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2018.09.16

改正労働基準法有給休暇5日の取得義務化

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表 社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

世の中は、3連休の真っ只中ですね。昨日は、中学生の次男の体育祭でしたが、あいにくの雨で中止ととなりました。
水曜日に延期とのことで、見に行けなくて残念です。

さて、改正労働基準法の件で、前回のブログを見たクライアントさんから、「所定休日の夏季休暇を、年次有給休暇小か扱いへ変更ができないか」と質問がありました。

本日は、この質問の件についてご案内させていただきます。

前回のブログと重複してしまう部分がありますが、

1.休日と休暇の違いについてご案内します。

そもそも、「休日」と「休暇」は法律上明確に異なります。休日とは労働義務のない日を指し、休暇は労働義務がある日ですが、申請により労働義務が免除されるものを指します。休日は「法定休日」と「法定外休日」に分類され、法律上与えなければならないのは「法定休日」と「就業規則などで規定された法定外休日」に限ります。休暇は、法律上定められた年次有給休暇など一部を除いて与える義務はありませんし、必ずしも有給にする必要もありません。

休日 休暇
労働義務 なし あり
与える義務

あり

(法定休日、就業規則などに規定した
法定外休日に限る)

なし

(ただし法定の年次有給休暇、育児・介護
にかかる看護休暇など一部のみ付与義務あり)

法定休日

法定外休日

盆休み・正月休みなど

年次有給休暇

慶弔休暇

リフレッシュ休暇など

いわゆる「夏休み」に関して言うならば、就業規則などで「休日」として定めたならば与える義務が発生するが、定めない限り与える義務は発生しません。「我が社には夏季の『休日』はありませんから、夏休みが欲しい場合は有休を申請してください」としても法律上は構いません。

2.有休の計画的付与の要件

夏休みを与える義務は必ずしもないとはいえ、夏季には帰省やレジャーの予定をしている社員も多いため、何らかの連続した休暇があれば望ましいです。この場合に「年次有給休暇の計画的付与」という制度を利用することができます。労使で協定を締結することにより、1年のうち特定の時期に有給休暇を取得させることができるものです。年次有給休暇の計画的付与のための要件は以下の通りです。

Ÿ  就業規則などにより計画的付与を規定すること

Ÿ  以下の内容を盛り込んだ労使協定を締結すること(労働基準監督署への届け出は不要)

(1) 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)

(2)対象となる年次有給休暇の日数

(3)計画的付与の具体的な方法

(4)対象となる年次有給休暇を持たない者に対する取り扱い

(5) 計画的付与日の変更 

こと夏休みに関していうと、例えば「Aグループは8/18/5Bグループは8/48/6に有休を付与する」や「8/138/16を有休として計画的に付与をする」などと定めることで、有休消化をさせることが可能です。

3.不利益変更の注意

前回のブログでご案内していますが、もともと「休日」として取り扱っていた夏休みを「有休の計画的付与」と変える場合、もともと働く義務のなかった休日が減ることになるので、労働条件の不利益に変更となります。労働条件の一方的な不利益変更は違法とされるため、事前に十分に社員の納得を得てから変更される必要があります。納得や同意がない場合は、一方的な不利益変更となります。
当事務所のクライアントさんは、社内全体会議の際に、本件を丁寧に分かり易く説明し、全従業員から書面により、同意を得たとのことで、「有給の計画的付与」を導入されたとのことです。

ポイントは、これまでの8月12日から15日迄の休暇を、7月~9月の間で交替で業務に差支えがない範囲であれば、指定した時期に連続5日間年次有給休暇を取得できるとした点が大きいと考えます。これなら、社員にもメリットがありますよね。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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