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2018.11.18

経歴詐称の理由で懲戒解雇が可能か?

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表 社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日のテ-マは、経歴詐称で解雇が可能か?
そもそも、解雇する場合、解雇予告または解雇予告手当支払の必要がないとされるには、所轄労働基準監督署長の認定を受けることが必要となります。
例え、就業規則で「経歴詐欺」について、懲戒解雇を行う旨の規定ある場合でも、所轄労働基準監督署長の認定が必要です。

「経歴詐欺」の主な事例としまして、「学歴」と「職歴」と「犯罪歴」が挙げられます。

1.学歴

学歴は、「学歴不問」の求人を除き、判例でも重要な経歴の詐欺に当たり懲戒解雇の理由になっています。例えば募集が「大卒」なのに、「大学中退者」が「大卒」として応募し採用された。国家資格保持が採用条件の会社で、無資格なのに資格をもっていると偽って 応募し採用された等、能力を採用条件として採用したのに、全く業務では使えないほど能力が低かったなどがあげられます。
また、「
採用基準における学歴の位置づけが明確である」または「客観的に採用基準における学歴の位置づけが重要な場合」に懲戒解雇が有効とされる傾向にあります。

2.職歴

職歴は、採否の決定判断に重要な影響を及ぼす事項に関連するし、労使の信頼関係や企業秩序に重大な影響を与える場合は、懲戒解雇の対象になるものとされています。この「採否の決定の判断に重大な影響」及ぼすか否かは、職歴詐称が事前に発覚していなければ雇用しなかっただろうし、客観的にそのように認めることが相当であるかで判断されます。判例では、グラバス事件(東京地判平成16年12月17日 労判889号52頁)があり、プログラミング能力がなかったにも関わらず、あたかもスキルがあるかのように経歴書に記載。採用面接でもそのように説明して、ソフトウェア会社に採用されたが、職歴詐称を理由とする懲戒解雇が認められた事例があります。しかし、例えばこれまで人事に勤務していたことを偽り営業職の職歴で採用され、実際採用後、営業予算達成などをの実績を挙げている従業員の場合は、会社に履歴を貢献していますし、職歴を理由に懲戒解雇をすることに相当の理由はないと考えます。
また、学歴の求人の際と同様に、職歴も求人の際「未経験者歓迎」や、「業務経験不問」などの記載をした場合は、職歴に詐称があっても重要な経歴を詐称したと認められないケースもありますので注意が必要です。

3.犯罪経歴詐称

犯罪歴の場合は、内容により実際の業務や企業秩序に直接影響を与える可能性があります。犯罪の内容によって、業務や企業秩序に影響を与えうるかどうかで、重要な経歴詐称なのかを判断されることになります。判例は、懲戒解雇に値するとしながら、現状の勤務状況、前科の程度・消滅、勤続年数等を考慮して慎重に判断する傾向にあります。 

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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