アリスト社労士行政書士事務所|ブログ

2017.07.26

どこから残業になるのか?-所定労働時間を超えると残業-

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の 郡山 博之です。

本日は、クライアントさんからよく質問の1つですが、「どこから残業になるのか?」について、ご案内します。

労働基準法では、「法定労働時間」として「1週間につき40時間、1日につき8時間まで」を条件としています。
「法定労働時間」の範囲内で、1日7時間など、会社が決めた労働時間が「所定労働時間」となります。
よく、混同されますが、「法定労働時間は8時間」「所定労働時間のMAXも8時間」ということです。
例えば、9時始業で17時終業(休憩1時間)の場合は、所定労働時間が7時間になります。
所定労働時間が終了した時刻から、法定労働時間の時刻までの部分の残業は、「法定内残業」になります。
例えば、1日の所定労働時間が7時間の会社が、法定労働時間の8時間働いた場合、1時間の法定内残業が発生します。
労働時間が法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超えますと「法定外残業」となります。
ここで、ポイントは、1日の労働時間だけでなく、1週間の労働時間も同様に、法定内残業、法定外残業が発生します。

ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

ご不明な点は、お気軽に、お問い合わせください。

2017.07.21

最近の労基署の是正勧告事例

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

梅雨もあけて、今年の夏は、猛暑ですね。
毎日、暑い日々が続きています。

さて、本題ですが、最近、宅配大手Y運輸の残業代未払い問題など、「残業」が社会的な関心になっています。
労働時間のどこからが残業時間となり、どこからが残業代(割増賃金)が発生するのか、残業時間と残業代について、
ご案内します。本日は、労働基準監督署の是正勧告事例をご案内します。

最近の労基署の是正勧告事例

労働基準監督署は、企業を調査し、労働基準法などの違反があった場合、事業主に対して是正勧告を行います。是正されない場合や、勧告に従わない場合は、送検することもあります。

事例1 「配達業務のみを労働時間とし、社内業務の算入をしなかった」

Y運輸の横浜市内の支店が、ドライバーに、
「昼食休憩を与えていなかった」「残業代の未払いがあった」ことから、労働基準法違反として、是正勧告を受けました。同支店では、タイムカードの他、ドライバーが配達時間を管理する携帯端末で労働時間を管理していましたが、携帯端末の稼働時間のみで、労働時間を計算し、支店内の業務の大部分が算入されていなかったです。これは、配送業務だけでなく、事務作業なども含み、使用者や管理者の指揮・命令下にあれば、当然に、労働時間となります。

事例2 「パソコンのログオフ記録から出勤簿との相違を指摘された」

B社は、「出勤簿」と、社員が事前に申請する「残業届」によって、残業時間を把握し、残業代を支払っていました。しかし、労基署の調査によって、パソコンのログオフ記録やEメールの送受信記録履歴から、時間外労働が正しく把握されておらず、「残業代が適切に支払われていない」として、労働時間を適正に把握すること、過去の労働時間の実態調査を行って、未払い賃金(残業代不払い)の不足額を支払うよう勧告をうけました。

事例3「始業5分前が勤務時間とされた」

C社では、15時から20時の勤務時間にあわせて労働時間としていましたが、実際には、始業の14時55分から勤務時間としていましたので、15時までの5分間についても、勤務時間として、未払い残業代の支払いを労基署から勧告されました。

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2017.07.05

民法の改正について

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山博之です。
最近は、梅雨らしく、蒸し暑い毎日が続きていますね。
さて、2017年5月26日の参議院本会議で、企業や消費者の契約ルールを定める債権関係規定(債権法)に関する改正民法が賛成多数により可決・成立しました。
改正項目は約200項目に上り、約120年ぶりの抜本改正となります。
なお、本改正の対象業種は多岐にわたるため、3年ほどの周知期間が充てられ、法施行は平成32年になるとみられています。
本日は、主な改正の内容をご案内します。弊所は、社会保険労務士事務所だけでなく、行政書士事務所も兼業していますので、会社法や民法などの、労務だけでなく、法務についてもクライアント様にアドバイスさせていただいています。

1消滅時効について

「債権者が権利を行使できることを知ったときから5年(知らなかった場合は権利を行使できるときから10年)間行使しないとき」に統一されました。現行民法だと「債権」の消滅時効は原則10年とされていますが、「商事債権(会社を相手に取引する場合など)は5年」「旅館の宿泊料や飲み屋の付け払いの請求権は2年」といったように債権の種類によって違っていました。今回の改正で消滅時効は統一されましたが、労働者の賃金請求権については2年のままです。
今後、民法改正の影響で、労働基準法も改正される可能性がありますので改めてご案内します。

2法定利率について

法定利率が現行法の年5%から年3%に引き下げられました。さらに民間の金利動向に合わせて変動していく制度が導入されました。

3保証債務について

個人の保証人を保護する規定が詳細に定められました。事業用融資の債務についての保証契約については、特に公証人による公正証書の作成や保証人の意思を確認する制度が詳しく定められました。現在も、遺言書などは、公正証書遺言がメインとなっていますが、こういう個人保護の観点から、公正証書に確認制度は望ましいと考えます。

4.約款について

現在の市民生活は約款によって規制されています。電気・ガス・鉄道・運輸・航空・金融・インターネットなどで広く適用されている約款が当事者を拘束する契約となっています。そこで、約款の有効要件として、定型約款を契約内容とする旨の表示を要求する等、規定が整備されました。

5.敷金の返還について

これまで曖昧だった「敷金」と「原状回復」のルールが明文化されました。
経年劣化や通常損耗部分の原状回復費は貸主負担とし、故意・過失によって生じた損傷部分の原状回復費は借主負担となります。また、「借主が部屋を適法に引き渡したときは、貸主は敷金を返還しなければならない」と明文化されました。不動産賃貸借契約に係る最もトラブルが多い分野なので、明文化されて良かったと考えます。
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2017.06.22

アルバイト雇用の注意点

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

昨日の東京や埼玉は、まるで台風のように、風や雨が強かったです。私も、外出をしていまして、靴やズボンがびしょ濡れになりました。
しかし、一転、本日は、晴れて、蒸し暑かったですね。

さて、本題です。セブンイレブンのフランチャイズ店舗における違法な罰金制度が社会的に問題視されたことを背景として、平成29年4月1日から7月31日まで (特に多くの新入学生がアルバイトを始める時期)の間、厚生労働省が労働基準法の決まりを広報するキャンペーンを行っています。

キャンペーン取組内容
キャンペーンの主な取組内容は、
⑴労働局による大学等への出張相談の実施
⑵大学等でリーフレット配布やポスター掲示による周知
⑶労働局や労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置などとされています。

このキャンペーンにより違法または不適切な労務管理をしている企業を牽制し、労使の問題を未然に防ぐ意図が見て取れます。

厚労省が周知する重点事項
今回のキャンペーンで特に重点的に周知している事項は次の5点です。

1.労働契約締結の際の学生アルバイトに対する労働条件の明示

雇用契約書や労働条件通知書などにより、勤務時間や休日休憩、給与、昇給などの条件を明らかにしなければなりません。正社員や契約社員も同様です。

2.学業とアルバイトを両立できるような勤務時間のシフトの適切な設定

学校の試験期間中などに業務の都合で過度な働きかたを強いることが場合によってはパワハラとなりうることを注意喚起しています。

3.学生アルバイトの労働時間の適正な把握

企業が始業と終業の時刻をずさんに管理すること、または働かせ過ぎで健康を害することのないよう求めています。これは、正社員も同様です。

4.学生アルバイトへの商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止

販売ノルマを課し、売れ残った自社商品を購入するように働きかけることを牽制するものと思われます。これは、一般的に考えても常識ですね。

5.学生アルバイトの労働契約の不履行等に対して、あらかじめ罰金額を定めることや 労働基準法に違反する減給制裁の禁止

コンビニで「ドタキャン」したアルバイト店員の給与から罰金を差し引いた事件を背景にしています。しかし、ノーワーク・ノーペイの原則から逸脱して、罰金とは・・・・・。罰金も労働基準法上は、制限があります。

このキャンペーンがどれほどターゲットである学生の関心を引くかは未知数ですが、労働環境に不満をもつアルバイト(またはその保護者)が今回のキャンペーンで労働法のルールを知る可能性はあります。

前述の内容についてSNSなどで違法な労務管理実態が拡散されると、求人しにくくなる、企業イメージが低下するなどの問題が起きるかもしれません。
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2017.06.16

算定基礎届のよくある落とし穴

東京渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の郡山博之です。

昨日に引き続き、社会保険(厚生年金・健康保険)の算定基礎届の時期のため、算定基礎届についてご案内させていただきます。
算定基礎届の落とし穴についてです。

注意点1: 報酬合算対象

算定基礎届に記入する報酬は基本給だけでなく、役職手当や家族手当など名称を問わず、労働の対償として支払われる全ての手当が含まれます。
下の表を参照の上、合算漏れがないように注意しましょう。

 

報酬になるもの

報酬にならないもの

l 基本給(月給、週給、時給など)

l 諸手当(残業手当、通勤手当、住宅手当、家族手当、役付手当、勤務地手当、休業手当、育児/介護休業手当、歩合手当、各種技術手当など) 

l 賞与等(4回以上支給のもの)

l 恩恵的金銭(病気見舞金、慶弔費など) 

l 臨時給与 (大入袋、解雇予告手当、退職金など) 

l 実費弁償(出張旅費、交際費など) 

l 公的保険給付 (年金、健康保険傷病手当金、労災保険の休業補償給付など) 

l 3回までの賞与(標準賞与額の対象)

注意点2: 現物給与

社会保険における報酬は金銭だけでなく、「社宅など住宅の供与」「社食などの食事」「自社製品などの現物」も対象となります。
ただし、一定の割合以上の本人負担があれば報酬になりません。

注意点3: 季節変動補正

算定基礎届の提出時期がちょうど繁忙期と重なるなどの事情により、4月から6月の給与平均が年間平均と比べて2等級以上高くなってしまう場合、年間平均額を標準報酬月額とする例外的な補正措置があります。
この特例的措置を受けるためには、「年間報酬の平均で算定することの申立書」を算定基礎届に添付する必要があります。この中で注意すべきは「本人の同意が要件である」ことです。
つまり本人が望まない場合は原則どおりの計算により届出をしなければなりません。

注意点4: 複数月にまたがる手当の按分算入

通勤定期券を6ヶ月単位で購入し、通勤手当として一括で支給する場合は、その1ヶ月あたりの金額に換算して算入する必要があります。
社会保険料を下げるために通勤手当の一括支給月を算定時期とずらしたとしても、社会保険上の報酬に合算しなければなりません。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
社会保険の算定基礎届や社会保険の新規加入など、社会保険に関することは、お気軽にお問合せください。

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