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2019.02.06

懲戒と就業規則の関係

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日のテ-マは「懲戒」についてです。会社は、就業規則などで懲戒根拠を記載し、そのルールに違反した労働者に対して懲戒処分を行うことがあります。しかし、勝手な解釈で運用を行うと、大きな労使トラブルに発展する場合があり注意が必要です。

懲戒処分とは

懲戒処分には、組織における服務規律や職務上の義務に違反した者に対する制裁、懲罰的な意味があり、本人に反省を促すものです。厳重注意から減給や一定期間の出勤停止を命じるもの、さらに重いものでは解雇処分までがあります。懲戒は「企業秩序維持」が本来の目的です。会社と労働者は対等立場であり、会社が労働者に対して一方的にペナルティーを与えることは不公平と考えますが、会社は「企業の秩序を維持する」必要があり、労働者は「秩序を守る義務」があると考えられ根拠が成り立っています。

懲戒するには就業規則への記載が必要

労務管理上の懲戒を与えるには「どんな行為が秩序を乱す行為であるのか」を規定する必要があります。具体的には、就業規則などで
懲戒の種類や懲戒となる行為の列挙が必要となります。例えば懲戒理由としては、「遅刻や無断欠勤」「会社のパソコンの不正利用」「パワハラ・セクハラ」「横領行為」「背任行為」「会社顧客情報の漏えい」などです。

懲戒の種類

懲戒の種類としては次の表のようなものがあります。

種類 内容
訓戒 ・けん責

どちらも労働者に反省を求めるために、口頭または文書により注意を行うものです。
けん責の方は、一般的に始末書の提出を求めますので、けん責の方が戒告よりも重い処分です。

減給  賃金から、制裁として一定額を差し引くことを言います。
※回の事案についての減給は、平均賃金(※)の1日分の半額以内でなければならず、複数の事案
が発生した場合においては、減額の総額は一賃金支払期(通常は月)における賃金総額の10分の1
以内と制限があります。
出勤停止 一定期間出勤の停止することです。懲戒処分としての出勤停止のため、一般的に賃金は発生しま
せん。
降格  役職、職位などの人事制度の等級を下の等級に引き下げることです。
諭旨退職  労働者に対し一定期間内に退職届の提出を勧告し、勧告に従い退職届が提出された場合は依願退職
扱いとし、提出されない場合は懲戒解雇とする処分です。
懲戒解雇 懲戒解雇とは、懲戒として行われる解雇のことをいい、懲戒の中で最も重い処分です。懲戒解雇は
制裁罰として行われるため、普通解雇とは異なります

懲戒の注意点

懲戒をする上で最も重要なことは、妥当性と公平性です。
1.妥当性
懲戒の程度については社会情勢や他の事由とのバランスをみて妥当性を確保する必要があります。
2.公平性
懲戒処分にする際には、他の人や過去の事例と比較して、公平性が保たれていることも大切です。つまり、違反行為が同じ程度のものならば、労働者の懲戒処分に万が一差がある場合、その根拠を明確にする必要があります。明確な根拠がないにも関わらず、例えば好き・嫌い等で処分に差がある場合、大きな問題に発展することも考えられます。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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