アリスト社労士行政書士事務所(港区・渋谷区)のブログ

2019年11月

2019.11.22

休職者の対応についての注意点

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、休職者の対応について注意点をご案内いたします。

そもそも、休職とは、私傷病により、従業員が業務以外の理由で傷病にかかり、その療養のために労務の提供ができなくなった場合に、従業員の籍を維持しつつ、一定期間就労義務を免除するものです。この休職については、法律上の規定はなく、就業規則等で定められることが一般的です。内容も各会社により、内容もさまざまです。従業員の事情による休職ですから、賃金の支払い義務はなく、休職期間が満了しても復職の見込みが立たない場合、自然退職や解雇となることもやむを得ないことになります。
多くの会社で、就業規則等において私傷病による休職についての定めがある場合、「休職期間が満了しても、なお傷病が治癒せず就業が困難な場合は、休職期間の満了をもって退職とする。」などと記載されていることが一般的です。

しかし、近年の裁判例は、完全に回復していない場合でも、勤務時間の短縮や配置転換等、会社に一定の配慮を求める傾向があります。
また、就業規則等に規程されている、復職の要件である治癒の程度については、休職期間満了時に従前の職務を支障なく行える状態でない場合でも、当初、軽易業務に就かせればほどの状態でなく、通常業務へ復帰できるという回復の場合は、短期の復帰準備期間の提供や教育的措置を取るなど使用者に一定の配慮を求めた裁判例もあります。

休職者の対応につきましては、上記を踏まえ、慎重にご対応された方がよろしいでしょう。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2019.11.17

厚生年金の標準報酬月額の上限改定について

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

20191030日に第13回社会保障審議会年金部会が開催され、議題は次の通りでした。

1.その他の制度改正事項及び業務運営改善事項

2.その他

具体的には、 

1.その他の制度改正事項及び業務運営改善事項としては、次の内容が厚生労働省より示されました。

厚生年金保険の適用除外要件の見直し
現行では、雇用契約が2ヵ月以内かどうかで社会保険の適用が判断されており、2ヵ月以内の雇用契約であっても繰り返し契約している場合には「引き続き使用されるに至った場合」として社会保険を適用しているが、最初の契約期間である2ヵ月は適用の対象とならない。そのため、2ヵ月を超えて使用されることが見込まれる人についても社会保険の対象とすることができるように改正を行う。これにより、最初の2ヵ月の雇用を含めて当初から社会保険を適用することが可能となります。
〇未婚のひとり親等の申請全額免除基準への追加
〇脱退一時金制度の見直しの方向性
〇年金生活者支援給付金制度における所得・世帯情報の照会の対象者の見直し等
〇国民年金手帳から基礎年金番号通知書(仮称)への切替え
〇厚生年金保険法における日本年金機構の調査権限の整備
〇年金担保貸付事業の廃止

 2.その他

「現行の厚生年金保険法の規定に基づく標準報酬月額等級の改定について(報告事項)」が厚生労働省より提示されました。
ここが大きなポイントです。現在、厚生年金に加入している会社代表者、役員について、役員報酬が100万円だろうが、200万円だろうが、厚生年金保険の標準報酬月額の上限額は62万円です。つまり、役員報酬が、月額605,000円以上であれば、会社負担も本人負担も同じ保険料ということです。

しかし、令和23月末において、【全厚生年金被保険者の標準報酬月額の平均額】の2倍が62万円を超えていることが確認されたら、令和29月から、政令改正によりこの厚生年金保険の標準報酬月額の上限が、62万円から65万円に上昇されます。

つまり、現行の最高等級31級/62万円の上に、32級/65万円が追加されます。

追加された場合は、役員報酬が月605,000円以上の会社代表者・役員は、標準報酬月額が62万円から65万円に変更され、年間会社負担と本人負担分の合計で、65,880円増えることになります。

ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2019.11.10

支店などの事業所が増えた場合の労働保険の手続きは?

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

当事務所のクライアント様でも、東京本社で大阪や名古屋に支店を出されるケースがあります。
その際、労働保険手続き(労災保険・雇用保険)につきましては、本社で加入しているから追加の手続きが不要ではありません。
労働保険では、支店や店舗、工場などのことを事業所と言いますが、本日は、支店(事業所)を増やした場合の労働保険についてご案内します。

そもそも、労働保険は会社(企業)単位ではなく、支店や営業所等(以下、「支店」という)の事業所を1つの事業所として、適用されることが原則となっています。そのため、新たに支店を増やした時には、本社とは別に新規で管轄の労働基準監督署に届け出を行い、支店で労働保険料の申告や納付を行います。
しかし、支店と言っても、各支店で経理担当を雇用し、経理処理や、労働保険関連の手続きを行うことは事務手続きが煩雑になりますので、本社と支店など、2つ以上の事業所(本社、支店)の労働保険料の申告や納付の手続きを本社で求めて行う「継続事業の一括」の手続きがあります。この手続きは、一定の要件を満たす事業所が申請し、認可を受けることがにより可能となります。
労働保険の要件と手続き
(要件)

継続事業の一括を申請する場合には、本社と支店など一括を受けようとする事業について、以下のすべての要件を満たしていなければなりません。

1.継続事業であること
事業の期間が予定されない事業のことをいい、工場、商店、事務所等が該当します。
2.それぞれの事業の保険関係が以下のいずれかであること
(1)一括を受けようとする事業のすべてが労災保険のみ成立している
(2)一括を受けようとする事業のすべてが雇用保険のみ成立している
(3)一括を受けようとする事業のすべてが労災保険と雇用保険の両方が成立している
(4)労災保険率表による事業の種類が同じであること
  事務所や工場の場合は、種類が異なりますので認可が受けけれません。
(5)事業主が同一であること
(6)一括して申告・納付する事業所が、全体の労働者数や支払われる賃金を把握していること

(手続き)
支店を開設するときには、まず「労働保険 保険関係成立届」を支店を管轄する労働基準監督署へ提出します。その上で、「労働保険 継続事業一括認可申請書」を本社の所在地を管轄する労働基準監督署を経由して都道府県労働局へ提出します。申請が認可されることで、労働保険料の申告および納付を本社で行うことができます。

(ご参考)
継続事業の一括を行った場合には、労働保険料の申告および納付は一括して行いますが、支店の従業員が労災事故にあった場合には、支店を管轄する労働基準監督署で保険給付等の手続きを行うことがポイントです。

雇用保険の手続き
支店を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に以下の書類を提出します。

〇雇用保険適用事業所設置届の提出
〇雇用保険資格取得届
〇雇用保険転勤届

しかし、雇用保険の事務手続きにつきましては、雇用保険事業所非該当承認申請書を提出し、承認を受けることで、本社での取りまとめができます。つまり、承認を受けることで、その支店等事業所は雇用保険の適用事業所ではなくなります。 

年金事務所の手続き

給料計算、労務管理等本社で一括している会社であれば、支店は独立した事業所ではないので、本社で支店分もまとめて行えば手続きは不要ですが、新たな支店において人事・労務管理等を行うのであれば独立した一つの事業所とみなされますので、社会保険の新規適用の手続きが必要となります。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

 
  

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