的に落ち込んだり虚脱感を感じたりすることを、発生時期になぞらえて「五月病」と表現することがあります。

それが医学的な病気であるか、気分的な浮き沈みであるかはともかく、五月病が休職や離職などに繋がらないよう企業は対策をしなければなりません。以下、五月病に対するケアの方法についてご案内します。
原因
五月病の原因は、主に「環境の変化」でしょう。場所や時間の変化、社会的役割の変化、人間関係の変化、気候の変化などの類型があり、それらの変化が精神的にストレスを与えるため五月病が引き起こされると考えられます。

つまり、企業が五月病対策をする上でも、これらの環境変化要因に働きかけることを検討していくことになります。

1. 場所の変化に対するケア
場所の変化に対するケアの方法としては、例えば「以前の住環境と大きく変わらない勤務地に配属する」「同郷の社員同士で交流をさせる」など、環境変化の差を小さくすることが効果的でしょう。

2. 時間の変化に対するケア
時間ケアについては、「新任の期間は意図的に残業時間を減らす」ケアが検討できます。先輩社員からは頼りなく見えても、当人は慣れない仕事に緊張しながら時間を過ごしているため、無理をして残業させると負担が大きくなってしまいます。また、時間変化に伴って「運動」「食事」「睡眠」などの基礎活動にも影響が出ます。健全な食事を会社が提供したり、質の高い睡眠ができるような寝具を補助したり、運動の場を提供するなどのサポートも効果があるでしょう。

3. 人間関係の変化に対するケア
人間関係の変化に対するケアとしては、「安心して人間関係の変化について相談できる環境を作る」ことが大事です。「年齢の近い先輩とペアを組ませて面談をする」、「同期同士の交流の場を作る」など、意図的に相談できる機会を作るとよいでしょう。面談の際には、面談が人事評価と関係ないことや、本人の望まないことは他言しないことなどを伝え、安心して相談できるよう工夫してください。重要なことは、企業側が新人の環境変化ケアに熱心であるという意思表示をすることです。既存社員の意見を聴きながら、自社で過去にどのような環境変化があったかを調査検討することも、五月病対策をとる上で有益な材料になるかもしれません。

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.05.02

労働時間の適性把握のためのガイドラインについて

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
 代表 郡山 博之です。 
弊所は、4月27日付で、事務所移転が無事に完了しました。既に、社会保険労務士会や行政書士会にも事務所変更の届出中で、GW明け早々、移転手続きも完了する予定です。
また、今回の事務所移転にあたり、多数のクライアント様から事務所移転祝いをいただき、感謝しています。
この場を借りて、お礼を申し上げます。
なお、本日の本題ですが、平成29年1月、厚生労働省から「労働時間の適正な把握のための使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が公表されました。これは、実際の企業現場で起こっている不適切な労働時間管理を改めさせる狙いがあります。このガイドラインをもとに今後労働基準監督署の立ち入り調査などが強化されていくことが予想されます。以下、このガイドラインについてご案内をさせていただきます。
ここで、前提ですが、「使用者側には労働時間を適正に把握する責務があること」を理解しておく必要があります。労働時間を把握するのは「企業側=使用者側の」責任であるわけですから、「働く日や時間を自己責任で管理させる」という姿勢自体がガイドライン趣旨から外れるものであるわけです。
適性把握のための措置
労働時間を適正に把握するとは、「労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること」を指します。つまり、毎日「何時に勤務を開始して」「途中にどれだけ中抜け時間があって」「いつ勤務終了したか」を記録しつつ、結局日ごとに何時間働いたのかをわかるようにすることです。
そのため、原則として労働時間は「タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること」が求められます。
そして例外的に条件付きで「自己申告制」による時間管理を認めるという立場をガイドラインは取っています。その条件とは次のようなものです。
・パソコンログや入室記録などの在社時間と自己申告時間がかけはなれていないか、時々実態調査をし、必要に応じて労働時間を補正すること
・「残業時間は○時間までしか認めない」など、正確な自己申告を阻害するような措置を設けないこと
・自己申告制における記録ルールについて社員に十分な説明をしていること
自己申告による労働時間管理をしている組織においては、前述のような条件を満たしていることを客観的に証明できるよう、次のような書類を作成、周知し、保存しておくほうがよいです。
・自己申告の出勤簿の記入方法についての説明会開催記録、出席者名簿(レジュメとしてガイドラインを配る)
・定期的に人事労務部門において、パソコンのログの抽出や現場社員への抜き打ちのヒアリングなどを実施した報告書
・労働時間が過剰な場合、管理者に対して指示指導を行った指示書
研修時間は労働時間か
今回のガイドラインでは、研修時間について「参加することが業務上義務づけられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間は労働時間に該当する」と言及しています。
これは、会社が直接学習を命令している場合ばかりでなく、「受講は自由といいつつ実際は評価に影響するため断れない」「命令はされていないが現場の雰囲気として研修受講が当然とみなされていて受講せざるを得なかった」場合などは労働時間としてカウントされることを指します。朝早くや業務終了後に自発的に学習をする姿勢に対して放置・放任することなく、疲労度を確認しつつ適度な休息ができるようにケアする姿勢が企業側には求められます。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございました。

2017.04.01

試用期間についての大きな誤解

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

代表の郡山 博之です。

 

本日から4月に入りましたね。4月の初日が土曜日とは、数年に1度でしょうか?

弊所のクライアントさんにも多数の4月1日入社が新卒・中途といらっしゃいますので、本日は、入社の手続きをしていました。

 

毎年ですが、4月は、年金事務所もハローワークも混みます。通月より、健康保険証の発行や、雇用保険の被保険者証の発行が遅れます。また、今日、明日が土日のため、例年より遅れる気がしますので、少しでも電子申請をしたほうが得策です。

 

4月ということで、新入社員の育成や定着について色々と計画をしている労務担当者の方もいることでしょう。さて、新たに雇用した社員に対して「試用期間」を設けることは一般的ですが、その法律的な意味合いについて正しく理解していないことが多いようです。

 

新入社員を迎え入れるこの時期、いま一度試用期間について起こりがちな誤解のポイントと、正しい運用方法についてご案内します。

 

試用期間についての誤解 ①

× 試用期間は会社が自由に解雇できる

まず、試用期間中は会社が自由に解雇できると誤解されるケースがありますが、試用期間についても「合理性のない解雇は無効」という労働契約法上の制限はあります。

 

会社にとっては合理的であっても、世間一般の考えと照らし合わせて客観的に合理性がない場合は、解雇は無効になってしまいます。

 

試用期間中は、その『「合理性」のハードルが若干低いに過ぎない』という点に注意しましょう。



試用期間についての誤解 ②

× 試用期間は解雇の予告がいらない

試用期間中であれば「明日から来なくてもよい、クビだ!」

と言っていいという誤解もしばばあります。試用期間であっても30日以上前の予告は必要と考えてください。唯一の例外として、「試用期間中」かつ「採用から14日以内」であれば、その解雇が合理的であったときに予告不要となります。

 

試用期間についての誤解 ③

× 試用期間と有期雇用契約は同じ

試用期間と有期雇用契約は明確に意味合いが異なります。有期雇用契約が「期間の定めがある」という雇用契約の一種であることに対し、試用期間はある雇用契約期間の初期の一部に「お試し中」というレッテルを貼るという意味合いとなります。

 

つまり、試用期間のあとも雇用契約は継続する前提になっていると言えます。



正しい運用方法

試用期間について就業規則や雇用契約書に明記することはもちろんのこと、トラブル予防のために最も重要なことは「試用期間中にクリアすべき課題を(できれば数字など客観的なもので)明確にすること」に尽きます。

 

遅刻・欠勤の回数、レポート提出枚数、ペーパーテストの結果、営業訪問回数や架電数などの客観的数値や、協調性を測るアンケート結果の合格ラインを相手にしっかりと伝えることで、万が一の解雇合理性を補強できるでしょう。

 

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

弊所は、平成29年5月3日より、

渋谷区代々木2-23-1ニューステートメナー1249

に移転します。

5月より、東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所になります。

2017.03.26

ホームページの成功報酬報酬の見直し(助成金・障害年金)

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の郡山 博之です。

 

本日は、あいにくの雨でしたが、事務所移転に備えて、通信回線の調査などを主にしていました。

現在は、事務所を不在にしたとき、携帯へ転送としています。

これまで、固定電話は、KDDIで携帯もauなので、私への転送は、いくら長電話をしても、転送の料金は、無料でしたが、引っ越し先は、NTTのフレッツ光しかなく、転送設定をすると転送にかかる料金は、有料になります。

ネットで、調べるとかなり、個人事業主さんや法人さんも転送料金に費用がかかってるみたいですね。

 

ここで、現在、事務所固定電話は、代表でNTTを利用し、私や職員不在時は、留守番電話とし、私へのダイヤルインは、スマホのアプリを利用し、03から開始する電話番号を取得する方法があり、この方法が、通信料の経費削減と考えました。

来週中には、決めようと思います。

 

さて、先週、東京社労士会の倫理研修に参加してきました。

その中で、助成金申請や障害年金申請の着手金や成功報酬の話題が出ました。

東京社労士会との研修で、学んだこと。

⇒助成金や障害年金での請求で成功報酬は、倫理的に誤りであるという見解です。

 

弊所も、現在は、着手金と成功報酬でホームページにて料金を案内していましたが、本日、

書類作成時間、提出代行に時間など、総合的に係る工数で、通常の許可申請と同様に料金を設定することにしました。

 

もともと、助成金での単独請求は、弊所は、業務受託していないため、良かったです。

 

確かに、弁護士さんとかは、口頭代理等で、交渉して和解金や示談金が多くなったり、少なったりして、成功報酬という考えが通用しますが、助成金や障害年金は、交渉ではなくて、書類が揃えば、支給されるため、東京社労士会の研修どおり、成功報酬の概念ではないと。理解したためです。

 

弊所は、顧問契約のクライアントさんには、クライアントさんで、助成金の書類を作成し、提出する場合は、書類チェックのみで、顧問料以外に追加料金を今までもご請求していません。

 

ここまで、弊所のブログをお読みいただき、ありがとうございます。

 

弊所は、平成29年5月3日より、

渋谷区代々木2-23-1ニューステートメナー1249

に移転します。

5月より、東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所になります。

2017.03.15

副業ってホントは危険?

東京港区のアリスト社労士事務所

 代表の郡山 博之です。

 

まだ、3月ですが、弊所からのお知らせがあります。

本日、東京社労士会に届出を行いましたが、弊所は、平成29年5月3日より、

渋谷区代々木2-23-1ニューステートメナー1249

に移転します。

5月より、東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所になります。

 

ところで、本題です。

最近、副業OKという会社が増えてきていると報道されています。

副業のポイントをご案内します。

 

【働き方改革】の一環で、今後、政府は、副業を推進していく見込みだそうです。

 

さて、【副業】ですが、これまでの日本社会は、一般的に、会社に内緒にするというイメージが強かったですよね。

 

もし、会社の就業規則で【副業OK】の場合の注意する点は以下の通りです。

1.「健康管理」

副業は、実質的に労働時間が増加する場合がほとんどです。体調不良や、注意力の低下に注意することが必要です。

副業を頑張り、過労状態になり本業の業務に支障が出た場合は、それが理由で、退職や解雇になったら大変です。

2.「残業代」

会社側で注意すべきは残業代です。 

基本的に、労働基準法での「労働時間」の考え方は『本業と副業を合算した時間』だということです。 

1日8時間、週40時間の法定労働時間本業・副業の合算で、8時間・40時間のどちらを超えた場合でも残業になるんです。 

例えば、

昼~夕8時間本業で働いて、夜に4時間副業する場合、副業の4時間は1.25倍割増でないといけないし、 

また、

本業で週40時間で働いている人が、土日に副業する場合、副業で働く時間分はすべて1.25倍しないといけないんです。 

では、

本業の会社と副業の会社、残業代を支払う義務があるのはどっちか? 

答えは

本業か副業かに関係なく、「あとで」働く会社の方に支払い義務があります 

つまり、

副業が早朝で、その「あと」に本業の仕事をする場合なら、本業での労働時間が1日8時間以内だとしても、本業側の会社には残業代を支払う義務があるということです。

 

「副業は認めるけど、ウチの会社の前後にどんな勤務をしているかなんて知らないよ」なんて言ってられません。 

ということは、これまでの内緒ではなくて「届出制」や「許可制」が必要になってくる。 

1の「健康管理上」でも、

会社には

従業員が過重労働となって健康を害さないか?

就業に影響を及ぼさないか?

を管理する義務もあります。 

また、 

2の残業代の計算の課題からすれば、

「ウチの会社の前に勤務されちゃ、残業代を出す必要があるから、副業を認めるにしてもウチの勤務のあとでじゃないとダメ」

という許可制をとることも考えられます。

 

結構、自由に副業できる環境になるのは課題が多いんです。

 

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.03.07

残業時間を削減するための「計測」の方法

京都・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表 郡山 博之です。

 

2017年も、3月に入りましたね。

また、久しぶりの更新です。

個人的なことですが、現在、禁煙治療をしていまして、1月29日から完全に禁煙を開始しましたが、なんとか、本日まで1本も吸わずに乗り越えることが出来ました。

禁煙治療ですが、現在、朝・晩と薬を飲んでいます。

治療期間が3ヶ月とのことですが、必ず、禁煙を達成したいです。

 

さて、最近、「残業」「残業問題」とマスコミで言われていますよね。

久しぶりの記事は、残業時間を削減するための「計測」の方法についてご案内します。

 

残業時間を減らすためには、企業のトップが「残業時間を○時間(○%)削減する」と明確に決意し、社内外に宣言することが重要なことは言うまでもありません。

 

しかし、実行度を高めるためには、作業時間を正確に計測し、「残業を発生させている原因」を特定することが重要です。

 

以下、残業時間を減らすことを目的とした作業測定の方法について紹介します。

 

方法1:万歩計による動線計測

オフィスワークにおける「コピー機に紙を取りに行く」「資料室と執務室を往復する」、または飲食店のキッチンなどにおける「調理器具を取りに行く」「材料の貯蔵庫に行く」などの動線上に無駄がないかを検証するために、万歩計を使って社員の歩数を計測する方法があります。

 

歩数の推移を見れば、作業の動線に無駄な遠回りがあるとか、業務に馴れていないため無駄に往復をしているなどの残業原因が特定できるかもしれません。

 

方法2:キッチンタイマーなどによる時間計測

1.会議時間の計測】

労働時間を長くする要因のひとつとして「ダラダラと長い会議」が挙げられます。会議時間を無駄に長くしないために、会議中の時間をキッチンタイマーやスマートフォンのタイマー機能などで計測してはいかがでしょうか。

 

タイマーの時間も、10分~20分と長く設定するよりも、「隣の人と意見交換2分」「プレゼン時間5分」「討論の時間3分」など短く設定するとキビキビとした会議進行ができます。タイムキーパー役を決めて進めてみましょう。

 

2. 15分単位計測】

オフィスワークの個々の作業を151コマ単位に分割し、「その作業を行うために何コマ必要か」の推奨コマ数をあらかじめ設定したうえで、タイマーで15分ごとにアラームを鳴らして時間計測をする方法があります。 

例えば、「見積書作成151コマ」「コラムの執筆1記事2コマ30分」というふうに基準時間を決めて、各自タイマーで計測をさせると緊張が高まり作業スピードが速まる効果があります。 

効果的なやり方としては「その計測中はほかの作業をしない」というルールにすることです。こうすることでメール対応や電話応対などにより作業が分断されるのを防ぎ、目の前の作業に集中する効果も期待できます。

 

方法3:警備会社の施錠・開錠時刻記録

警備会社と夜間警備の契約を結んでいるならば、何時に最終の施錠をしたかのデータを提供してもらうこともよいでしょう。 

施錠の時刻について基準の時刻を越えた日が多いと、その管理者の評価を下げるよう通達して、管理者に部下の退勤を促すことも効果が期待できます。

 

計測結果の検証

計測結果は必ず関係者に公開し、結果について検証をする仕組みも導入しなければなりません。 

「残業をとにかく減らせ」でなく、「万歩計の数字を○%削減せよ」や「警備会社の施錠記録の時刻がすべて21時より前になるようにせよ」など具体的に指示をすると実行度が高まるでしょう。

 

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.02.09

よくある質問!「法定休日」と「所定休日」の違いについて

東京港区のアリスト社労士行政書士事務所

 代表の 郡山 博之です。

 

最近、残業時間の話題がTVでも報道されますので、本日は、休日出勤に対してご案内してみたいと思います。

事例方式で、ご案内しますが、実は、私自身、会社員時代、誤解していたことです。

休日出勤は、土曜日・日曜日双方に、3割5分の休日割増がつくと誤解されやすいです。

 

会社が休みである土曜日に出社することにしたA君。それなのに、B課長からは休日手当なんか出ないと言われてしまいました。
そこで、そもそもこの場合の「休日」とは、どのような日を指すのかです。

例えば、A君が勤務する○○株式会社の就業規則では、

「1.毎週土曜日・日曜日、

2.国民の祝祭日、

3.夏期休暇、

4.年末年始休暇」

が休日であると定めています。

労働基準法では、労働者に対して「毎週1日」または「4週間に4日」の休日を与えなければならないと定めており、この「休日」を法定休日」と呼んでいます。○○株式会社は毎週土・日曜日が休みの、週休2日制をとっています。そのうちの1日は、この「法定休日」に当たりますが、もう1日の休みは会社が定めた休日であって「法定休日」には該当せず、「所定休日」と呼んで区別されます。この違いを、理解ください。
もちろん、「法定」であれ「所定」であれ、「休日出勤」をしたことには違いありません。

 

「所定休日」と「法定休日」とでは、手当の金額は、異なるのか?

 

B課長の言葉の意味は?

「法定」「所定」の違いのことです。
休日出勤をした場合、労働基準法では、「3割5分以上」の率で計算した割増賃金の支払いが必要であるとしています。ただし、これは「法定休日」に働いた場合に限ります。
A君は土曜日に休日出勤をしましたが、翌日の日曜日に休めるのであれば、「1週間に1日」の法定休日が確保されます。

したがって、土曜日は「所定休日」での労働となるため、3割5分以上の率で計算した割増賃金の支払いは不要となり、「休日手当は出ない」というB課長の言葉に誤りはなかったのです。

しかし、A君が月曜日から金曜日まで普通に働いた上で土曜日も出勤したとなると、一つ問題があります。
○○株式会社の1日の労働時間が8時間とした場合、その週にまったく残業をしなかったとしても、金曜日に仕事を終えたときには、すでに1週間の労働時間が40時間(8時間×5日)になり、「1週40時間」という制限(法定労働時間)に達しています。

ということは、土曜日に仕事を始めた時点で週の労働時間が40時間を超えることになり、その時間は時間外労働に当たります。
したがって、この場合、休日労働に関する割増賃金は不要であっても、時間外労働を行ったことに対する「2割5分以上」の率で計算した割増賃金の支払いが必要になるのです。
 

A君の給料の1時間単価を1000円とした場合、土曜日に8時間働いたとすると、時間外手当を含めて「1000円×1.25×8時間=1万円」の賃金を支払う必要があります。


このように、今回の○○株式会社のケースでは、「休日手当」という名目では手当がつかないものの、土曜日に働いた分に関しては時間外労働についての割増賃金がつく形となります。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.02.02

在宅ワーク導入で得るもの・失うもの

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

代表 郡山 博之です。

 

1月もあっという間に過ぎてしまい、2月に入りましたね。

本日は在宅で仕事をすること=在宅ワーク(テレワークともいいます)の導入について、政府は、多様な働き方を認め、ワーク・ライフ・バランスを進めるために、選択肢のひとつとしての在宅ワークを推奨しています。しかし、実際に導入に踏み切る企業はまだ多くありません。実際に在宅ワークを導入したら企業にどのような影響があるかについてご案内します。

 

対象職種

在宅ワークの導入対象は広く、「パソコンとインターネット環境があればできる職種」はすべて在宅で働くことを検討できます。お店で接客などサービスを提供する職種には向きませんが、サービス業であっても人事、財務、法務、庶務などの間接部門は在宅で業務を行うことができるでしょう。

 

初期導入コスト

在宅ワークをはじめるためには、初期導入コストとして以下のものが挙げられます。



パソコン本体は個人で持っていることも多いですが、業務使用のものとプライベート使用のものを分けるために別途購入して会社が貸与するなどの工夫も必要です。会社と自宅を接続するために「リモート接続」「VPN接続」などのネットワーク環境を整えること、情報漏えいリスクを軽減するためのセキュリティ対策やタスクの管理や勤怠管理のためのソフトやシステムも必要です。

 

メリット

在宅ワーク導入の企業メリットとして次のようなものが

 

あります。

 

1.採用メリット】

在宅ワークを導入することで、「働きたいけれど育児や介護、通勤困難などの事情で働けない人たち」を求人対象とできます。出産・育児のため長時間の通勤を伴う仕事を断念している人の中には、大手企業などで相当の教育を受けた経験を持つ人材も眠っているため、教育コストを下げる効果も期待できます。

 

2.コストカット】

通勤にかかるコストを下げることもメリットのひとつでしょう。通勤コストには、定期券や駐車場代などの直接的なコストのほか、満員電車や長時間の移動で疲労するコストも含まれるでしょう。その他、オフィス省スペース化によるコストカットなども在宅ワーク導入によって実現するかもしれません。

 

3.定着メリット】

企業内に在宅ワークという選択肢を設けることで、結婚、妊娠・出産、育児、介護、移住など、社員が人生の転機を迎えたときにも継続勤務の可能性を広げます。優秀な人材の離職を防ぐうえでも効果が期待できます。

 

デメリット

一方でデメリットとしては以下が挙げられます。

 

1.会社への帰属意識が薄くなる

2.監視するためのコストが増える

3.直接先輩から後輩に教えることができないためOJT教育の精度が下がる

 

これらのデメリットを克服するためには、定期的に出社義務を設けたり、業務を定量評価する仕組みを整えたりといった工夫が必要かと思います。

 

しかし、これまでのような、経営と将来に向けての経営は、ことなると思います。

特にコストカットのメリットの方が大きいと思えます。これからは、必ず、出社して退社時間まで拘束されるのことのない、自由な働き方も業種によっては、必要と考えます。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2017.01.19

目標達成のための因数分解のススメ

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所 

             代表の 郡山 博之です。

 

クライアントさんとの話題の中で、経営者やマネージャクラスとの会話の中で、目標達成という言葉が話題となります。

しかし、マネージャーにとって、部下の業績を上げることは最も重要な業務のひとつです。ところが、かつて優秀なプレイヤーであったマネージャーほど、部下の指導に苦戦するという現象が起こりがちです。

 

つまり、優秀なプレイヤーが「考えればわかる」と考えている『目標達成の思考方法』を部下の多くは理解できていない可能性があるでしょう。

では、どうすれば優れたプレイヤーの思考法を部下に伝えることができるでしょうか。

以下、成果を出す人が頭の中で描いている思考方法を、数学の因数分解になぞらえてご案内します。

 


まず数学の因数分解について解説します。因数分解とは「あるものを、掛け算の形に変換すること」をいいます。例えば、30という数字は「3×10」「6×5」「2×3×5」などの掛け算に置き換えることができます。これが因数分解です。中でも、素数(1とその数以外で割れない最小単位)だけで構成される状態にまで細かくすることを「素因数分解」といいます。

 

成果を出す思考法1:行動因数分解

成果を出す人は、「目標達成のために、目標を行動に因数分解する」という思考方法をしています。例えばある販売系の営業職で月間100万円を売り上げるという結果目標がある場合、

①まず「10万円×10人に売ろう」というふうに客単価×人数で因数分解します(結果の因数分解)。

②因数分解した個々の結果(単価10万円、人数10人)を出すための行動を数値に置き換えて分解し仮説をたてます。

 

この例の場合、「500件の電話営業をしたら30人アポイントが取れて、その内3分の110人)が購入してくれるはずだ。つまり、やるべき行動は1ヶ月に合計500件の電話をかけることだ」という風に思考します。



成果を出す思考法2能力向上の因数分解

また、成果を出す人は、「能力×行動量=成果」という思考をもっているため、能力向上に対しても「行動」を投資します。ここでも、能力向上の目標を計測できる行動に因数分解して仮説を立てます。例えば英語力の向上(TOEIC700点を達成する)という目標があった場合、「500問のテキストを3ヶ月の間に3回繰り返し学習すればよいはずだ」と仮説を設定し、116問を解けばよいという行動を導き出します。そしてその細かく分解された行動を日々の習慣に組み込んでいくことで能力開発をしていきます。



マネージャーの指導のコツ

マネージャーは、部下が①理解できて②すぐに取り掛かれる最小単位のタスク(行動)に目標を因数分解し、部下の能力に応じてタスク量や質を調整して指導するようにすれば、相手の理解度が高まり成果につながることが期待できます。

 

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2017.01.13

あらためて見直したい「36協定」の意味

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

  の代表 郡山 博之です。

 

1月もそろそろ折り返し地点ですね。

最近、新聞などで「36協定(サブロク協定)」という言葉が取り上げられる機会が多くなってきました。

電通の過労自殺事件をきっかけとして、企業の労働時間管理に対してより厳しい目が向けられています。

本日は、残業に関連する労務管理の重要な協定のひとつである36協定についてご案内します。

 

36協定とは

法定の労働時間を超えて労働(法定時間外労働)させる場合、または、法定の休日に労働(法定休日労働)させる場合には、あらかじめ労使で書面による協定を締結し、これを、事業所所在地を管轄する労働基準監督署長に届け出ることが必要です。この協定のことを労働基準法第36条に規定されていることから、通称「36協定(サブロク協定)」といいます。



労働時間をコップの水で例えるならば、18時間、140時間(特例措置対象事業場は44時間)などの法定労働時間が容量いっぱいのコップから少しも溢れてはダメだという原則があります。ただし、溢れる可能性があるならば「○時間ほど溢れる可能性がある」と労使間で協定を結んで、さらにそれを監督署に届け出なければならないということです。この36協定を届出することで、「水が溢れても罰則の適用をされない」という効果を得ることになります。この効果は届出受理後に発生しますので、有効期間の管理が重要です。

溢れる量の限度

36協定を結ぶ際には、溢れる水=法定時間外労働の上限が定められています。

 

期間

右記以外の
一般労働者

1年単位の変形労働時間制が適用される労働者

1週間

15時間  

14時間   

2週間

27時間  

25時間   

4週間

43時間  

40時間   

1か月

45時間  

42時間   

2か月

81時間  

75時間   

3か月

120時間  

110時間   

1年間

360時間  

320時間   

 

この限度基準を超えないように36協定を結ぶことが求められています。1か月45時間ということは、22日稼動するとして1日あたり2時間程度の残業が法定基準の上限であるということです。

 

特別条項と昨今の傾向

しかし、企業によっては季節変動などによる繁忙期にはこれらの限度基準を超える場合もあるという実態があるため、「本当に忙しいときは限度基準を超えて働くことがある」という特別条項をつけて36協定を結ぶことが認められています。

 

しかし昨今では、特別条項をつけていても、限度基準を超えた長時間の残業をさせることは是正の対象となる傾向にあります。過重労働に対してシビアになっている現状を踏まえると、特別条項つきの36協定を届出することは「過重労働をさせています」と表明していることになる、という側面もあり、注意が必要です。

 

結局は、残業時間が36協定の限度基準を下回るように業務効率化などの組織変革を行っていく必要に迫られていると考えるべきでしょう。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2016.12.25

65歳超雇用推進助成金について

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

代表の郡山博之です。

 

昨日は、クリスマスイブということで、我が家でも、ケーキなどを購入し、Xmasパーティーをしましたが、さすがに、長男は、高校2、次男は、小6のため、年々、しらけムードになってきます。

長男が幼稚園の頃は、家にXmasツリーを飾っていましたが、昨日もそうですが、最近は飾っていません。

 

早いもので、今年も今週で終了ですね。

 

さて、本題ですが、「労働力人口の減少」「老齢年金の支給開始年齢の引き上げ」などの背景もあり、また政府が進める「一億総活躍社会プラン」の一環として、高齢者雇用に関する助成金が新設されました。

助成金の要件や支給額を解説するとともに、定年引上げの企業リスクについてもご案内します。

 

概要

65歳超雇用推進助成金」は、高齢者の雇用促進を目的として、「65歳以上への定年の引上げ」、「定年の定めの廃止」、「希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入」のいずれかを導入した事業主に対して行う助成制度です。約3年半前に廃止となった「中小企業定年引上げ等奨励金」と同様の趣旨の助成金が復活しました。

 

主な受給要件

受給のための主な要件は以下のとおりです。ただし、1事業主1回限りの支給です。

 

(1)平成281019日以降において、労働協約又は就業規則による、次の[1]~[3]のいずれかに該当する制度を実施したこと。

 

1 65歳以上への定年引上げ

2] 定年の定めの廃止

3] 希望者全員を66歳以上の年齢まで雇用する

   継続雇用制度の導入

 

(2) (1)の制度を規定した際に社労士など専門家に委託費などの経費を支出したこと。

(3) (1)の制度を規定した労働協約又は就業規則を整備していること。

(4) (1)の制度の実施日から起算して1年前の日から支給申請日までの間に、高年齢者雇用安定法第8条又は第1条第1項の規定に違反していないこと。これは、現行法規の最低ルールである「定年60歳以上、希望者全員の継続雇用制度65歳※」のルールを1年以上前から守っていることの意味です。※例外あり。

(5)支給申請日の前日において、当該事業主に1年以上継続して雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。期間の定めのない労働契約を締結する労働者又は定年後に継続雇用制度により引き続き雇用されている者に限る。)が1人以上いること。

 

このほかにも、雇用関係助成金共通の要件などいくつかの受給要件があります。

受給額

    

65歳への定年の引上げ

100万円

    

66歳以上への定年の引上げ又は定年の定めの廃止

120万円

    

希望者全員を66歳から69歳までのいずれかの年齢まで雇用する継続雇用制度の導入

60万円

希望者全員を70歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入

80万円

※ 定年の引上げと継続雇用制度の導入をあわせて実施した場合でも、支給額は定年の引上げを実施した際の額のみとなります。

定年を引き上げる企業側のリスク

定年を引き上げることのリスクは①賃金や退職金などの金銭トラブルリスク②人件費増のリスクが挙げられます。定年が60歳や65歳時に設定してあれば、年齢による体力低下などに伴って、定年をきっかけとして再雇用後の賃金条件を見直しやすくなりますが、定年等を引き上げることでそのタイミングが設定しにくくなるかもしれません。

 

助成金額ではなく、自社に合うことを確認して申請をしましょう。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.12.18

「年末年始休業のご案内」と「採用内定を取り消す場合の注意点」

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の郡山 博之です。

 

今年も残すところ、後2週間ですね。

早いものです。

弊所は、年末調整の業務や賞与計算などの業務に追われていましたが、一段落つきました。

実質上、私の顧問先さんのお話をお伺いしても12月28日~年末年始休暇・12月29日~年末年始休暇・12月30日~年末年始休暇と多いですね。

 

月末締め翌月10日払いの顧問先さんは、年末年始休暇期間中も休日出勤するとのことで、弊所もご対応させていただく予定です。

 

さて、本日の本題に入ります。

 

1.「年末年始休業のご案内」

誠に勝手ながら、以下の期間は休業とさせていただきます。
【年末年始休業期間】
2016年12月30日(金)~2017年1月4日(水)
ご不便、ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

2.「採用内定を取り消す場合の注意点」

私の顧問先さんも来年4月より新卒社員を採用する会社があります。

仮に、内定の取り消しをしたい場合の事例です。業績の良し悪しが問われる場合があります。

基本的に、採用の内定は、労務の提供が行われていませんが、内定により労働契約が成立したと認められる場合には、その取り消しは解雇に当たることになります。

 

根拠としては、内定取消しについても、労働契約法第16条の解雇権の濫用についての規定が適用され、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、権利を濫用したものとして無効とされるのです。

例えば、採用する旨の通知を行い、それに対して内定者が誓約書等を提出した時点で労働契約は成立するとされています。

 

そのような労働契約の状態は「始期付解約権留保付労働契約」と呼ばれています。また、新規学卒者の内定取消しの特有な手続きとして、あらかじめ公共職業安定所長と学校長に「新規学校卒業者の採用取消し通知書」を届け出る必要があります。この通知書の中には、内定取消しを実施しなければならない理由を記載することになっており、生産量や雇用量などの最近の関係指標、今後の事業活動の見通し等を含め、内定取消しを実施しなければならない理由等を具体的に記入することになっています。

また、 内定取消しについては、企業名が公表されることがあります。具体的には事業主からの通知の内容が以下のいずれかに該当する場合が該当します。
(1)2年以上連続して行われたもの
(2)同一年度内に10人以上の者に対して行われたもの
(3)事業活動の縮小を余儀なくされているものとは明らかに認められないとき
(4)内定取消しの対象となった新規学卒者に対して、内定取消しを行わざるを得ない理由について十分な説明を行わなかったとき
(5)内定取消しの対象となった新規学卒者の就職先の確保に向けた支援を行わなかったときです。

 

労務管理でご不明な点は、弊所にご相談ください。

 

ここまで弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.12.11

「特定労働者派遣事業」から改正後の「労働者派遣事業」への切替経過措置について

東京港区のアリスト社労士行政書士事務所の

 代表の郡山 博之です。

 

師走も残すところ、今週を含め後3週間で終了ですね。

本日は、法改正後の労働者派遣事業についてご案内します。

 

余談ですが、弊所は、行政書士業務も社会保険労務士業務も行っています。

労働者派遣事業許可申請につきましては、一般的に許可申請というと行政書士業務と考えられますが、実は、社会保険労務士の業務となります。

 

労働者派遣事業につきましては、ご存じの通り、平成27年の法改正によって、労働者派遣事業に「特定」と「一般」の区別がなくなり、今後は許可制の「労働者派遣事業」として一本化されることになりました。現状、特定労働者派遣事業の届出をしている事業主は、改正法が施行された平成27年9月30日より向こう3年間、つまり平成30年9月29日までに労働者派遣事業への切り替えを行う必要があります。

 

弊所にも問い合わせが多く、今週も面談に行ってきますが、今まで、特定派遣業として営んでいた場合でも、平成30年9月29日迄に労働者派遣事業許可申請を受けないと、業務が出来なくなってしまします。

今まで、特定派遣業だから、労働者派遣業の切替も容易だと思われる方もいらっしゃいますが、切替につきましては、全くの新規申請とお考えください。

特定派遣業だからと言って、以下の要件は、免除されませんので注意が必要です。

 

1.財産的要件

・資産の総額から負債の総額を控除した金額(基準資産額)が、[2,000万円 × 派遣を行う事業所数]以上であること
・上記の基準資産額が、負債総額の7分の1以上であること
・現預金額が、[1,500万円 × 派遣を行う事業所数]以上であること
※ただし「1事業所かつ常時派遣する労働者数が10人以下の事業所」では、現状、特例措置があります。

 

2.事業所要件

・事業を運営するために適正な場所に、20㎡以上の広さの事業所を確保すること
・事業所内に研修や面談を行うスペースを設ける
※申請に伴い、現地立入調査があります。

 

3.キャリア形成支援制度の整備

・派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた、段階的かつ体系的な教育訓練の実施計画を定めること
・キャリア・コンサルティングの相談窓口を設置すること
・キャリア形成を念頭に置いた派遣先提供のための事務手引、マニュアル等を整備すること
・教育訓練の時期や一定の期間ごとに、一定の教育訓練を用意すること

 

4.派遣元責任者講習の受講と職務代行者の選定

 

ご不明な点は、労働者派遣事業許可申請について、経験豊富な弊所へお尋ねください。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.12.01

大きな誤解のある「みなし残業」

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

  代表の郡山 博之です。

 

本日から、師走のスタートですね。

年々、加齢とともに1日、1週間、1か月、半年、1年がどんどん早く過ぎていくのは、私だけでしょうか?

10代、20代、30代前半までは、長かったような記憶があります。

 

さて、最近、大手企業で話題になっている残業問題ですが、現在、政府が過重労働に対する調査を広く行っています。労働基準監督署の調査の連絡が急に来て、焦って対応を迫られることのないよう、企業側は事前準備が大切ですが、「ウチはみなし残業制だから大丈夫」という根拠のない主張がみられることから、世の中ではまだまだ「みなし残業」という言葉の正確な理解がされていないようです。以下、みなし残業という言葉の解説をするとともに、残業代トラブル対処法についてご案内します。

 

誤解1

「みなし残業」と「固定残業制」の混同

「みなし残業」を「毎月定額の残業代を支払う制度」のことだと誤解している場合が多いですが、それは誤りです。毎月定額の残業代を支払う制度は一般に「固定残業制」「定額残業制」と表現します。

 

「みなし残業」とは

「みなし残業=みなし労働時間制」は、労働基準法上以下のように定めてあることを指します。

 

・労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。

 

・当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。

 

つまり、①外勤の仕事をしていて、②労働時間の把握が難しい場合に、あらかじめ決めた時間を働いたと「みなす」特別な取扱いのことをいいます。現在はスマートフォンなどのモバイル機器が発達しているため、逐一業務指示を出すことが難しくありません。そんな環境下では②労働時間の把握が難しいとは言いにくいでしょう。

 

また、休み中でもメール対応やPCでの作業を行う事がある場合、労働時間とプライベートの境界線を引くこと自体が難しい場合もあります。「実労働時間の算定は難しいから、とにかく1日○時間働いたことにしよう」と労使で話し合い、一定の場合は労使協定を結ぶことでこの「みなし残業」を運用することはできますが、実態が伴わない場合は結局無効となる可能性もあります。みなし残業は実際には運用対象が限られている制度と言えます。

 

誤解2固定残業手当を支払えば追加の支払いが不要だ

定額で残業手当を支払っているため、追加で支払う必要がないと誤解しているケースも見受けられます。実際、固定残業制とは「見込の残業時間に相当する残業手当を定額で支払うが、不足があれば差額支給する」という制度のことをいいます。



もし固定残業手当を巡って労使で争いになったら、固定残業制度が適切に運用されているか否かが争点になります。すなわち、①就業規則や雇用契約書に明記してある②給与明細上分離して固定残業手当が表記してある③差額が生じているか否かを毎月計算しているという要件を満たさなければ、固定残業制度そのものが否定されてしまうかもしれません。

 

残業代のトラブルを減らすためには

残業代をめぐるトラブルを防ぐには、当然ながら残業時間そのものを少なくすることにつきます。「うちの業種は無理だから」という意見はいわば思考停止状態になっているかもしれません。新たな視点での業務の見直しも必要でしょう。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.11.27

年末調整の基礎知識

東京港区のアリスト社労士行政書士事務所

    の代表の郡山 博之です。

 

今週で11月で終わり、いよいよ2016年最終月の12月に入りますね。

弊所は、法人事務所ではなく、個人事務所のため、12月が法人でいう決算月となります。

昨年の5月に業務を東京へ進出再開して2期目となります。決算書上は、8期目ですが、お陰様で7期目より、見込みですが、お陰様で、増収出来そうです。

 

さて、弊所の業務で12月は、年末調整の業務があります。恐らく、一般の会社(法人)では、年末調整のため、各従業員さんに、「給与所得者の扶養控除等申告書」と、「給与所得者の保険料控除申告兼給与所得者の配偶者特別申告書」が配布され、そろそろ提出期限ではないでしょうか?

弊所の顧問先さんにも「遅くても12月10日まで、弊所にご提出ください。」とお願いしています。

 

昨年度までと異なり、今年は「税法上の扶養となる収入ラインの改定」や「マイナンバー制度の開始」なども相まって注目を集めていますが、本日は、年末調整の基本的な意味合いと考え方についてご案内します。

 

そもそも年末調整とは何か

 

年末調整を一言で表すならば「アバウトに天引きしている所得税の過不足精算をする作業」と言えます。所得税は1月から12月までの所得に対してかかる税金ですから、その年が終わらなければ正確な所得計算はできないはずです。ところが、戦時中に戦費調達の必要から所得税を前取りする仕組みが始まりました。つまり、給与所得者については毎月の給与から最終的な所得を予想して所得税を計算・天引きし、国の「資金繰り」に役立てたというわけです。



所得とは

所得とは、「収入から必要経費を引いたもの」と定義されます。収入の金額から収入を得るために必要な経費を差し引いた「余りのお金」が所得であり、その余ったお金の大きさに応じて所得税率をかけて「所得税」が決定されます。つまり、収入額が同じであれば、必要経費が多ければ多いほど、所得税が低くなるということになります。

 

必要経費とは

必要経費に対する考え方は自営業者と給与所得者(いわゆるサラリーマン)とで異なります。自営業者については、企業活動に必要な「家賃」「広告費」「人件費」「通信費」などの費用をひとつひとつ計算して必要経費を算出しますが、給与所得者については実際にかかった経費の金額に関わらず、収入額に応じて「だいたいこのくらいの経費がかかるだろう」とあらかじめ定められた計算式に当てはめて必要経費額を決定します。これを「給与所得控除」といいます。



その他の必要経費

その他、年末調整の時に必要経費申告をすることが決められている種類の経費があります。例えば扶養控除は、扶養家族の種類や人数により経費計上をします。社会保険料も経費計上できます。また、民間の生命保険の中に一部経費にすることが認められているもの(生命保険料控除)もあります。

 

所得税の計算

前述の必要経費を収入額から引いて得た金額=所得額に対して、税率をかけてその人の所得税を決定します。日本は累進課税制度を取っているため、所得が高い人ほど税率が高くなるように設計されています。

 

住宅借入金等特別控除

さらに、住宅ローンを組んで持ち家を購入した人に対しては、「ローンが大変だろうから、算出された所得税から特別に割引できる」という住宅借入金等特別控除があります。言い換えると、「所得税を安くするから家を買ってくれ」と国が奨励している事情が表れています。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.11.16

高齢者雇用をめぐる今後の動き

東京港区の・アリスト社労士行政書士事務所の

                代表の 郡山 博之です。

少子高齢化に伴う労働力人口の減少は、年金の持続可能性や企業の国際的な競争力確保などに悪影響を及ぼし、ひいては将来の経済に大きな影響を与えます。

 

そのため政府は、「高齢者」「育児・介護中の者」などに着目し、彼らが活躍できるように様々な働きかけを検討しています。

 

以下、高齢者の雇用に焦点をあて、今後の法改正などの予定についてご案内します。

 

予定①:65歳超雇用推進助成金(仮)

 

高齢者の活躍の場を広げるための助成金が新設される予定です。 

65歳以降の継続雇用延長や65歳までの定年年齢の引き上げを行う企業に対する支援を拡充するために新設されるものです。具体的には、65歳以上への定年の引き上げ、定年の定めの廃止、希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入のいずれかの措置を実施した事業主に対して、その措置の内容に応じて助成金が支給される予定です。

 

実施内容

金額(予定)

65歳への定年引き上げの実施

100万円

66歳以上への定年引き上げ又は定年の定めの廃止の実施

120万円

希望者全員を6669歳の年齢まで継続雇用する制度の導入

60万円

希望者全員を70歳以上の年齢まで継続雇用する制度の導入

80万円

 

予定②:年金受給資格期間短縮の施行期日の改正

 

現在、老齢年金をもらうためには、最低でも年金を25年(免除期間などを含む)かけなければなりませんでしたが、その期間(「受給資格期間」といいます)を10年に短縮する法案の実施期日が前倒しされる予定です。

 

現在は老齢基礎年金等の受給資格期間短縮に係る施行期日が、「消費税10%引き上げ時」となっていますが、これを平成2981日に改める予定になっています。



その他:65歳以降の高齢者に対する雇用保険適用

平成2911日より、65歳以降に新たに雇用される者を雇用保険の適用の対象とすることが決定しています。※ただし、雇用保険料徴収は平成31年度分まで免除

 

また、シルバー人材センターにおける業務について、昨年度までは、「臨時的・短期的」(概ね月10日程度まで)又は「軽易な業務」(概ね週20時間程度まで)に限定されていましたが、平成284月から都道府県知事が市町村ごとに指定する業種等においては、派遣・職業紹介に限り、週40時間までの就業を可能とするよう改正となりました。

 

高齢者というだけで採用対象から敬遠するのではなく、高齢者も貴重な労働力とみなし、自社での活躍の場がないか検討してもよいでしょう。そうすれば、政府の助成金制度などを活用しながらよりよい事業活動ができるかもしれません。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2016.11.08

能力不足社員やミスマッチ社員にどう関わるか

東京都港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の郡山 博之です。


先ほども、ブログを更新しましたが、2度の更新をさせていただきます。


今回の話題は、いろいろとクライアントさんとの会話でも話題になりますが。


よほど、慎重に採用活動を行ったとしても、応募者の実力や能力、考え方と価値観、コミュニケーション力などを正確に見抜けるとは限りません。

ところが採用後にミスマッチが発覚したとしても、簡単に解雇することはできません。

実際に社員の能力不足が発覚したときや会社とのミスマッチが感じられたときに、会社はどのように対応すべきでしょうか。以下、ミスマッチ社員への対応方法について書きます。

前提:解雇は危険

前提として、能力不足やミスマッチを理由とした解雇は「かなりハードルが高い」という認識を持った方がよいでしょう。根拠となる考え方として以下の二つがあります。

根拠1:解雇の有効性に関する法律

そもそも解雇は法律上「客観的に合理性があって、社会通念上の相当性がある場合」にのみ認められるとされています。

言い換えると「解雇するに見合うだけの問題があって、しかも世の中のいろんな立場の人10人に尋ねても89人が『解雇するしか仕方がない』と判断した」という対象者でなければ解雇として認められないということです。

根拠2:会社の指導義務

長期雇用を良しとする価値観が根強い日本において、解雇はもっとも避けるべき処分の一つとみなされます。

したがって、能力不足やミスマッチがあったとしても、裁判所などは「解雇の前に、能力不足を改善するための教育や指導、ミスマッチを改善するための面談や人事異動などを会社ががんばること」を求めます。

前述の根拠を知らずに解雇してしまうと、後になって「解雇は無効である」という訴えを起こされてトラブルが深刻化することに繋がります。解雇をめぐるトラブルが長期化すると、経済的・精神的に大きな損失を被ることになります。

対策のキーポイント① 記録

対策のための重要なキーポイントとして、まずは「記録」が挙げられます。つまり、「指導実績の記録」と「ミスマッチ解消のための面談の記録」です。




対策のキーポイント② 交渉

①で記録した行動結果をもとに検討した上で、それでも継続勤務が双方にとってメリットがないと判断された場合、その根拠と理由を丁寧に対象スタッフに伝え、退職について理解を得るよう交渉をすることになるでしょう。精神論や根性論は通じません。

その場合は、合意のためにいくらかの金銭を用意して交渉に臨むことも必要かもしれません。

いずれにせよ、能力不足社員などの処遇については独断的に決めずに、当方にご相談ください。

 

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2016.11.01

忘年会幹事で磨かれる「決断力」と「当事者意識」

東京港区のアリスト社労士行政書士

   代表の郡山 博之です。


さて、11月のスタートになりましたが、東京は、あいにくの雨です。


午前中は、顧問先の入退社手続きや高年齢雇用継続給付金の申請をしています。

電子申請のため、ハローワークや年金事務所にも出向かないので、業務がスムーズに流れます。

お客様と会う回数を増やし、逆にハローワークや年金事務所などの行政機関に行く時間や、待つ時間を極力0にするのが、私の目標です。

※行政書士業務は不可能ですので、結構、待ち時間や移動時間をかけてしまいます。行政書士業務も電子化になれば業務の効率化が図れます。


今年もカレンダーの残りあとわずかとなりましたが、そろそろ忘年会の幹事を決めておこうというという企業さんがあると思います。


忘年会のようなイベントは、企画立案の能力を図る絶好の機会なんですね。
私自身も会社員時代は、忘年会の司会や幹事をしたことがあります。


1年の頑張りをねぎらう時間だけに、「たかが忘年会」とは言えないため、幹事さんは、可能な限り多くの社員のニーズをかなえるべく、全力で企画することでしょう。

決められた予算のなかでメンバーのニーズに合うお店を選び、メニューを決め、必要なら二次会のお店にもアタリをつけておく必要があります。

この一連の流れが「企画すること」そのものであり、忘年会を成功させられる社員は企画立案の能力があると言えるのでは、ないでしょうか?

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2016.10.26

高齢者雇用に関する新しい助成金

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

   代表の郡山 博之です。


本日は、高齢者の雇用について、ご案内します。


平成28年度補正予算成立・雇用保険法施行規則の一部改正により、「60歳超雇用推進助成金」が創設されました。



この助成金の対象となる措置と助成金額は次の通りです。

() 65歳への定年の引上げ 100万円

() 66歳以上までの定年の引上げ又は定年の定めの廃止120万円

() 66歳以上70歳未満の年齢までの継続雇用制度の導入60万円

() 70歳以上の年齢までの継続雇用制度の導入 80万円



ただし、過去に高年齢者雇用安定助成金のうち定年引上げ等の措置に関して支給を受けた場合には、この助成金は支給されません。




この助成金の概要やリーフレットは、下記の独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページで確認できます。





独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 



ここまで、ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2016.10.25

残業を拒否した社員を懲戒解雇できる?

アリスト社労士行政書士事務所の

             代表の郡山 博之です。


10月も後わずかです。

また、年末も近くなり、繁忙となる、この頃です。


残業を拒否した社員を解雇できる?

この場合を説明します。


繁忙期で忙しいので、社員には残業をしてもらう必要がありました。

ところが、最近転職してきた社員が残業を拒否しました。

会社命令に従わないで残業を拒否した社員を懲戒解雇することはできるのでしょうか?



社員に残業をしてもらうためには、まず使用者としてすべきことがあります。

労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との間で書面による協定を行い、この書面を労働基準監督署に届け出る必要があります(36協定)。 

その上で、36協定の範囲内で一定の業務上の理由があれば、就業規則に「労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる」旨を定めることによって、当該就業規則の規定が合理的なものである限り、具体的労働契約の内容にすることができます。

これによって、労働者は残業をしなければならないことになっています(日立製作所武蔵工場事件 最高裁第一小法廷判決平成3.11.28)。 

ただし、36協定と就業規則の規定があるからといって、残業を拒否すれば即解雇できるわけではありません。就業規則に基づいた手続きを行わなければなりません。 

上記の判例のケースでは、残業を拒否した社員に出勤停止の懲戒処分を行っています。

その後も残業を拒み続け、懲戒処分を3回行っても改善されなかったので、懲戒解雇としています。

このケースでは、懲戒解雇された社員が解雇が無効であると会社を訴えていましたが、会社が勝訴して解雇が認められました。 

このケースの就業規則では、残業を命じる場合として「生産目標達成のため必要ある場合」「業務の内容によりやむを得ない場合」「その他前各号に準ずる理由のある場合」が記載されていました。

判例では、これについていささか概括的、網羅的であることは否定できないが、これらの記載事項が相当性を欠くとはいえないとされています。

残業を命じる場合については、ある程度の具体的な理由を、就業規則に規定しておくことが求められています。 

結論として、残業命令が有効であると認められるには、以下の条件が必要です。 

・就業規則に残業に関する定めがある 
・36協定を結び、労働基準監督署に届け出ている 
・就業規則、36協定の内容が合理的なものである 

これらの条件をすべて満たさないと、残業を拒否した社員を懲戒解雇しても、無効となる可能性があるでしょう。


ここまでブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.10.18

厚生年金保険の標準報酬月額の下限の改定

東京港区のアリスト社労士事務所の代表の郡山 博之です。


弊所のクライアントさんの今月の給与計算の最終支給日が26日のため、給与計算業務が落ち着いてきました。


さて、本題です。


今月からの厚生年金保険の標準報酬月額の下限の改定についてご案内いたします。

平成28101日より、厚生年金保険の標準報酬月額の等級表に新たな等級が加えられました。

【改正前の1等級】標準報酬月額98,000

 (報酬月額101,000円未満)


【改正後の1等級】標準報酬月額88,000

 (報酬月額93,000円未満)


【改正後の2等級】標準報酬月額98,000

 (報酬月額93,000円以上101,000円未満)

10月分(11月納付分)より厚生年金保険料額表が改定となっていますので、ご注意ください。

1等級に該当する厚生年金保険被保険者がおられない会社では直接影響はありません。

ただ、例年同様、9月分(10月納付分)から保険料額表が変わったと思ったら、また10月分(11月納付分)から保険料額表改定となっていますので、ご注意下さい。



ここまでブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.10.12

給与計算は、税理士に頼むか?社労士に頼むか?

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の


代表の郡山 博之です。


本日は、給与計算について書いてみます。

給与計算の話題となりますが、私の営業活動上感じたことは、


1.給与計算は内製化、または、給与計算代行会社へ依頼、手続き関係は、社労士、税務関係は税理士へ依頼

2.社労士は、手続きのみで給与計算は、税理士に依頼

3.社労士に給与計算や手続き、年末調整を依頼し、法人税関連のみ税理士に依頼

4.社労士に給与計算や手続きを依頼し、税理士に年末調整や法人税関連を依頼

と大きく、4つのパターンがあります。



本日は、給与計算を焦点に書いてみますが、給与計算の例は、以下の通りです。

1.自社で内製にて行う。

2.給与計算のアウトソーシング会社に依頼する。

3.税理士に依頼する。

4.社労士に依頼する。

などです。実際、士業の中では、給与計算に独占業務(専業業務)がなく、どの士業も会社から給与計算を受託することが可能です。


ただし、給与計算に係ることが、

1.所得税の控除

2.住民税の控除

3.入社の際の、雇用保険や社会保険手続き

4.退社の際の、雇用保険、離職票の発行、社会保険の手続き

など、税と社会保険に関することが多くなり、士業の中では、税理士と社労士が給与計算業務を行っているケースが非常に多いです。


では、給与計算に関連して、税理士に依頼するメリットとデメリット、社労士に依頼するメリットとデメリットを書いてみたいと思います。


1.メリット

(1)税理士

給与計算を行うことにより、年末調整処理が一括で行うことができ、各従業員の居住地の市区町村に、各従業員の支払報告書と支払総括表を電子申請で行うことができ、手続きが非常に楽となります。


(2)社労士

毎年6月の労働保険の年度更新・7月の社会保険の算定基礎届・月額変更届・従業員の入社・退社・育児・高年齢などの手続きが、給与計算を行うことにより、システムで一括管理が可能で、一括して電子申請となり会社の手続きが非常に楽となります。また、書類がPDFなどで発行されるため、会社もPC保管が可能となり、紙媒体でのファイリングが不要となります。また、従業員に対しても、EメールやA4プリントアウトをされ書類のご提供が可能となります。


2.デメリット

(1)税理士

労働保険の年度更新、社会保険の算定基礎届・月額変更届、従業員の入社・退社などの手続きが、電子申請が出来ないため、紙ベースの届出書となり、都度、会社の代表社印が必要となり、手続きにより従業員の署名捺印が必要になります。また、税理士の職員か、会社の従業員がねんきん事務所やハローワークに届出書類を持ち込むか、郵送となり、手続きに係る時間が多くなり、証明書類等が紙での媒体となります。


(2)社労士

年末調整の際、弊所のソフトでも年末調整の処理が可能なシステムを導入していますが、各従業員の居住地の市区町村に、各従業員の支払報告書と支払総括表を作成、届出が出来ません。


結論

私なりの結論ですが、会社に所属している人の構成で、税理士に給与計算を依頼されるか、社労士に給与計算を依頼された方がいいのかと、判断する部分になります。

例えば、会社の構成員が

1.役員のみ5人という場合は、税理士の方が会社の利便性があります。

2.役員2人で従業員が数人在籍し、従業員の入退社が月に1人や2人ある場合は、社労士の方が会社の利便性があると思います。

いづれにしろ、給与計算をアウトソーシングをどこに依頼されるかは、経営者の判断となります。


実務的に書いてみましたので、ご参考にしていただければ幸いです。



ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

給与計算については、お気軽にお問合せください。


2016.10.05

社会保険に入るか・入らないかのボーダーラインの変更について

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

代表の郡山 博之です。


10月に入りましたが、まだまだ、秋らしい日はなく、今日も台風の影響で、どんより曇っている東京です。


さて本題です。



10月より、短時間労働者(パート、アルバイト)の社会保険の適用拡大が始まりました。

しかし、従業員が500人以上が対象で、ざっくり言えば、中小企業は現在は、関係ありません。




しかし、細かい話ですが、10月より、500人以上とか未満とか、大企業とか中小企業とか関係なく、10月から変更になっていることがあります。

マスコミにも、取り上げられていないことですが・・・・・

何かといいますと、

「社会保険に入るか・入らないかのボーダーラインの変更」

です。

今までは

1日または1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が、おおむね4分の3以上」

※「及び」とは前後の条件両方ともという意味


でしたが、

今後は、

「1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が、4分の3以上」 


と変更になります。




ひらめき電球ポイントは、


1.まずは、「おおむね」という表現が消えたことにより、より厳密に判断されるようになるということです。

今までは、その場その時である意味、柔軟な対応もアリだったところが、「そんな曖昧な判断はナシ!」になったということです。


2.次に、1日の」という判断基準の単位がなくなりました。

具体的に、例えば、



正社員が「18時間・週5日の勤務(月21日程度勤務)」である会社で、

パート・アルバイトさんが「15時間・週6日の勤務(月25日程度)」であれば、 


30時間(4分の3以上)でも、1日の所定労働時間が正社員の8時間の4分の3である6時間を下回っているため、今までは加入していなくても問題ありませんでしたが、今後は、「1日の」という判断基準の単位がなくなったため、このケースであれば、加入しないといけなくなってしまいます。


社会保険加入など、ご不明な点は、弊所にお問い合わせください。


ここまで、ブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.10.02

副業は本当に禁止すべきか?

10月に入りましたね!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の郡山博之です。


今日は、さわやかな秋晴れですが、来週から、暫く雨模様ですね。

台風も近づいているとのことで、被害が発生しなければと思います。


昨日、買い物から帰った妻がぼやいていましたが、とにかく野菜の値上げが、尋常じゃないみたいですね。


昨日、一昨日と顧問先の従業員の入退社手続きが多く、昨日も4社11人分の雇用保険、社会保険手続をしていました。

しかし、10年以上前の社会保険労務士事務所は、電子化ではなく、11人分の書類を1人で作成すると、ほぼ半日以上、時間を費やしたのでないのでしょうか?電子申請ですと、1時間かかりません。

それが、電子申請化のメリットですね。しかも、土日も申請できます1


さて、本題ですが、副業について、皆様はどのようにお考えでしょうか。日本における従来からの労務管理の考え方によると、正社員には副業を禁止することが当たり前でした。ところが近年、IT系企業をはじめとして副業を条件付きで(あるいは無条件に)認める企業が出てきつつあります。副業を認める企業の狙いはどこにあるでしょうか。


参考ですが、私自身、大学を卒業してから、普通の会社員でしたが、土日やすみの会社にて勤務していましたので、土日のどちらか、または両方と、不動産会社で賃貸の営業の副業をしていました。

勿論、就業規則は、兼業禁止ですが・・・・・

実は「あまりない」副業禁止の根拠

副業を禁止していた主な理由としては「疲労などにより本業に支障を来す可能性がある」「秘密情報の漏えい防止」などが挙げられます。

しかし、所定の労働時間を勤務していればプライベートの時間を何に利用しても個人の自由であり、副業を禁止してきたことに法律的な根拠はありません。

副業を禁止してきたことには、長期雇用の約束と引き換えに会社に「忠誠心」を求める管理者側の心理が背景にあります。

副業を認める理由

サイボウズやヤフー、Google、メルカリなどのIT企業だけでなく、最近ではロート製薬などの老舗企業も副業を認める(あるいは推奨する)考え方を打ち出しています。その理由として次のようなものが挙げられます。

1.人材確保に有利】

労働力人口が減り、採用コストが増大している近年では、採用において特色を出して求職者にアピールしなければ「いい人材」を採用できません。

また、社員満足度を高め退職者・転職者を減らす必要もあります。副業を認めることで他社との差別化を図り、人材確保をしたいという意図があるようです。

2.会社の「全体知識」を増やせる】

副業を認めることで、副業で新たな知識経験を得た社員が会社にその知識を還元して新たなサービス開発や業務改善に繋げてくれることを期待できます。

たとえば、飲食業で働く社員がインターネットショップ運営を副業で行うことが、飲食店の集客や通販事業のノウハウ集めの役に立つかもしれません。あるいは副業を通じて知り合った人から新たなビジネスが生まれる可能性もあるでしょう。

3.リフレッシュになる】

一つの業務にこだわりすぎて心身の疲労が溜まっている社員にとっては、ちょうどよい息抜きになることも期待できます。副業があることで仕事にメリハリをつけ、無駄な残業を減らすようになれば会社としても喜ばしいことです。

気を付けるべき「落とし穴」

前述のように、副業を認めることについてのメリットはあるものの、副業OK 制度の導入は慎重にしなければなりません。その理由は「会社側」と「社員側」それぞれにあります。

会社側の理由としては、「会社全体のチームワークができていない状態で副業を認めると、かえってチームがバラバラになるリスクがある」ことが挙げられます。副業ばかりに精を出し本業の手を抜くようになっては本末転倒です。また、社員側の理由としては「社会人として未成熟な社員にとっては、副業を認めることが社員教育の邪魔になる」ことがあります。未成熟な社員に対してはまずしっかりと仕事を覚えさせることに集中させたほうがよいかもしれません。


ここまで、ブログを読んでいただきありがとうございました。

2016.09.27

「業務改善助成金」「キャリアアップ助成金」が拡充されます!

こんにちは!


東京・港区のアリスト社労士事務所

  代表の 郡山 博之です。


日曜日あたりから、天気が良くなりましたが、今日の東京は、夏に戻ったような暑さでムシムシします。


さて本題ですが、「業務改善助成金」「キャリアアップ助成金」が拡充されますので、ご案内します。

○第二次補正予算による措置

平成28年度の第二次補正予算案が8月下旬に閣議決定されました。

最低賃金引上げのための環境整備として、経営力強化・生産性向上に向けて、中小企業・小規模事業者への支援措置を推進・拡充する国の方針を踏まえ、予算案には「業務改善助成金」および「キャリアアップ助成金」等の助成額等の拡充などが盛り込まれています。

○「業務改善助成金」の拡充内容

業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者が生産性向上のための設備投資などを行い、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げた場合に、その設備投資などにかかった費用の一部を助成するというものです。

これまでは事業場内最低賃金が800円未満の事業場を対象としていましたが、1,000円未満の事業場にも対象が拡充されました。また、大幅な事業場内最低賃金の引上げ(90円以上)を行う事業場に対する助成措置が新たに新設されます。

なお、拡充後の本助成金の支給は、第二次補正予算の成立が条件となりますが、申請自体は予算成立前でも可能となっています


○キャリアアップ助成金の拡充内容

キャリアアップ助成金のうちの「賃金規定等改定(処遇改善コース)」は、有期契約労働者、短時間労働者といったいわゆる非正規雇用労働者の基本給の賃金規定等を2%以上増額改定し、昇給した場合に助成する制度です。

今回、中小企業が基本給の賃金規定等を3%以上増額改定し、昇給した場合、助成額が加算されることになりました。

なお、本助成金の加算措置は第二次補正予算の成立と厚生労働省令の改正等が必要となるため、現時点ではあくまでも予定となっています。



助成金について、ご不明な点は、弊所に、お気軽にお問合せください。

ただし、従業員を雇うからと言って、簡単に助成金は受給できません!!

労災加入・雇用保険加入・健康保険・厚生年金の加入が、特定の事業所を除き、大前提ですし、就業規則や賃金台帳、雇用契約書も求められます。

2016.09.23

平成28年度の最低賃金について(参考)

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士事務所


代表の郡山 博之です。


9月も、残すは、1週間となりましたが、来月より、最低賃金

が変更となります。


内容としましては、今年度の全国加重平均の時給は823円

(昨年度798円)で25円も増加しています。


ちなみに昨年度は、18円増となっており、過去最大の上げ

幅です。


最高額は、弊所がある東京都の932円、最低額は、714

(沖縄県・宮崎県)で、各都道府県において、10月1日

から10月中旬にかけて、順次改定されます。


最低賃金について、ご不明な点は、弊所に、お気軽にお

問合せください。

2016.09.22

社会保険被保険者資格取得基準の明確化及び適用範囲拡大について

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

   代表の郡山博之です。


本日も、仕事をしていましたが、台風が過ぎた、昨日は曇りで、今日は朝からどしゃ降りで、日本の気候は、どうなったんだろう?とふと、思いました。

9月の日照時間が、ニュースで言っていましたが、東京は5分足らず。


私自身、47年間生きてきましたが、初めての経験かと思います。


日本だけでなく、地球自身が、変化していくのでしょうか?

私の子供たちが、私の年齢になった時の、日本や地球が怖いですね・・・・


さて本題です!


平成28101日より改正施行される厚生年金保険・健康保険の適用拡大と併せて、被保険者資格取得基準の明確化もなされるようになります。


諸々の社会保険関係の手続きにおいて間違いのないよう、整理してご案内します。


厚生年金保険等の被保険者資格取得基準の明確化


これまで社会保険の資格取得をするかしないかについてはその基準があいまいでしたが、101日以降、以下の通り改定となります。



従来の取り扱い(旧)  

1日または1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が常時雇用者のおおむね4分の3以上(この基準に該当しない場合であっても就労形態や勤務内容等から常用的使用関係にあると認められる場合は被保険者となります。)                                               

                                ↓

平成28101日以降の取り扱い(新)

1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上


これは、501人以上の企業における社会保険適用拡大に合わせて、社会保険資格取得基準を法律上明確にしたということです。

 

新しいルールに基づく4分の3基準を満たさない場合でも、次の「5要件」を満たす場合には社会保険被保険者となります。

 

   1週の所定労働時間が20時間以上であること→雇用保険と同じです

   雇用期間が継続して1年以上見込まれること

   月額賃金が8.8万円以上であること

   学生でないこと

   常時501人以上の被保険者を使用する企業(特定適用事業所)に勤めていること

 

特定適用事業所とは

同一事業主(法人番号同一)の適用事業所の被保険者数の合計が、1年間に6か月以上、501人以上になることが見込まれる事業所をいいます。

 

施行日時点で要件を満たす事業所には10月初旬に「特例適用事業所該当通知」が送付されます。

 

制度改定前後の取得手続きの判断方法

   制度改定前に被保険者である短時間勤務者については、101日以降前述の「5要件」を満たさないとしても引き続き被保険者となります。

   制度改定前から引き続き雇用されている有期契約者については、平成28101日から起算して1年以上雇用期間が見込まれるか否かを判断します。(例:ある有期契約者が同年111日に契約更新し、1年間の雇用契約となった場合、資格取得日は111日となる。)

   基準となる8.8万円には「時給、日給などを月給換算した基本給」に、各種手当を合算した金額を用います。ただし臨時手当や精・皆勤手当、通勤手当、家族手当、残業手当は含みません。(資格取得時や算定基礎届提出時には「臨時手当を除く」これらの手当も含めます

 

短時間社員の社会保険加入についてのご相談は当事務所までお寄せください。

2016.09.17

パートタイマーへの年次有給休暇付与時の注意点

こんばんは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の


    代表 郡山 博之です。


今日の東京は、久しぶりに晴れましたが、明日からは、1週間ほど、しばらく、下り坂の天気予報ですね。


9月も半月が過ぎ、残り半月となりました。


さて、本題です。

弊所の顧問のお客様で、アルバイト・パートタイマーを使用されている法人さんがあります。


実務的に、アルバイトから有給請求をされた。有給について聞かれたなどと相談を受けます。


実は、アルバイト・パートタイマーの場合も、有給規定があります。


アルバイトの有給については、以下の通りです。

表1

1週の所定労働時間が30時間以上、1週の所定労働日数が5日以上、または年間の所定労働日数が 217日以上の者
(いわゆる正社員と同様の日数を付与)





表2

1週の所定労働時間が30時間未満で、かつ、
1週の所定労働日数が4日以下、または年間の所定労働日数が216日以下の者





では、実際に、アルバイト・パートタイマーが有給を取得した場合に実際に支払う賃金の額は以下の通りとなります。

(1)平均賃金
(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
(3)健康保険法の標準報酬月額の30分の1に相当する金額

    (10円未満を四捨五入)

 これら3つのうち、いずれを選択するかはあらかじめ就業規則に定めておく必要があり、(3)とする場合には労働者の過半数で組織する労働組合、労働組合がない場合は労働者の過半数代表者との間で労使協定を締結することになっています。実務上、(2)で支払う企業が多いようですが、1日の所定労働時間が曜日等で異なる場合、年休を取得した曜日によって同じ年休1日を取得した際に支払われる賃金が異なることになり、所定労働時間が長い日に年休を取得した方が支給される賃金が多いといったことが発生します。


 このような勤務を行うパートタイマーが存在する場合には、(1)の平均賃金に基づき手当を支給することが考えられます。これにより、所定労働時間が異なる場合でも、同じ額の賃金が支給されることになり公平な取扱いが可能となります。ただし、平均賃金とした場合、毎回、平均賃金を計算する必要があり、事務的に煩雑となることに注意が必要となります。

 

 年休の取扱いについて、ご不明点がありましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.09.01

外的暴力から社員の身の安全をどう守るか

こんにちは!

東京港区のアリスト社労士行政書士事務所

   代表の 郡山 博之です。


本日は、朝から外出で、銀座、九段下と訪問してきましたが、まだまだ残暑が厳しいですね!


さて、本題ですが、先日神奈川県相模原市の障害者施設において、刃物を持った男が入所者らを襲い、19人が死亡、26人が怪我を負うという痛ましい事件が起きました。怪我人には施設職員も含まれていたとのことです。


他にもストーカーや暴力行為などにより、社員に危害が及ぶ危険性を会社は無視できません。以下、外的な暴力に対して会社が法律上負う安全配慮義務について解説し、安全対策について考察します。


安全配慮義務

労働契約法第5条では、「会社は労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」として、会社が労働者に対して負うべき労働契約上の付随義務を定めています。


これを「安全配慮義務」と呼びます。会社がこの義務を怠り、労働者に損害が発生した場合、会社は労働者に対して損害賠償責任を負うことになります。過労による死傷事件や労災事故などの場合、「会社の行為が安全配慮義務に違反しているか否か」が裁判などの重要な争点となります。


会社が講じるべき措置

安全配慮について、具体的にどのような措置を講じるべきか、法律では列挙されていません。ただ、過去の裁判例によると以下の両面を検討し、会社の責任を判断しています。


1.  災害発生を予見できたか否か(予見可能性)

2.  社会通念上相当とされる防止手段を尽くしていたか(危険回避努力)


建設工事現場を例にとると、「転落しそうな場所があるとわかっていた(予見可能性)にもかかわらず、落下防止の


柵を設置(危険回避努力)しなかった」となると、安全配慮義務違反と見なされることがあるというわけです。

外的暴力から身を守るには

相模原市の事件はかなり特殊なケースということもあり、発生を予見することは困難とみるべきでしょう。しかし、個人的な怨恨であっても、会社側が危険性を察知し、事前対応をすることで危険レベルを下げることはできます。

働く場における外的暴力の種類としては、例えば以下のようなものが考えられます。

1.  異性のクライアント・一般客から個人的好意を寄せられる

2.  現金を持っているところを襲われる

3.  敷地内に侵入され物品を盗まれ、発見したときに逆上して攻撃される

4.  競合する会社から怨恨を買う

5.  社内恋愛などをこじらせてストーカー行為に発展する

6.  宗教やマルチ商法ビジネスがらみのトラブルが暴力化する

これらのトラブルが暴力事件に発展し社員に危害が及ばないように、次のような対策を事前に講じることを検討してもよいでしょう。近年は特に携帯電話やスマホの使用ルールについて注意が必要でしょう。


今回の事件を対岸の火事と考えず、自社の安全対策を今一度見直してみてはいかがでしょうか。



ž  個人の携帯電話などの業務使用を禁止する

ž  業務専用の携帯電話などを支給する

ž  多額現金を持ち運ぶ際は複数人で移動するなどの
ルールを決める

ž  早朝や夜間の通勤は送迎をする

ž  警備保障会社と契約する


 

 

 

 

 

 


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.08.24

厚生年金保険料率の引上について

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の


  代表の郡山博之です。


もうすぐ、8月も終わりですね。9月に入りますと、9月分(10月納付分)から厚生年金保険料が0.354引き上げられ、18.182%となります。 

(一般の被保険者の場合)

会社負担分および被保険者本人負担分は、半分の9.091となります。



なお、厚生年金基金にご加入の場合の料率は、ご加入の基金により異なります。



ちなみに、来年(平成29年)の9月分(平成2910月納付分)以降の厚生年金保険料は、さらに0.118%引き上げられ、18.3%となることが既に決まっています。



その後は、現在の法律条文では、18.3%のまま固定されることとなっていますが、今後法改正が行われた場合は、改正後の条文に規定されるところによります。



厚生年金保険に、現在の「総報酬制」という仕組みが取り入れられたのは、平成154月からのことでした。



総報酬制導入前の厚生年金保険料率は、次の通りでした。


・標準報酬月額に対する保険料率: 17.35

・標準賞与額に対する保険料率:  1



これが、平成154月の総報酬制導入後は、次の通り変更となりました。

・標準報酬月額に対する保険料率

 13.58

・標準賞与額に対する保険料率

 13.58




総報酬制導入前は、賞与に対しては、1%という極めて低い厚生年金保険料率で保険料をかける仕組みでした。

そして、この賞与分の厚生年金保険料は、年金給付には全く反映しない掛け捨て保険料でした。



これが、総報酬制導入後は、賞与に対しても毎月の給与に係るのと同じ保険料率で保険料がかかることとなりました。

その代わり、賞与分の厚生年金保険料も、年金給付に反映することとなり、掛け捨て保険料ではなくなりました。

平成154月時点では13.58%であった厚生年金保険料が、平成16年改正で、保険料率を平成16年から毎年0.354引き上げ、平成29年以後18.3%で固定することを法律で定められました。

(同時に国民年金保険料も平成16年から毎年引き上げ、平成29年以降固定することも定められました。)



これにより、平成16年以降毎年保険料がアップしてきたわけです。



平成1610月以降の厚生年金保険料のアップの推移は次の通りです。


平成1610月~平成178月 13.934

平成17 9月~平成188月 14.288

平成18 9月~平成198月 14.642

平成19 9月~平成208月 14.996

平成20 9月~平成218月 15.350

平成21 9月~平成228月 15.704

平成22 9月~平成238月 16.058

平成23 9月~平成248月 16.412

平成24 9月~平成258月 16.766

平成25 9月~平成268月 17.120

平成26 9月~平成278月 17.474

平成27 9月~平成288月 17.828

平成28 9月~平成298月 18.182

平成29年 9月~平成308月 18.300



毎年少しずつのアップですと、都度給与計算ソフトの保険料率を少しアップさせるだけで、あまり実感が沸かないかもしれませんが、平成1610月前の13.58%と来年9月以降の18.3%とを比較すると、4.72%も増えることとなります。


月額報酬50万円・賞与なしの厚生年金被保険者の方一人の場合でも、平成169月時点の厚生年金保険料は年間814,800円だったものが、平成299月以降は1,098,000円と年間で283,200もアップとなります。

(会社負担分・被保険者負担分合計です。)

  

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.08.04

育児・介護休業法の改正について

ご無沙汰しています。

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

        代表 郡山 博之です。


東京もやっと、梅雨明けしましたね。

本日の東京は、真夏の日差しに戻りましたね。

やっと、賞与計算や算定などの時期も終わり、一段落しました。


弊所は、社会保険労務士業務と行政書士業務を双方行っていますが、今般の売り上げを見ると、社会保険労務士業務約75%、行政書士業務が25%となっています。埼玉県川口市で開業していたころは、逆で、行政書士の売り上げが多く、社会保険労務士の売り上げが少なかったです。

これは、埼玉と東京との事務所の立地の違いなんでしょうね。


最近の許可申請業務は、建設業許可申請よりも人材派遣業許可申請などが増えてきています。これも事務所の立地の違いなんでしょうね。


さて、本題です。

政府が目指す「一億総活躍社会」に向けての施策として、平成29年1月から育児・介護休業法が改正になります。「育児・『介護』休業法」というように、今までも介護休業についての雇用保険給付など支援策はあったものの、育児休業と比べて認知度が低く、利用率は高くありませんでした。家族の介護を理由とした離職をせずに済むよう、この度適用範囲の拡大や給付率のアップが行われます。又、契約社員なども育児休業を取得しやすくなります。以下、育児・介護休業法の改正内容についてご案内いたします。


1. 介護休業等にかかる改正

前提:介護休業とは

介護休業とは「労働者(日々雇用される者を除く)が、要介護状態(負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)の対象家族を介護するための休業」を指します。対象家族の範囲は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、又は、同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫です(対象家族の適用範囲は今後見直しがなされる予定です)。


(改正1)介護休業の分割取得が可能に

介護休業の分割取得が可能になります。今まで対象家族1人について原則1回しか取れなかったものが、3分割して取得することができるようになります。

現行:対象家族1人につき、通算93日まで原則1回に限り取得可

                ↓

改正:対象家族1人につき、通算93日まで3回を上限として介護休業を分割して取得可能


(改正2)介護休暇を半日単位で取得可能

今まで1日単位で取得していた介護休暇を半日単位で取

得することができるようになります。介護休暇とは、介護のために年間5日まで有給休暇とは別に取得できる休暇(有給・無給は会社ごとに定める)です。 
  現行:1日単位で取得
 

               ↓

  改正:半日(所定労働時間の2分の1)で取得可能




(改正3)介護休業給付金の給付率アップ






一定の要件を満たす介護休業について雇用保険制度から「介護休業給付金」が支給されますが、その給付率が休業前給与の40%から67%にアップします。

  現行:休業開始前の給与の40%(介護休業開始が平成287月以前

                 ↓

    

その他、介護のための残業の制限や、労働時間短縮の措置などが改正となります。

育児休業にかかる改正

(改正1)有期契約労働者の育児休業取得要件緩和

今までは、契約社員については「子が1歳になった後も雇用が継続することが見込まれる場合」に限り育児休業が取得できましたが、改正により「子が16ヶ月以内になるまでの間に雇用契約がなくなることが明らかでない場合」は育児休業取得が可能になります。

(改正2)育児休業の対象となる子の適用範囲拡大

今までは、法律上の親子関係にある子のみが育児休業対象でしたが、改正により特別養子縁組の監護期間中の子や、養子縁組里親に委託されている子等も新たに対象となることになりました。



ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.07.21

話題の確定拠出年金とは?

こんにちは。


東京港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の郡山 博之です。

7月も下旬に入り、水不足が深刻な東京ですが、本日は、雨です。

しかし、今年は、1度晴れると、暑くて、完全な梅雨明け後が、猛暑で怖いです。

さて、巷で「確定拠出年金」という言葉を聞くことが多くなってきました。来年の1月から法改正が行われ、老後資金を積み立てる選択肢の幅が広がることになりますが、そもそも中小企業では確定拠出年金制度そのものに馴染みがなく、メリットが理解されていません。以下、確定拠出年金制度の概要について。また、今回の法改正内容についてご紹介します。



基本

確定拠出年金をひとことで表現するならば、「掛けている本人が掛け金額及び運用方法を決めることができる年金」です。掛け金は個人ごとに明確に区分して積み立てられ、本人の運用方法次第で将来の年金給付が増えたり減ったりします。対照的なものは公的年金(国民年金・厚生年金)で、こちらは「掛け金額や運用方法を選べない年金」ですが、そのかわり将来の年金給付の計算方法が決められていることが特徴です。

現行の法律では、老後などのための資産形成は①強制加入の公的年金を土台にして、 ②企業又は個人の任意で確定拠出型年金などを上乗せして掛けるという構造になっています。

確定拠出年金のタイプ

確定拠出年金には「企業型」と「個人型」という2つのタイプがあります。企業型の場合、導入は会社が決めるもので、現在は社員が自分の意思で加入することはできません。掛け金は原則として全額会社が負担しますが、一部本人が拠出できる場合もあります。一方で個人型とは、①20歳から60歳までの個人事業主など②会社が企業型年金を導入していない会社の60歳未満の社員などを対象としたものです。

確定拠出年金のメリット

確定拠出年金(特に個人型)の大きなメリットは「税制面

の優遇措置」です。掛け金として拠出した金額が「全額」所得控除となり、課税所得が減額されます。言い換えると、確定申告の際に全額が経費扱いになります。民間の生命保険などの保険料は一部しか損金扱いにならないことを考えると税制面でのメリットは大きいでしょう。

また、運用に対する利益に対しても非課税となり、給付を受ける際にも、年金として受ける場合は公的年金等控除が適用され、一時金として受ける場合は、退職所得として税制上の優遇措置が取られています。

注目の改正内容

平成291月より、特に個人型について以下の改正点が注目されています。

個人型確定拠出年金の加入可能範囲の拡大【施行日:平成2911日】 

これまで個人型確定拠出年金に加入することができなかった以下の者について、個人型への加入ができるようになります。

①確定拠出年金以外の企業年金の加入者

②公務員等の共済加入者

③第3号被保険者(専業主婦等)

また、すでに企業型確定拠出年金を実施している企業に勤めている場合でも、規約に定めることにより個人型確定拠出年金にも併用加入することが可能となります。その他、異なる制度間での資産の持ち運び制度や、中小企業向けの新制度創設、掛け金の年単位拠出などについても改正され、確定拠出年金の導入ハードルが下がりました。確定拠出年金は、掛け金が本人の積み立てとして確定するため、資産形成の際にわかりやすさがあります。これから社員の福利厚生を検討する場合、税制面でもよい選択肢となるでしょう。


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.07.13

65歳以上新規雇用者の雇用保険適用について

こんばんは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

 代表の 郡山 博之です。


久しぶりの更新となりますが、耳寄りな情報です。

現在、65歳以後に入社した者は雇用保険に加入できず、原則として雇用保険給付の対象となりません。

この度、政府方針である「一億総活躍社会」の流れもあり、平成291月から65歳以上の新規雇用者についても雇用保険加入が可能になります。

以下、法改正の概要を解説するとともに、定年と再雇用についての現在のルールについても紹介します。

現在のルールと改正内容

高齢者の雇用保険加入については、現在以下のルールがあります。

  65歳以後に入社した人は雇用保険に加入できない

  64歳以前から雇用保険に加入している人が引き続き65歳以後も同じ会社で働く場合、例外的に雇用保険加入も継続する

  41日時点で64歳以上の人は雇用保険料が免除される

平成291月以降は次のように変わります。 

  年齢に関係なく働く時間等が要件を満たせば雇用保険に加入できる

  今まで年齢を理由に雇用保険に加入していなかった人は291月に加入となる

  雇用保険料免除の制度は廃止となる

ただし、激変緩和のため、平成323月までは65歳以上の新規雇用保険取得者含め、64歳以上の人の保険料は免除されます。

給付への影響について

今回の改正による給付への影響はありません。一定の要件に該当する65以上の労働者が失業すると、雇用保険から「高年齢求職者給付金」というものがもらえますが、法改正後も変わらずに支給されます。

定年・再雇用のルールについて

現在の法律では、企業規模に関係なく、定年や継続雇用について以下のようなルールになっています。 

  定年を定める場合は60歳以上でなければならない 

  65歳未満の定年制を設けている場合、以下のいずれかの措置を導入しなければならない。

(1)  65歳まで定年年齢を引き上げ

(2)  希望者全員を対象とする、65歳までの継続雇用制度を導入※

(3)  定年制の廃止

※平成253月までに労使協定を締結している場合、希望者全員を対象としない制度であっても可 

継続雇用制度を導入するにあたって、必ずしも継続雇用前の給与や職務を保障することを義務づけられていませんので、労使の合意があれば条件の変更は可能です。

ただし最近、再雇用後に嘱託として再雇用された際に、全く同じ業務を行うにも関わらず、再雇用規定に基づき年収が23割低下したケースを違法とする判決が東京地裁でありました。

今後の動向に注意しながら継続雇用を進める必要があります。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.07.01

夏季休暇に有休を充ててよいか

7月に入りましたね!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

            代表の 郡山 博之です。


毎月、月初は、ホームページの更新をしています。

月に1度、「事務所便り」の更新です。

ホームページは、生き物?ですので、放置していると意味がなくなります。


最近、大学の同期が、会社を設立し、宅建業免許申請を弊所でサポートし、無事に営業開始となりました。

次は、日本政策金融公庫の創業融資の事業計画ということで、一昨日ですが、私の方で作成し、大学の同期に渡しました。ある程度の創業融資は、見込めるでしょう!


さて、6月は、多忙で、気づいてみると、ブログの更新がわずか3回でした

(^_^;)

新しい、社労士業務のクライアントさん数社と契約をいただき、従業員データーを弊所のシステムに移管設定したり、給与計算の設定をしたり、過去の賃金データーの取り込むを行ったりと。

後は、労働保険の年度更新のや、社会保険の算定基礎の時期もあり、土日もなく、業務に励んでいました。


さて、本題です!

まもなく夏季休暇を与える時期になります。業種による違いはありますが、8月のお盆時期などにまとめて休暇を取ることが一般的でしょう。一方で、法律通り有給休暇を付与できていない企業実態もあるかもしれません。この二つの事柄を組み合わせて、夏季休暇の日数分「有給休暇を消化させる」ことが法律的に可能でしょうか。以下有給休暇の計画的付与のルールについて説明します。


夏季休暇と有休の違い

まずは、夏季休暇と有休の原則、並びに両者の違いを説明します。夏季休暇が定めてあるとき、それは一般的には会社が法定休日とは別に指定する休日であり、「働かなくてよいと会社が決めた日」という位置づけになります。


一方、有給休暇は、労働者からの申請によって発生するもので、労働者が自ら、会社が定める休日・法定休日以外で指定して取得するものです。言い換えると、有給休暇取得日とは「本来は働く日だが、申請により働かなくてよい日」となります。


有給休暇は労働者のリフレッシュのために設けられているものであり、会社が一方的に「この日に有給休暇を取得しなさい」と命ずることはできません。労働者は、自分の好きなときに有給休暇を取る権利=「時季指定権」をもっているとされています。


年次有給休暇の計画的付与の概要

しかし、それぞれの会社の事情により、有給休暇を取りやすい時期と取りにくい(忙しい)時期があります。そのため、会社と労働者が協定を結ぶことで、有給をあらかじめ決めた時期に指定することができます。これを『年次有給休暇の計画的付与制度』といいます。この仕組みを使えば、夏季休暇時期に有給休暇をまとめて取得させることができます。


労使協定の締結

実際に計画的付与を行う際、従業員の過半数で組織する労働組合または労働者の過半数を代表する者との間で、書面による協定を締結します。(なお、この労使協定は所轄の労働基準監督署に届け出る必要はありません。)労使協定で定める項目は次のとおりです。


 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者

 対象となる年次有給休暇の日数

 計画的付与の具体的な方法

 対象となる年次有給休暇を持たない者の扱い

 計画的付与日の変更


ただし、労働者が自由に取得できる有給休暇を最低でも5日は残しておかなければなりません。


夏季休暇を有休取得と取り扱うことの注意点

従来会社の「所定休日」として夏季休暇を与えていたものを廃止し、年間休日数は変わらないものの、厳密には「所定の休日が減った」ことになり、労働条件が不利益に変更したことになります。しっかりと労働者の合意を取り、後のトラブルにならないように気を付けて導入しなければなりません。



有給休暇の計画的付与の制度導入については、当事務所までご相談下さい。





ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 


2016.06.26

年金事務所の調査対策マニュアル

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

 代表の郡山 博之です。


最近は、労働保険の年度更新や、社会保険算定時期で、社会保険労務士としては、繁忙期なため、私もばたばたしていまして、久しぶりの更新となります。

毎週、更新をしようと、心がけていますが(^_^;)

ちなみに、フェイスブックは、外出したたんびに、更新しています(^_^;)


本日は、社会保険?

健康保険と厚生年金になりますが、マイナンバー制度が導入されて、付随して社会保険未適用法人等に対する適用調査が広く行われています。


法律的に加入義務があるのに加入していない企業に宛てて調査用紙が送付されたり、年金事務所の訪問などが行われたりしています。


その他、加入している企業に対しても、算定基礎届提出時期など定期的に調査が行われます。社会保険調査があった場合、どのようなことを調べられるかについて解説します。


基本的な調査内容

年金事務所の調査において調べる事項は、シンプルに言うと

①社会保険に入らなければならないのに加入していない企業・人はいないか②社会保険に加入している情報にウソや間違いはないか

の二つです。


加入すべき会社と人

法人企業は人数に関わらず社会保険の強制適用事業所となります。また、個人事業であっても一部の業種を除き5名以上社会保険加入対象者がいる場合は強制適用となります。


現在は税申告情報や登記情報をもとに社会保険未加入事業所をリストアップし、加入調査を進めているようです。


社会保険は全ての従業員が加入対象となるわけではなく、いわゆる正社員、および正社員と比べて労働時間が4分の3※以上の非正規社員(パート・アルバイトや契約社員など)が原則として対象となります。

※今年の10月から、一定の規模以上の企業については基準が2分の1に変わります。


また、すでに社会保険に加入している企業に対しても、定期的に加入漏れなどがないかを確認する調査の対象になることがあります。


加入情報のウソや間違いとは

加入情報のウソや間違いの調査とは、具体的には以下のようなことを調べます。

Ÿ 本来もらっている報酬と届出上の報酬に差がないか

Ÿ 算入すべき報酬の参入漏れがないか

Ÿ 賞与の届出漏れがないか

Ÿ 加入すべき労働時間なのに未加入状態の人がいないか


社会保険料は届出した報酬(標準報酬月額といいます)に比例するので、社会保険料を抑える目的で不正に報酬を低く届出したり、賞与の支給があったのに届出を忘れたりといったことがないかを調べます。


調査の際、源泉所得税の納付書上の給与支払い対象者人数と社会保険被保険者数を比較するなどのチェックが行われることもあります。


社会保険調査の連絡が来たら

社会保険調査に関する連絡は通常書面で会社に届きます。調査連絡を無視してしまうと、最悪の場合2年間さかのぼって社会保険料を徴収される場合もあります。


調査連絡がきたら決して無視せず、当事務所までご連絡ください。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.06.10

社会保険算定基礎届について

こんばんは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

     代表 郡山 博之です。


本日の東京は、梅雨の中休みなのか、快晴で、暑い1日でした。

しかし、じめじめした気候よりは、私は、今日のような日が大好きです。

日曜日から、また、梅雨空に戻るみたいですね。


さて、私の事務所の事務所は、前回のブログに書きましたが、クライアント様の労働保険の年度更新手続きが始まっています。


また、年度更新が終了しましたら、次の業務として、社会保険算定基礎届があります。


本日は、社会保険算定基礎届についてご案内します。


社会保険算定基礎届について

社会保険の算定基礎届とは、毎年1回社会保険上登録してある給与額(標準報酬月額といいます)を実態に合わせるために報告する書類です。算定基礎届は以下の流れで提出をします。



1. 毎月6月上旬~中旬に、日本年金機構から算定基礎届が郵送されてきます。

2. 4月~6月に被保険者に支払った報酬総額などを記入します。

3. 71日から711日までの間に日本年金機構へ郵送や持参などの方法で届出をします。一部の会社に対しては郵送などによらず、年金事務所で調査面談が実施されることがあります。




マイナンバーとの関係

マイナンバー制度の開始により、今年度から算定基礎届様式が変更となる予定です。


70歳以上の被用者のための算定基礎届が70歳未満のものと統合され、マイナンバー記載欄が追加となるようです。


今年度マイナンバーを記載しなければならないのは「70歳以上の被用者」に限られますので、70歳未満の方のマイナンバーはまだ記載の必要がありません。


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.06.01

労働保険年度更新がスタート

こんにちは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

     代表の郡山 博之です。


2016年も6月に入りましたね。

本当に早いものです。


また、6月は、社会保険労務士業務では、労働保険の年度更新の時期です。

今年は雇用保険料率の改定や、健康保険の上限等級の改正、マイナンバー制度開始などがありましたので、申告書式等が変更となります。以下、あらためて計算方法などについて解説します。

年度更新とは

労働保険の年度更新とは、「一年度(毎年4月~翌年3月まで)の労働保険料を確定させ納付済み額との過不足を精算し、同時に新年度の保険料を納付する作業」を指します。 

労働保険料は原則として以下の計算式により計算します。 

「その年度に支払った賃金総額×保険料率」


労災保険と雇用保険の賃金総額の違い

労災保険の賃金総額とは、「労災の補償対象となる労働者全員の賃金を合計した金額」を指します。 

労災保険は1日だけ働くアルバイトや嘱託社員などの非正規社員も対象となります。派遣労働者は含まれません。 

一方雇用保険料計算に関する賃金総額は「雇用保険被保険者分だけ(41日時点で64歳以上の被保険者を除く)」となります。

雇用保険被保険者資格は週20時間以上の勤務が条件ですので、勤務時間が短くなった労働者については資格の喪失も検討する必要があります。



申告方法と今年度の変更点 

労働保険料申告書は5月下旬~6月初旬に労働局から郵送されてきます(労働保険事務組合加入企業は別途事務組合から連絡があります)。2016年度より雇用保険料率が変更となっています。申告と納付は711日までに行います(一定額以上の保険料納付をする場合、3分割納付ができます)。


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.05.20

厚生労働省の支援策で「無期転換ルール」対応は進むか?

お疲れ様です!

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

                     代表の郡山 博之です。


先日、顧問先さんから、自社のホームページに、当社、「顧問先」として、事務所名を掲載していいですか?

との質問があり、快くOKさせていただきました。

当事務所のネームバリューのUPにもなりますし、有難いお話です。


さて、本題ですが、「労働新聞」でも記事として出ていましたが、厚生労働省は、「無期転換ルール」に関して平成28年度に実施する以下の支援策を4月下旬に発表しました。

(1)無期転換制度の導入支援のための「モデル就業規則」の作成 

(2)無期転換制度や「多様な正社員制度」の導入を検討する企業へのコンサルティングを実施 

(3)無期転換ルールも含めた「労働契約等解説セミナー」を全国で208回開催 

(4)無期転換制度や「多様な正社員制度」についてのシンポジウムを開催 

(5)先進的な取組を行っている企業の事例を厚生労働省のホームページなどで紹介 

(6)無期転換制度の導入手順などを紹介するハンドブックを作成 

(7)キャリアアップ助成金を拡充 

(8)都道府県労働局(雇用環境・均等部(室))に専門の相談員を配置



◆無期転換対応の動きが進むか?



独立行政法人労働政策研究・研修機構が昨年12月に実施した調査によると、労働契約法に基づく「無期転換ルール」について66.1%の企業が「何らかの形で無期契約にしていく」と回答したそうです。

厚生労働省の支援策発表を受けて、企業における無期転換ルール対応の動きが本格化していくことが見込まれます。




◆業種別のモデル就業規則



なお、上記支援策のうち(1)のモデル就業規則については、「小売業向け」および「飲食業向け」のものはすでに厚生労働省が作成しており、同省ホームページでダウンロードすることができます(「多様な正社員 厚生労働省」で検索)。

それぞれ42ページにわたるもので、「無期転換ルール」のみならず「多様な正社員制度」にも対応するものとして詳細な解説も付いており、小売業および飲食業における就業規則作成の際には大変参考になります。






今後は他の業種についても作成が行われる予定となっています。









ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.05.12

無用なトラブルを防ぐ雇用契約書の交わし方

こんにちは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

              代表 郡山 博之です。


本日は、雇用契約書についてご案内します。

雇用契約書は労働条件についての合意を証明する書類として重要であるにもかかわらず、整備できていない場合があります。そして、雇用契約書の不備はしばしば労使トラブルの深刻化につながります。新規雇用や雇用契約更新などについて、具体的に書きます。



労働条件明示の義務
労働基準法等には、賃金や労働時間などの労働条件について労働者に明示する義務があると定めてあります。とくに下記のものは「書面で」明示しなければならないとされています。


労働契約の期間 /有期労働契約を結ぶ場合、更新の有無及び更新の基準/就業の場所・従事する業務の内容/始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項/賃金の決定、計算・支払の方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項/退職に関する事項(解雇の事由を含む


「労働条件通知書」と「雇用契約書」の違い
前述の「労働条件の明示」は一方的な交付でも構わないため、「労働条件通知書」などの書面を会社が労働者に渡すだけでも明示はできます。しかし、労働契約法において「労働契約は合意により成立する」旨規定されてあるため、お互いが条件について合意したことを「契約書」という形式で残したほうがよいでしょう。


ちなみに「労働条件通知書」とは、一般に労基法第15条による一方的な明示書面を指すことが多いものの明確な定義はなく、労働条件通知書というタイトルの書面に本人合意を示す署名欄を付け加えることで雇用契約書と同様の意味合いとする場合もあります。


従業員の署名と契約日

契約書は、契約当事者本人の署名、もしくは署名に代わる記名押印がなされることで締結に至ります。印鑑は必ずしも契約成立の要件ではないため、署名(サイン)だけでも結構です。

むしろ重要なのが「合意の年月日」です。「いつ合意をしたか」は裁判など労使紛争上重要なポイントとなるため、忘れずに記入して下さい。


残業については特に慎重に
時間外労働・休日労働などに関する項目は特に注意して記載・説明しましょう。定時が何時なのか、残業を固定的に支給するならそれは何時間分の残業を含むのか、残業はどのように申請しどう許可されるのか、などを丁寧に説明しましょう。


その他の注意事項

【勤務場所】

転勤の有無は子育てや家族の介護などの生活スタイルに影響を与えます。ミスマッチが起こらないよう勤務場所や転勤の可能性について事前に説明しましょう。



【契約期間と更新】
有期契約の社員に対しては、契約期間と更新の有無、更新の判断基準ももれなく伝えましょう。

【独自の職務ルール】

業種により特別の秘密保持義務がある場合など、会社独自のルールがあるときは契約時に説明をしましょう。

労使関係を悪化させないための社員とのコミュニケーションが最も重要ですが、労使トラブルリスクも考えた上でしっかりとした雇用契約書を取り交わしてください。


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.05.04

出産一時金と出産手当金の違いについて

こんにちは!

GWまっただ中、皆さんいかにお過ごしですか?

私は、自宅で書類作成と、顧問先の役員さんに赤ちゃんが生まれたとのことで、その役員さんから、委任状がメールで来たので、「被扶養者異動届」を作成し、電子申請手続きをしていました。

午前中は、風が強く、雨が強かったのに、すっきり晴れていますね!!

暑いです!

午後から、少し、出かける予定です。

就業規則の作成時や、今回の申請手続きの役員さんにも聞かれます。

それは、「出産一時金」と「出産手当金」の違いです。



「出産一時金」とは?

出産一時金は、正確には出産育児一時金といいます。主に出産の費用についての助成です。



・金額:42万円~

・申請先:会社or加入している健康保険 

・申請の時期:出産後2年以内 



金額は基本的には42万円ですが、加入している健康保険によっては上乗せがある場合もあります。ちなみに本人が会社勤めをしていた場合で退職後半年以内であれば、会社で加入していた健康保険から支給されます。国民健康保険の方は市役所などに申請します。

なお万が一流産や死産の場合など出産に至らなくても、妊娠4ヶ月以上であればもらえます。

※共稼ぎの夫婦の場合、双方の健康保険からは支給されません。




「出産手当金」とは?

出産手当金は加入している健康保険から出るお金です。妊産婦自身が勤めていた場合で出産のため会社を休んだ場合に、お給料の代わりとして支給されます。


・金額:1日につき、規定のお給料(日額)2/3 

・申請先:会社or加入している健康保険 

・申請の時期:産休に入ってから2年以内


対象となるのは産前産後休暇の期間。つまり出産予定日(または予定日を過ぎて出産したときは出産の日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から、出産の翌日から56日目までです。


出産の証明が必要となりますので、あらかじめ会社や健康保険に用紙をもらっておき出産後に郵送等で手続きをしましょう。


※補足

就業規則によく以下の条文が記載されていますよね!

これは、労働基準法上の法的義務なんです。


(産前産後の休業等)

第●条

1 6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産する予定の女性従業員から請求があったときは、休業させる。

2 出産した女性従業員は、8週間は休業させる。ただし、産後6週間を経過した女性従業員から請求があったときは、医師が支障がないと認めた業務に就かせることができる。

3 ただし、前1項、2項の場合は、無休とする。→任意


と条文がありますよね!


3項は、任意ですが、無給としても、健康保険から出産手当金が、支給されるからです。


日数も以下の通り、しっかりリンクしていますよ!

6週間=42日

14週間=98日

8週間=56日

つまり、就業規則上、産前産後の休暇中は、原則、無休としないと、出産手当金が支給されないので注意が必要です!


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.04.27

これからの経営に必要な「社会関係資本」とは何か?

お疲れ様です!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

                 代表 郡山 博之です。


今般、グローバル化、IT化がますます進み、社会の変化スピードが速くなるにつれて、経営の意思決定スピードもより速く、柔軟で、創意工夫をすることが求められています。そんな環境下では、意思決定に時間がかかる階層構造の組織よりも、googleのような自由で自律的で、権限移譲がなされた組織づくりに投資した企業が業界をリードしつつあります。
本日は、「人間関係や社風など」を意味する「社会関係資本」の重要性につい

てご案内します。



経営資本の種類とマネジメント

昔から企業活動で重要な経営資本は「ヒト・モノ・カネ・情報」であると言われ、下記を一般に「マネジメント」と呼びます。

※マネジメントの定義には諸説あります

1. ヒト=人材採用と教育、要因計画、リーダーシップなど

2. モノ=製品、商品、生産設備や機械など

3. カネ=会計や財務に関するもの

4. 情報=企業の保有するノウハウやナレッジ、技術情報、顧客データなどをコントロールし、経営目標の達成のために分配し最適化したり、進捗管理や業務改善を行ったりする作業



リーダーシップの役割

一方で「リーダーシップ」とは、事業目的を定め、目標へ導く「引っ張る力」を言うでしょう。組織の方向性を示し、望ましい行動模範を見せていくリーダーが、組織の推進力となります。日産のカルロス・ゴーン氏のように、時には抜本的な改革をやり遂げるリーダーシップがリーダーには求められます。

社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)とは

ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源に対して、人間関係そのものが資本であるという考え方があります。これを「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」と呼び、人と人との関係(つながり)そのものを資源と考え、その関係性が様々な価値を生んでいるとみなします。この考え方に従うと、上司と部下がいがみ合っていて不信感がある組織よりも、協働意識が高く人間関係がスムーズな組織の方が、「社会関係資本が多い」ということになります。

社会関係資本の例

社会関係資本の例として、以下のような事柄を上げることができます。
l 正社員からパートまで同じようにアイデアや改善提案の権限があり、実際に発言や提案をしている社風

l 企業理念について社員がそれぞれ認識しており、企業理念に沿った行動を各自が自律的に選び、実行する風土

l 官僚的な構造でなく組織がフラットで、重要な経営上の意思決定について権限委譲がされている組織構造 

l 知識やノウハウを独り占めしようとせず、情報を共有して最適なサービスを作ろうというチームの雰囲気


これらの社会関係資本を多く備えている企業は環境変化に対して柔軟であり、改善や商品開発力が高く、業績が落ち込んだ時にもチームが崩れにくいという利点があります。

社会関係資本を増やすためには

人間関係をよくするためには、①企業理念など共通認識をしっかりと作り、社員と共有するイベントを習慣とする②自由な意見を奨励するような会議進行をする③アイデア提案を奨励する施策を行う、などの取り組みが考えられます。専門家の意見も取り入れながら社会関係資本強化を進めて行かれることをお勧めします。 

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.04.24

会社に伝える建前の退職理由と本当の理由

こんばんは!お疲れ様です!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所 

             代表の 郡山 博之です。


4月も、今週で終わりで、いよいよゴールデンウィークですね!

当事務所は、ゴールデンウィークとは関係なく、暦通り営業をしています。

本日の午前中は、時間もあり、事務所のホームページに、メルマガサービスを追加しました。

もともと、当事務所は、事務所だよりを発行していますので、ホームページ上で、そのご案内です。


しかし、しっかり機能するか確認しましたが、うまく、機能しないため、レンタルサーバーの会社に問い合わせをしています。


機能するようになれば、改めてご案内します。



最近、エン・ジャパン株式会社が行った「退職理由のホンネとタテマエ」についてのアンケート調査(回答1,515名)によると、約半数の人が会社に本当の退職理由を伝えていないことがわかりました。


転職する場合、当然ながら現在の仕事を辞めなければなりません。社員の退職理由からは、会社の問題点が浮き彫りになることもありますが、会社に退職の意思を伝えてくる際の退職理由が本音ばかりとは限りません。


同社の調査ですと約半数の人が会社に本当の退職理由を伝えていないことがわかりました。


会社に伝えた退職理由と本当の退職理由は以下のようなものです。



【会社に伝えた退職理由】

(1)結婚、家庭の事情(23%

(2)体調を崩した(18%)

(3)仕事内容(14%)



【本当の理由】

(1)人間関係(25%

(2)評価・人事制度(12%

(3)社風や風土、給与、拘束時間(各11%




※社員の本音から考える

この調査からわかることは、社員が伝える退職理由は本音からは離れていることがままあるということです。



退職者が多い会社というのは、「本当の理由」として挙がっている例から想像される通り、相対的に会社の雰囲気が悪かったり、待遇面で不満を持つ社員が多かったりする会社とも見られてしまうわけですから、求職者も離れていきます。



退職者の本音と建て前を見極めながら対策を講じていくことも必要でしょう。 



人事労務コンサルは、アリスト事務所へお任せください!

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.04.23

今月から「不服申し立て制度」が変わります!

こんばんは!


東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

  代表 郡山 博之です。



今週は、バタバタしていて、ブログの更新が出来ず、やっと、今週2回目の更新です。


4月より、行政不服審査法が約50年ぶりに改正され今月から施行されることに伴い、労災保険法をはじめ、雇用保険法、労働保険徴収法、健康保険法、厚生年金保険法など、労働・社会保険の不服申立て制度が変わります。

「審査請求期間の延長」や、「不服申立て前置の一部廃止」などにより、国民の利便性が向上することが期待されています。


「不服申立て」とは?


行政庁の違法不当な処分その他公権力の行使・不行使について、行政庁に対してする救済手段のことです。

労働・社会保険の分野には、不服申立てに関する特別法(労働保険審査官及び労働保険審査会法、社会保険審査官及び社会保険審査会法)があり、労災保険や健康保険法などにも不服申立てについて定めた条文があります。


主な改正点は?


今回の改正の主なポイントは次の通りです。


(1)不服申立てをすることができる期間が60日から3カ月に延長されます。

(2)不服申立ての手続きを審査請求に一本化し、処分庁に対する異議申立ては廃止されます。
(3)処分取消の訴え(裁判所に提訴)は、審査請求・再審査請求に対する裁決を経た後でなければ提起することはできないとする「不服申立て前置」が一部廃止され、裁決を経なくても処分の取消しの訴えを提起することができるようになります。

不服申立ての流れ(労災保険の場合)


例えば、労災保険の「保険給付に関する決定」に不服がある者は、原処分のあったことを知った日の翌日から起算して3カ月以内に、労働者災害補償保険審査官に対して審査請求をすることができます。

そして、審査請求に対する労働者災害補償保険審査官の決定にさらに不服がある場合には、労働保険審査会に対して再審査請求するか、処分の取消しの訴えを裁判所に提起するか、このどちらかを選ぶことができます。もちろん、処分の取消しの訴えは、これまで通り労働保険審査会の裁決後に提起することもできます。

労災保険の「保険給付に関する決定」の例を挙げましたが、労働保険・社会保険等は、ほぼ同様の仕組みとなっています。


母校通過


昨日、水道橋に行く機会がありましたので、母校の日本大学法学部の3号館 の前を通り、写メしました。通称「3地下」で、同期とよく、たむろしていました音譜



 長年通った店


その後、水道橋といえば「いもや」

天麩羅と豚カツが選択できますが、昨日は、豚カツ定食を食べました!

大学時代と変わらない味は、最高です!!





ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。 

2016.04.19

能力不足の社員を解雇できるか?

お疲れ様です!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所

  代表の郡山 博之です。

最近ニュースになっている某企業の労使紛争事案では、能力不足の社員への配置転換や処遇を巡って争いが続いています。


また、通販大手の会社でも同様に所属カメラマン社員の仕事ぶりについて対立し、団体交渉に発展しています。能力不足を理由に社員に処分を下す場合は十分な注意が必要です。以下、能力不足社員の取り扱い方と注意点について、ご案内します。


重要なポイント

1. 能力不足を理由とした解雇や不利益変更はかなり難しい

日本の労働法制及び裁判例上、社員の能力不足を理由に解雇するのはかなり高いハードルがあることをまず理解しましょう。


終身雇用、年功型賃金などの日本の雇用に対する歴史的背景があるため、裁判では「労働力を自由に使用する権利(配置転換や単身赴任を命令するなど)」が広く認められている反面、「能力不足の社員をすぐに切り捨てずに、がんばって教育をしなさい」という立場をとられる傾向にあります。

解雇や降格などを行う場合、相当数の「教育指導を試みた実績」を求められます。


2.「時間を守らない」と「金を盗む」には厳しい

日本の労働法は戦前に制定された「工場法」をルーツにしており、規則正しく工場で働く人を想定しています。そのため、「時間を守らず、遅刻を繰り返す」「金品を盗む」などの規律を乱す行為に対しては厳しい立場をとります。


能力不足は証明が難しい反面、遅刻や窃盗などは明らかに証明ができます。裁判所では判定しにくい「能力」よりも、わかりやすいポイントで判断をするということでしょう。

3. 感情的対立が事態の深刻化を招く

労使トラブルの根本には「社員同士の不公平感」や「経営陣の私腹を肥やす行動に対する不満」「行き過ぎた指導に対する報復感情」など、感情的な対立があります。感情的対立のタネを放置していると思わぬ深刻化を招くことになります。



対策

昨今の事件や前述のポイントをもとにすると、能力不足社員の取り扱いとして以下のような対策が考えられます。


1. 遅刻・欠勤・横領・顧客からのクレームなどを記録する

2. 悪いことはその都度指導し、指導した実績を記録する

3. 解雇は極力避ける、そのうえで解決にはお金がかかることを覚悟する

まず、能力不足勤務不良客観的に証明できる事実をきちんと集め、記録しておくことが重要です。

とくに

・「遅刻や急な欠勤が多い」

・「通勤手当を不当に多く請求していた」

・「顧客から具体的なクレームが来ている」

などの事実は、後の退職交渉の上で有利に働きます。

次に業務に関する指導ですが、指導は口頭で行うだけでなく、できるだけ書面で残すよう心がけましょう。

「あれこれ手を尽くして指導を試みたのに改善しなかった」と表現できるだけの事実を積み重ねておくとことが大切です。


夕べは、同年代の社労士先生と神田に飲みに行ってきました。

飲みといえども、今後の事務所経営や、実務での問題点などを語り合い、有意義な時間でした。

酒の一席で、私の大好物な、マグロの「かま」のステーキを注文しました。



人事労務のコンサルのことなら当事務所にお任せください!

2016.04.12

いまさら聞けない「130万円」の壁

皆さん!こんにちは!

東京港区のアリスト社労士・行政書士事務所の

              代表 郡山 博之です。


本日は、扶養配偶者に関する「年収130万円」について、ご案内します。サラリーマンの妻などの被扶養配偶者の年収が130万円以上になると自分で社会保険に加入しなければならず、その分社会保険料負担が増えるため、年収を130万円未満に抑えようとする「130万円の壁」という問題があります。


この問題を解決するために政府はパートの勤務時間を増やしたり給与をアップしたりする企業ににたいして、現在の「キャリアアップ助成金」を改定する予定です。具体的には、短時間労働者に対する賃上げ3%以上で1人当たり2万円、最高の14%賃上げで10万円を助成。また週所定労働時間を5時間以上延長した場合にも助成金を支給し、賃上げに対する助成金とあわせると、1企業あたり600万円となります。これは、本年10月の従業員規模501以上のに勤務する一定の短時間労働者に厚生年金や健康保険が強制適用されるのを機に実施される予定です。


扶養問題については今後の法改正動向もあり注目すべき点ですので、あらためて「130万円の壁」問題についてご案内します。


扶養の種類

扶養には「健康保険の扶養」と「年金の扶養」「所得税の扶養」の三つがあると考えるとわかりやすいでしょう。


収入が一定額未満の配偶者については、家計においてメインの収入を稼いでいる方が養育しなければならない状態だとみなし、「扶養されている方」に保険料や税を負担させないという仕組みがあります。

これは、給与計算上も、必要なポイントです。



扶養に入る/入らないの基準

次に、社会保険(健康保険と厚生年金)に加入している配偶者の扶養に入れるか入れないかの基準について解説します。

(税金の扶養については説明を省略します)

扶養に入れるかどうかは①収入面と②働き方の面の二つから判断します。

①収入面では年収130万円未満(60以上または障害年金受給者については180万円未満)であること

②働き方の面では自身で社会保険が適用になるほどの長さで働いていないことが条件となります。


社会保険では、現在正社員の4分の3以上の働き方をすると社会保険適用となるため、週40時間の法定労働時間から換算すると概ね週30時間勤務がボーダーラインとなります。

①収入面

年収130万円未満(60歳以上または障害年金受給者については180万円未満)が条件

②働き方の面

自身で社会保険が適用になるほどの長さで働いていないことが条件(概ね週30時間未満)



扶養の効果
扶養に入れると、自身で健康保険料、年金保険料を支払う必要がなくなりますので、その合計分だけ家計負担が軽くなります。


逆に言うと、扶養の基準から少しでもオーバーしてしまうと、その保険料負担分だけ手取り収入が減ってしまうことになります。


※ただし、扶養に入ろうとする者が自身で社会保険に加入した場合、その分将来の老齢年金は手厚くなります。 

従業員数501人以上の企業については、平成2810月より「週20時間以上、年収106万円以上」のパート労働者についても社会保険が適用となる予定です。





ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.04.11

プロセス評価の精度を上げる方法

こんにちは!

東京港区のアリスト社労士・行政書士事務所

 代表の郡山 博之です。


会社の経営で、人事評価はマネジメントの中でも特に難しい分野です。貢献度の高い人に高い報酬を与えたいと経営者やリーダーならば誰もが考えますが、売上などの「結果」に偏重した評価を行うと自分の成績だけにこだわった非協力的な行動を助長することになります。

一方で、プロセス(過程)を正しく評価をしようと試みたとしても、意欲や行動に対してはあいまいな評価になりがちです。以下、プロセス評価の精度をどのように上げることができるかについてご案内します。

1. 「能力-行動-成果」を定義する

人事評価の精度を上げるためには、まず「能力-行動-成果」の定義をすることが必要です。

下図に示した通り、③の成果を出す人は「①能力があり」かつ「②その能力を使った行動」をしています。営業マンであるなら「①プレゼン能力」があり、かつ「②プレゼンの機会を得るための電話営業」をしているから③の成果につながっていると推定できます。

それぞれの職種において「成果とは何か?」をきちんと定義し、既存の社員の中で高い成果を出している人が「①どんな能力があり」「②どんな行動をしているか」を書き出していくと、評価すべきポイントが明確になるでしょう。



2. 中間要素の存在を自覚する

ところが、能力があって行動もしているが、成果に結びつかないことが実際には起こります。そこにはマーケット規模の違いや消費者ニーズの変化など、能力や行動と関係のない「中間要素」が存在するためです。

変化スピードの速い現代においてはこの中間要素が常に変化しているため、成果を出すために必要な能力や行動の定義も流動的に変わってしまう可能性があります。

さらに「分析が得意」「勢いあるプレゼンが得意」などの社員の能力の個人差によっても選ぶべき行動に違いがあるでしょう。

3. 目標設定と相互行動支援の文化づくり

そのため、「能力はこれを身につけなさい」「◯回電話営業をしなさい」などの画一的なものでなく、もっと柔軟で、個人ごとにカスタマイズ可能なプロセス管理が求められます。

社員一人ひとりに合わせたプロセス管理をするためには、1対大勢でなく112の小規模なチームでの管理手法が適しています。

チームごとに定量的な目標設定をしてその目標達成に必要な「能力開発行動」と「成果を出す業務行動」を定量的にタスク化してもらいましょう。

さらに、それぞれのチームが立てた計画が、成果のために適切かをマネージャーが継続的に見て、適宜必要なフィードバックを行うと良いでしょう。


人事評価制度の設計と賃金制度の設計は、当事務所にお任せください。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.04.06

同一労働・同一賃金は可能か?

こんにちは!
東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の代表の 

社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


本日のテーマは、「同一労働・同一賃金」についてです。

政府は、「同一労働・同一賃金」を進めていますが、まだ議論の途中で具体的にどのような義務が企業に課せられるかは決まっていません。ただ、労働力確保の観点からみても、賃金をはじめとした「非正規雇用者の待遇についての整備」は重要な経営課題です。

「同一労働同一賃金推進法」

「同一労働同一賃金推進法」とは、「同じ価値の仕事には同一の賃金水準を適用すべき」という同一労働同一賃金の原則に基づき、正社員と派遣社員との賃金や待遇の格差を是正するための法律です。

正式名称は「労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律」201599日の参議院本会議で可決・成立し、公布日の同16日から施行されました。


日本は諸外国と比べて同一労働同一賃金に関する法制化が遅れているとも言われており、ようやく法律施行となったものの、現段階では向こう3年を目処に具体案を作るという予定になっているようです。


「対象となる課題」

この法律は、つまるところ次の不平等について、法による介入・是正をしようという意図が見られます。

1. 正社員と派遣社員の労働条件の不平等

2. 社員と契約社員・パート等の労働条件の不平等


これらの不平等是正が本当に雇用安定化・格差是正に有効かはさておき、以下「同一労働・同一賃金を実現するために企業は何をするべきか」をご案内します。


「するべきことその1 労働の定義

まずは職種ごとに「働いている内容(職務)」を分析し、ランク分けする必要があるでしょう。

パン屋さんで例えると、パンを「焼く人」と「売る人」に分け、それぞれの業務を書き出して難易度別に振り分けていきます。

そしてそのランクごとに時給を決めれば、理論上には同一労働に同一の賃金を支払うことができそうです。(以下:参考)

レベル

パンを焼く係

パンを売る係


難しい食パンと

フランスパンを作ることができる

給与100 

パンの知識がたくさんあり、もっとたくさんパンを売る

給与90 


惣菜パンを作ることができる    

給与80 

レジ打ちに加えてパンをたくさん売る     給与70 


窯の掃除や洗い物ができる

給与60 

・レジが打てる

・売り場の掃除ができる

給与60 


「するべきこと2 責任の定義

正規社員と非正規社員には責任の度合いに差があることがあります。その責任に応じて給与や手当を設定することも必要でしょう。パン屋さんなら、発注や品質管理の責任者にはふさわしい手当を支払いたいところです。

責 任

責任手当

材料を切らさないように業者に発注する責任

30 

パンの品質を維持する責任

50 

新人にやり方を教える責任

10 

このように職務を分析することで、賃金の不公平などの経営課題がわかることもあります。今回の法改正をきっかけに、職務と賃金を分析してみて、賃金や評価制度の再構築をされたらいかがでしょうか。


賃金制度や人事評価制度の設計は、当事務所にお任せください!


ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.04.03

勤怠管理方法の注意点!!

こんにちは!
東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の代表の 社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


今日は、次男と自宅のある埼玉県川口市のサイクリングコースをサイクリングしてきました。桜が満開でした!


当事務所も港区に進出して12か月目に突入です。

埼玉県川口市の開業時代からお世話になっているお客様、港区に移転再開してからお世話になっているお客様に感謝です。





さて、本題です!

今日のテーマは、「勤怠管理方法の注意点」です。よく、クライアント様からも相談を受けます。

タイムカードやICカード、認印を押す簡易な出勤簿など、勤怠管理方法は企業によってバラバラです。自己申告による労働時間管理をしている場合も少なくありませんが、労働基準監督署調査があった場合には是正を求められる可能性があります。以下、勤怠管理方法についての注意点をご案内します。


原則① 始業・終業時刻の確認・記録

会社は、労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録しなければなりません。→大原則です!!


これは単に1日何時間働いたかを把握するだけではなく、労働日ごとに始業時刻や終業時刻を確認・記録し、それをもとに何時間働いたかを把握する必要があるとしたものです。


つまり、出勤日に認印を押すだけの出勤簿では不十分であるということです。


原則② 始業・終業時刻の確認および記録

の原則的な方法

原則として

(ア)会社が、自ら現認することにより確認・記録すること、

(イ)客観的な記録方法を用いることを求めています。


(ア)によると、自己申告による出勤簿だけでは不十分で、会社側も始業・終業時刻の記録が実態と合っているか確認をしなければならないとしています。


また、(イ)にあるように、できればタイムカードやICレコーダーなど、客観的な記録方法が望ましいとされています。


自己申告制による勤怠管理をする場合

中小企業の現場では、タイムカードの器材導入コストや、勤怠状況の確認にかかる手間を考えると、自己申告制による勤怠管理にせざるを得ない場合もあるでしょう。


自己申告制による場合でも、以下の対策を講じるように求められます。



1. 自己申告制導入前に、労働者が正しく労働時間を記録することなどについて説明を行うこと

2. 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて会社が実態調査を実施すること

3. 労働時間を事実通り申告することを阻害する目的で残業時間の上限を設定するなどの措置をしないこと


とくに「3」について、自己申告により始業・終業時刻、残業時間の申告をさせる場合、「残業時間が○時間以上にならないように」と会社が命令すると、正しい労働時間記録の邪魔をすることになるため認められないとされています。


勤怠管理を正確にして業務改善を

不正確な勤怠記録情報からは業務上の問題点が見えにくいでしょう。


「事実通りの勤怠記録をするとあまりに残業時間が多くなりすぎるから、記録できない」ということは、そこには業務効率化をすべき何らかの課題があるということを意識して、勤怠管理の改善を進めましょう。



ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.03.31

掃除や朝礼時間に対して給与を支払うべきか?

こんにちは!
東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の代表の 社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


今日の東京は、すがすがしい春の陽気でした。

ランチの後に、事務所近所の愛宕神社に散歩しましたが、桜が満開で綺麗でした。画像は、フェイスブックに公開しています。


さて、本題ですが、最近は、スマホなどの普及によって、誰もが手軽に労働法上の権利について調べることができるようになりました。

最近では労働者からの「残業代」「休日」「有給休暇」などについての権利主張も多くなってきています。
以下、「給与支払いをすべきか否か迷う場面」について質問事例を列記し、それぞれの回答を紹介します。


1. 掃除時間

始業時刻前の掃除時間は「それが強制されているなら」労働時間にあたります。

例えば始業時刻の15分前に集合し掃除をするよう命じているなら、その時間分の給与支払いが必要になります。


掃除を明確に強制していない場合であっても、参加しなかったことで非難を受けたり、マイナス評価をされたりするようであれば「実質的に命令している」と見なされる可能性が高いでしょう。 


2. 朝礼・終礼

掃除時間と同じく、朝礼や終礼が実質的に強制されているならば労働時間となります。


多くの職場において朝礼や終礼は強制参加でしょうから、労働時間と見なされる可能性が高いものと思った方が良いでしょう。


3. 昼休みの電話番をしている時間

昼休みの時間に電話番をしている場合、作業をしている状態ではないものの、電話がかかってきた場合はすぐに対応しなければならないことになります。これを「手待ち時間」と言い、労働時間とみなされます。


4. 店がヒマになったからアルバイトを早

上がりさせた場合

アルバイト従業員は時間給で働いているため、働いていない

時間についての時間給は当然に支払わなくてもよいと思われ

がちですが、会社側から早上がりを命じた場合は注意が必要

です。

例えば予定のシフト終了時刻より1時間早上がりをさせた場合、その1時間は「会社側の都合で働けなかった」と見なされ、平均賃金の6割以上の休業手当を支払う義務を負う可能性があります。


ポイントは納得性の確保です。

法律を厳格に運用すると、掃除時間や朝礼・終礼などのミーティングは労働時間を見なされる可能性が高くなります。

こうなると会社側としては「勤務時間中の喫煙や世間話など、実質的に労働していない時間もあるはずだ」と反論したくなりますが、労働時間について労使が対立すると大抵会社側の主張は認められにくい傾向にあります。

つまり労働時間についてはできるだけ社員と対立しないようにしなければなりません。


そのために大事なことは、それぞれの時間についてどれほど社員の納得性を確保できているかです。


掃除の集合時刻があまりに早すぎたり、朝礼や終礼、電話番の負荷や不公平感があまりに大きすぎたりすると、不満が溜まり、労使トラブルに発展してしまいます。



「この時間は労働時間だから時給を下さい」と求められないよう、しっかり意義や目的を共有し、納得してもらうようにしてください。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.03.28

長時間労働の改善を「投資先の見直し」から考える

こんにちは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の 社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


最近、政府は、過重労働撲滅特別対策班を組織するなど、長時間労働改善に対する取り組みはいっそう重要な経営課題ですが、多くの企業でその有効な対策を講じることができずにいます。

しかし、長時間労働状態を放置すると、社員の健康被害や未払い残業代請求などの労使トラブルの危険性が高まります。この記事では、なかなか手を付けられない長時間労働問題への改善案を「投資先の見直し」の観点からご案内します。


改善案① 交通費から住宅手当への転換

インターネットメディア事業の大手・サイバーエージェントでは、「2駅ルール」という家賃補助制度を設けています。勤務しているオフィスの最寄駅から各線2駅圏内に住んでいる正社員に対し月3万円を支給しているそうです。通勤定期代として支払っても、家賃補助として支払っても、会社としての支出は大きく変わりません。

それならば会社の近くに住むことを奨励し、社員同士のコミュニケーションや通勤による疲労の蓄積の解消をしたほうがよいという狙いがあるのでしょう。会社の近くに住むことが長時間労働の削減に直結するとは限りませんが、満員電車での通勤による疲労が軽減されることで業務効率が改善し、結果として残業時間が削減できることが期待できます。
また、朝型の勤務となり一日の段取りをつけることで残業が減ることも考えられます。



改善案② 分業化・IT化への投資

残業が減らない言い訳として「その人にしかできない仕事が終わらない」というものがあります。業務を抱え込んだ結果長時間労働となる現象は、特に中間職・リーダー職において起こりがちです。


ところが実際にその社員の業務を書き出してみると、「郵送をする」「期限管理をする」「PCに入力をする」など、本人でなくてもできる業務が含まれている場合があります。それらを洗い出す作業、または単純作業をIT化することに投資をしたほうが、残業代支払いよりも長期的な改善につながるのではないでしょうか。


分業化・IT化への投資とは、具体的には「各職種の職務分析を専門家に依頼する」「ファシリテーターに依頼するなどし、分業化について客観的に分析するミーティングを開く」「ITによる社内情報共有ツール構築を専門業者に依頼する」などが考えられます。





改善案③ 受注する仕事を慎重に選ぶ
残業をしなければ処理できない仕事を受けるということは、受注と引き換えに会社が「残業代支払いの義務」と「健康リスク」「労使トラブルリスク」を負っているということです。無理して受ける仕事に対して労力を投入することでこれらのリスクを負っていることを意識し、受注条件を再検討してみてはいかがでしょうか。



ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

2016.03.26

社労士業務/月次顧問契約プランのご案内

こんにちは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の 社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


今日の東京は、どんより曇り空です。

ちょうど、社会保険関連の電子申請が終了したので、当事務所の月次顧問契約のプランをご案内させていただきます。


社労士事務所によっては、労務相談、社会保険手続・労働保険手続、給与計算と各々料金設定をしている事務所が多いように思われますが、当事務所は、単純に以下の3つのプランで料金を設定し、ご案内しています。


1.フルサポートプラン

(1)労務相談業務
「就業規則」,「人事」,「労務管理」,「賃金」,「労使間トラブル」などの相談・アドバイス業務

(2)社会保険,労働保険の手続き代行

「社会保険」,「雇用保険」の資格取得喪失(就業員の入社,退社),住所変更,「被扶養者」の異動,「労災など」の申請,請求などの手続き業務

(3)給与計算代行

給与計算と賞与計算の代行業務


2.サポートプラン

(1)労務相談業務
「就業規則」,「人事」,「労務管理」,「賃金」,「労使間トラブル」などの相談・アドバイス業務

(2)社会保険,労働保険の手続き代行

「社会保険」,「雇用保険」の資格取得喪失(就業員の入社,退社),住所変更,「被扶養者」の異動,「労災など」の申請,請求などの手続き業務


3.シンプルプラン 

(1)労務相談業務
「就業規則」,「人事」,「労務管理」,「賃金」,「労使間トラブル」などの相談・アドバイス業務


つまり、単独で給与計算の代行のみ業務などのお引き受けはしていません。上記、3つのプラン毎・社員数毎に料金を設定しています。



上記プランについて、ご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。

2016.03.21

健康保険料率改定のお知らせ

こんにちは!

東京・港区のアリスト社労士行政書士事務所の

  代表の 社会保険労務士・行政書士の郡山 博之です。


世の中、3連休の最終日ですね。

我が家は、家族で、栃木の方までドライブに行ってきました。

栃木といえば、餃子ですね。また、途中、菜の花がきれいでした。


さて、毎年3月は健康保険料率及び介護保険料率の改定時期です。

昨年度は政府予算案の閣議決定が例年より遅れたため、改定が4月分からになりましたが、今年は通常通り3月分(4月納付分)から改定されます。


一部の都道府県では、およそ7年ぶりに協会けんぽの健康保険料率が下がりました。以下、健康保険料率の変更についてお知らせします。



新旧の保険料率