ブログ(お役立ち情報)

2019.02.20

就業規則の基礎知識

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日のテ-マは、就業規則の基礎知識です。

働き方改革と言われている中、就業規則がない会社は、労務リスクが高くなると言われています。
就業規則は、労働基準法第120条により、常時雇用する従業員が10人以上の会社には就業規則の届出が義務付けられており、これを怠れば30万円以下の罰金が科されます。常時雇用する従業員とは、役員を除き、アルバイトやパ-トは含まれます。
労働契約法には、【労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する】 
と規程があり、会社と労働者の契約内容は、合意によって決まることが原則となっています。 
しかし、【労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする】 
とも規程されています。
つまり、合理的な労働条件が定められている就業規則を、労働者全員に周知させれば、労働契約の内容が就業規則で定めた内容であるということです。 
就業規則が、労働基準法などの法令より不利なものになっている場合、その部分が無効となります。 
從って、労働基準法をはじめとする各法令の水準を参考にして就業規則を作成する必要があります。
通常、会社も何らかの就業規則を作成していることは多いのですが、周知について問題になることが多いです。 
就業規則を見られることをためらう経営者の方が多いですが、周知させないと、従業員の懲戒処分をすることさえできなくなったり、転勤や出向を命じて断られても、何も会社として抗弁することができなくなってしまいます。 
クライアント様からの質問で、労働契約と就業規則が異なる雇用契約を結ばれるケ-スが見受けられます。
この場合は、就業規則より不利な労働契約内容は、就業規則が優先されると法律で規程されています。逆に、就業規則より、労働契約の内容が有利な場合には、労働契約が優先されます。
事例として、完全週休二日制(土日)とい就業規則があるにも関わらず、日曜日のみ休みの雇用契約は、就業規則が優先され、完全週休二日制(土日)となります。しかし、雇用契約が完全週休三日制(金土日)の場合は、雇用契約書が優先されます。
ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。
 

2019.02.13

定額(固定)残業手当の時間増減のポイント

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士郡山博之です。

本日のテ-マは、定額(固定)残業制度の導入や時間増減のポイントです。

1.これから、定額(固定)残業制度を導入される場合

これから、導入される場合、現に勤務している従業員に対して十分に説明を行い、個別同意を得ることが必要です。
多く見受けれるのは、基本給などの割増賃金の算定に組み入れるべき手当以外を廃止し、その廃止した部分を定額(固定)残業手当とした場合、仮に月額の総支給額に変更がなくても、基本給等が減額されていることは、法的には不利益変更に当たります。したがいまして、重複しますが、現に勤務している対象従業員に納得できる説明をし、個別に同意を得ることがポイントになります。

2.既に定額(固定)残業時間を設定し、時間を増減する場合

例:基本給+定額(固定)残業手当=総支給
雇用契約書に定める、定額(固定)残業時間を超えた場合の追加時間外手当は、基本給のみで月平均所定労働時間を分母として計算。

(1)定額(固定)残業手当の時間数を減らす場合

基本的に、総支給額の変動がない場合、時間数を減らすことは、基本給が上昇するため、従業員の不利益変更に当たらないと考えます。

(2)定額(固定)残業手当の時間数を増やす場合

基本的に、総支給の変動がなくても、時間数を増やすことは、基本給が減るため、従業員の不利益変更に当たります。この場合は、個別の同意が必要です。ただし、現在の基本給と同額または、上昇させ、かつ時間を増やすことは、個別同意が必要ですが、不利益変更に当たらないと考えます。

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2019.02.10

電子定款認証と就業規則作成のための確認

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

先日、川口の公証役場に電子定款認証に行ってきました。
電子定款の認証とは、株式会社を設立する際に、定款を定める必要があり、その定めた定款を公証役場で認証する必要があります。通常の認証ですと収入印紙3万円の費用が公証役場の認証手数料とは別に発生しますが、電子認証すれば、収入印紙3万円が発生しないためクライアント様は節約できます。
定款は、目的や会計年度、発起人等定める必要があり、特に定款の目的は、これから開始したい事業を記載したり、今後開始したい事業を記載することがポイントになります。何故なら、万が一金融機関から融資を受けようとするときに、定款の目的にその事業がない場合は、融資を受けることができませんし、行政官庁の許可を取得することもできません。
弊所は、行政書士業務も兼業のため、株式会社設立に伴う定款作成及び電子定款認証業務が可能です。

ただし、定款を作成し、公証役場で電子定款認証をしても会社は設立されません。会社を設立するには、発起人全員が銀行口座に資本金の額を振り込んだり、法務局へ登記する必要があります。ただし、法務局の登記申請は、司法書士さんの業務となり行政書士の業務ではありません。今回のクライアントさんは、登記は自社でされるとのことでした。参考ですが、当事務所に会社設立をご依頼され、自社で登記申請ができない場合は、提携の司法書士さんをご紹介させていただいています。

今回の設立の会社は、介護事業者でかつ、当事務所で就業規則や賃金規程作成も受託させていただきました。介護事業者特有の手当が多く、私も初耳の手当もあり、念のため川口駅の西口にある川口労働基準監督署へ、残業代の算定基礎数字に組み入れる手当、組み入れない手当など、確認へ行ってきました。後は、労働基準監督署の方とは、対面で話す機会が少ないため、4月1日以降の法改正の件など情報取集もさせていただきました。

川口駅は、1駅のみで、労働基準監督や公正役場、ハロ-ワ-クもあり便利ですね。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2019.02.06

懲戒と就業規則の関係

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日のテ-マは「懲戒」についてです。会社は、就業規則などで懲戒根拠を記載し、そのルールに違反した労働者に対して懲戒処分を行うことがあります。しかし、勝手な解釈で運用を行うと、大きな労使トラブルに発展する場合があり注意が必要です。

懲戒処分とは

懲戒処分には、組織における服務規律や職務上の義務に違反した者に対する制裁、懲罰的な意味があり、本人に反省を促すものです。厳重注意から減給や一定期間の出勤停止を命じるもの、さらに重いものでは解雇処分までがあります。懲戒は「企業秩序維持」が本来の目的です。会社と労働者は対等立場であり、会社が労働者に対して一方的にペナルティーを与えることは不公平と考えますが、会社は「企業の秩序を維持する」必要があり、労働者は「秩序を守る義務」があると考えられ根拠が成り立っています。

懲戒するには就業規則への記載が必要

労務管理上の懲戒を与えるには「どんな行為が秩序を乱す行為であるのか」を規定する必要があります。具体的には、就業規則などで
懲戒の種類や懲戒となる行為の列挙が必要となります。例えば懲戒理由としては、「遅刻や無断欠勤」「会社のパソコンの不正利用」「パワハラ・セクハラ」「横領行為」「背任行為」「会社顧客情報の漏えい」などです。

懲戒の種類

懲戒の種類としては次の表のようなものがあります。

種類 内容
訓戒 ・けん責

どちらも労働者に反省を求めるために、口頭または文書により注意を行うものです。
けん責の方は、一般的に始末書の提出を求めますので、けん責の方が戒告よりも重い処分です。

減給  賃金から、制裁として一定額を差し引くことを言います。
※回の事案についての減給は、平均賃金(※)の1日分の半額以内でなければならず、複数の事案
が発生した場合においては、減額の総額は一賃金支払期(通常は月)における賃金総額の10分の1
以内と制限があります。
出勤停止 一定期間出勤の停止することです。懲戒処分としての出勤停止のため、一般的に賃金は発生しま
せん。
降格  役職、職位などの人事制度の等級を下の等級に引き下げることです。
諭旨退職  労働者に対し一定期間内に退職届の提出を勧告し、勧告に従い退職届が提出された場合は依願退職
扱いとし、提出されない場合は懲戒解雇とする処分です。
懲戒解雇 懲戒解雇とは、懲戒として行われる解雇のことをいい、懲戒の中で最も重い処分です。懲戒解雇は
制裁罰として行われるため、普通解雇とは異なります

懲戒の注意点

懲戒をする上で最も重要なことは、妥当性と公平性です。
1.妥当性
懲戒の程度については社会情勢や他の事由とのバランスをみて妥当性を確保する必要があります。
2.公平性
懲戒処分にする際には、他の人や過去の事例と比較して、公平性が保たれていることも大切です。つまり、違反行為が同じ程度のものならば、労働者の懲戒処分に万が一差がある場合、その根拠を明確にする必要があります。明確な根拠がないにも関わらず、例えば好き・嫌い等で処分に差がある場合、大きな問題に発展することも考えられます。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2019.01.30

年次有給休暇の付与義務の要点

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

労働基準法の改正により、2019(平成31)年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となります。本日は、その要点についてご案内させていただきます。

1.就業規則の変更

某労働基準監督署に相談しましたら、就業規則の改定に「会社は従業員を尊重しながら5日間の年次有給休暇を取得させなければならない。」等と追記する必要があると指摘されました。

2.有給休暇のカウント

また、年次有給休暇のカウントは、1日、半休まで認められることのことです。しかし、時間休は残念ながら対象外とのことでした。

3.基準日

さらに基準日ですが、例えば、労働基準法通りの有給休暇付与の場合、入社6か月後に10日付与となり、その付与日が基準日となります。
※4月1日が入社日ですと、10月1日に10日付与のため、翌年9月30日迄が対象期間です。
最後になりますが、対象者は、正社員や、フルタイムの契約社員だけではありません。パートやアルバイトは勤続年数や出勤日数により異なりますが、週4日出勤(年間169日から216日)で3年以上、週3日出勤で5年半以上経過し、直近1年間の出勤率が8割以上であれば有給取得日指定の義務対象になりますので、注意が必要となります。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

 

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