アリスト社労士行政書士事務所|ブログ

2017.08.16

長時間残業やサービス残業の問題とリスク

東京・澁谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山博之です。

本日まで、お盆休みの企業様も多いでしょうか?
しかし、8月に入ってから関東は雨、曇り。
私は、暦通りに仕事をしていますが、この天候に毎日うんざりしです。

長時間労働やサービス残業。報道でよく取りざたされていますね。
経営者の方は、
「ある程度は仕方ないし、従業員も納得している」
「法律どおりにやってたら、現場ではまわらない」
『これまでもそうしてきたから』
と言われるケースがあります。
しかし、長時間労働に関する労災事件などがニュースで毎日のように報道され、労基法違反企業名も公表されるようになり、誰もが頻繁に、簡単にニュースなど、情報を得る機会が多い世の中です。
また、残業の上限時間や高度専門業務に終業する方を対象とした「残業代ゼロ法案」についても法改正がなされる流れにあるなど、長時間労働やサービス残業に対する法規制も厳格化しています。
では、社員が、長時間労働が原因でうつ病などになり、働けなくなったり、またはお亡くなりになったら、どういうリスクが発生するか?
○うつ病などの精神疾患について、厚生労働省は、労災の「業務上の災害」に認定する基準を定めています。
その基準は、残業時間により下記の通りです。
80時間超  ⇒ 労災として認められやすい
100時間超 ⇒ かなり高い確率で認められる
160時間超 ⇒ それだけで労災認定される
○労災として認められると、「長時間労働を原因とする安全配慮義務違反」の民事上の損害賠償請求が会社に対して行われることが多くなります。
一般的に、労災の認定で給付がされたとしても、労災保険ではカバーされない範囲があります。
具体的なものとしては、
☆慰謝料
☆逸失利益(将来稼いだであろう収入相当額)
その額は、年齢や年収によって決定されますが、賠償額が億単位となることもめずらしくありません。
数千万~億単位の賠償となれば、それだけで会社の存続ができなくなります。
民事は金銭の問題ですが、労基法違反はそれに留まらず、刑事の問題にもなりえます。処罰の対象は、会社のみならず、
個人に対してもあります。社長だけでなく、役員、人事の担当者、現場の時間管理者などもありえます。
会社の方針、指示でやっていたことだから、自分は関係ないと簡単には責任逃れできません。
長時間労働やサービス残業など今までとやり方を変えることは大変です。
目先の売上や利益が減るかもしれません。
しかし、このご時世だからこそ、人員配置や勤怠管理、就業規則の見直し、公平な人事制度の導入などを検討する時期かもしれません。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.08.12

労働契約法の平成30年問題について

東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の郡山博之です。

ここ最近の関東は、梅雨に逆戻り。昨年もそうですが、最近の8月は、夏らしくないですね。
世の中は、お盆休みですが、どこに出かけても渋滞・人が多いということで、自宅でのんびり過ごしています。

さて、本題です。弊所のクライアントさんでも、1年更新の契約社員を雇用されていまして、この平成30年問題に真剣に取り組まれています。

平成30年問題とは?

平成25年4月に労働契約法が改正され、有期労働契約を更新し通算5年を超えた労働者から無期雇用転換の申し込みがあった場合は無期転換しなければならないルールとなりました。平成30年4月に改正法施行から5年が経ちますので、初めてこのルールによる無期雇用転換申し込みの可能性が発生します。

法律の内容について

平成25年4月1日以降に有期契約を開始又は更新している場合に、通算5年を超えた段階で労働者から申し出があった場合、無期雇用転換をしなければなりません(希望がない者を転換する義務はありません)。転換後の労働条件は、他に定めがない限り直前の有期契約時と一緒にするのが原則です。

本人からの申込みにより、契約期間の途中で無期雇用に転換しなければいけないわけでなく、次の契約更新のタイミングで無期契約転換をすれば事足ります。ただし、途中に「契約のない期間が6ヶ月以上」ある場合は、前後の有期労働契約は通算されず一旦リセットされます。
無期雇用転換は危険か
無期雇用転換をしたからと言って、どんなことがあっても継続して雇用しなければならないわけではありません。長く在籍してもらうことが前提ですが、他の正社員同様、就業規則等でルールを定めてあれば、職種の変更をしたり、服務規律違反などの問題行動に対して減給などの懲戒処分をしたり、経済事情により止む無く解雇したりすることは不可能ではありません。
契約社員を無期雇用転換することで労働量の調整がしにくくなる点は否めませんが、たとえ契約社員であっても、契約を数年に渡り複数回更新している人を雇い止めするには、事前予告など解雇に準じた配慮と雇い止めの合理性に対する説明努力が必要となります。無期雇用転換が著しく経営リスクを高めるとは限らないのではないでしょうか。
対策1: 雇い止めをする対象者への説明
能力や適性、経済的事情などの理由で無期雇用転換をしないことが決まっている場合は、今年度の契約において「次は更新しないこと」又は「更新しない理由」を期間満了の30日以上前までに伝えてください。その際、「契約更新をされる人」と「更新をされずに雇い止めになる人」の両方がいる場合は特に配慮が必要です。労働者側は「公平性」に対して特に敏感に反応をしますので、『単なる好き嫌いでなく、仕事上の能力や職種、人員配置上合理的な理由がある』ことをきちんと説明できるようにしておいてください。
対策2: 助成金の活用
この法改正をきっかけとして有期契約労働者の無期転換化を先行して推し進め、助成金の受給を狙うことも検討できます。キャリアアップ助成金など、無期雇用転換の取り組みに対する助成金も検討材料に加えると良いでしょう。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
 

2017.08.06

残業代計算と計算から除く手当について

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所の
代表 郡山 博之です。

8月に入り、東京地区は、夏らしい灼熱の太陽がなく、雨や曇りの日が続いています。
先々週から、弊所も、業務が増えてきて、職員を募集していましたが、無事に職員さんに内定をだし、弊所にご入所いただくことになりました。弊所の戦力として、頑張っていただきたいです。

さて、本題ですが、弊所のお客様から、よく、質問がある労務関連についてです。このブログを読んでいただいている経営者も、再度、ご確認ください。

残業代(割増賃金)計算の基本について

法定労働(1日8時間・1週間40時間)を超えた残業については、時給単価に25%の割増賃金を支払う必要があります。
例:
時給が1,000円の従業員の場合、1,250円

法定内残業分(1日7時間の始業・終業時間の場合など)の残業代については、就業規則や労働契約等において、特段の就業規則上の定めがない場合は、割増無しの「時給単価(例:時給1,000円)」で計算します。

深夜22時から翌日の午前5時までの時間帯に残業して労働した場合には、時給単価に50%以上の割増賃金を支払う必要があります。また、残業ではないけど、交代制などで、労働ずる場合は、時給単価に25%以上の割増賃金を支払う必要があります。

残業代(割増賃金)の計算から除く手当は?

一般にちんぎんには、業務内容と関係なく、個人的な事情や属性に基づいて支払われる手当があります。労働基準法では、割増賃金から家族手当、通勤手当などは、除くと言う規定があります。
時給単価から除外される賃金

●家族手当    ●通勤手当
●別居手当    ●子女教育手当
●住宅手当    ●臨時に支払われた賃金
●1カ月を超えるごとに支払われる賃金

※上記に該当しない手当は、全て割増賃金の対象になります。また、上記の内容に該当しても、割増賃金の対象となる場合がありますので、詳しくは、弊所に、お問い合わせください。

残業時間の単位は?

割増賃金の計算は、原則として、毎日の時間が労働時間を1分単位で正確に計上するのが正しい残業管理です。労働時間の端数計算を、四捨五入ではなく常に切り捨てで計算することは、認められていませんので、ご注意ください。

ここまで、弊所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2017.07.29

契約社員の期間満了 手続きについての注意点

東京・渋谷区のアリスト社労士事務所
代表の郡山 博之です。

本日は、有期雇用契約について、その契約社員の期間満了の際の手続きについての注意点をご案内します。

採用した社員がきちんと想定どおり働いてくれるかは、実際に働いてもらわないとわかりません。そのため、能力や適性を見る目的、または労働力調整の目的で最初に「有期雇用の契約社員」として雇うことがあります。この契約社員がもし企業とマッチングしなかった場合、企業は契約更新をせずに雇い止めをすることも選択肢に考えますが、そこには注意すべき法律上の制限があります。

1. 更新の有無と更新条件の明示

契約社員として雇い入れる時に、「その人の契約が更新となることがあるか」「更新条件はどういう風に決まるか」をきちんと伝えなければなりません。(労働基準法15条)通常、企業側としては「いい人・デキる人だったら更新したい」「会社の経営状態がよければ更新するかもしれない」と思いますが、それらの更新の基準をきちんと明文化して雇用契約書などで伝えておきましょう。

<例>

契約更新の有無

①自動更新 ②更新の場合がある ③更新しない

判断基準

①契約期間満了時の業務量

②勤務成績・態度

③能力 ④会社の経営状況

2. 雇い止めの予告

何度も契約更新している場合や、契約社員としての期間が一定の年数になっている場合、働いている側も契約更新を期待します。
期待していて急に雇い止めになると労働者が困るということから、一定の基準を超えた契約社員に対しては、30日以上前の「雇い止めの予告」をするよう厚生労働省の基準で定められています。雇い止め予告が必要な条件は次の通りです。

     契約が合計3回以上更新されている場合

     契約期間が1年以下の労働契約が更新、または反復更新され、 最初に労働契約を結んでから継続して合計1年を超える場合

     契約期間が1年を超える期間の労働契約を結んでいる場合

※あらかじめ更新しない旨明示されている場合を除く。

3. 雇い止めの合理性

有期の契約を結んでいるからといって、雇い止めの理由が何でもいいわけではありません。重要なポイントは「就いている仕事が季節的・臨時的か、それとも恒常的か」と、「更新手続きが厳格にされていたか」の二つです。雇い止めで揉めないためにも、更新の条件(特に能力や適性、成果に関する基準)をできるだけ詳しく決めておいた方が良いす。

4. 無期雇用への転換義務

期間の定めのある労働契約を結んでいた場合でも、会社で通算5年にわたり有期契約を更新していた場合で、労働者が「無期雇用に変えて欲しい」と申し出をした場合は、無期雇用に転換しなければなりません。
契約期間が通算5年を超える場合に無期転換の申し出が可能ですので、例えば3年間の有期雇用契約を締結している場合は、初めの3年が満了し、2度目の契約期間中に無期転換の申出が可能となりますので、注意が必要です。
契約社員を雇用している場合、上記の点に注意しながら労務管理をするようにしましょう。契約社員の契約書整備や処遇決定などに関するご相談は当事務所にお寄せください。
ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2017.07.26

どこから残業になるのか?-所定労働時間を超えると残業-

 東京・渋谷区のアリスト社労士行政書士事務所
代表の 郡山 博之です。

本日は、クライアントさんからよく質問の1つですが、「どこから残業になるのか?」について、ご案内します。

労働基準法では、「法定労働時間」として「1週間につき40時間、1日につき8時間まで」を条件としています。
「法定労働時間」の範囲内で、1日7時間など、会社が決めた労働時間が「所定労働時間」となります。
よく、混同されますが、「法定労働時間は8時間」「所定労働時間のMAXも8時間」ということです。
例えば、9時始業で17時終業(休憩1時間)の場合は、所定労働時間が7時間になります。
所定労働時間が終了した時刻から、法定労働時間の時刻までの部分の残業は、「法定内残業」になります。
例えば、1日の所定労働時間が7時間の会社が、法定労働時間の8時間働いた場合、1時間の法定内残業が発生します。
労働時間が法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超えますと「法定外残業」となります。
ここで、ポイントは、1日の労働時間だけでなく、1週間の労働時間も同様に、法定内残業、法定外残業が発生します。

ここまで、弊所のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

ご不明な点は、お気軽に、お問い合わせください。

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