ブログ(お役立ち情報)

2018.07.15

法人設立と社会保険種類とコスト

東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の社会保険労務士・行政書士郡山博之です。

3連休の真っ只中ですね。
それにしても、今年の夏は暑すぎます。

先週、ご紹介で、企業まもない社長さんと面談をする機会がありました。
企業間もないとのことで、役員報酬は0円のため、社会保険に加入する義務はなく、現在は、国民年金と国民健康保険とのことです。

これから、行政官庁の許認可手続きを行い、許可取得後、役員報酬の発生と従業員を雇用されるとのことで、加入保険の種類と内容の整理及び保険加入手続き、給与計算のご相談でした。

1.社会保険の種類

そもそも社会保険とは、主に以下の4種類の保険のことを言います。 
※実務上は、労働保険(労働保険・雇用保険/旧労働省管轄)と社会保険(健康保険・厚生年金/旧厚生省管轄)と分けます。
(1)健康保険 
経営者・従業員及びその扶養家族が病気やケガをしたり、または死亡や出産をしたりした場合に必要な給付を行う制度。
※40歳以上65歳までは、介護保険も加わります。
(2)厚生年金 
国民年金に上乗せされ、加入者の老齢、障害、死亡時の保障として年金の給付が行われる制度。
※厚生年金は、2階建て制度の2階部分です。1階部分が国民年金です。国民年金は、20歳から60歳までの全国民が加入する義務がありますが、厚生年金は、法人(会社等)に加入義務が発生し、役員及びその従業員が対象者です。
対象者は、70歳までの役員及びその従業員です。国民年金は、20歳から60歳であるのに対し、例えば、中学卒業後、就職された16歳の従業員も厚生年金の対象となります。
(3)雇用保険
労働者が失業した際の失業給付や、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るための支援を行う制度。 
※従業員には原則として加入義務がありますが、法人の代表者の加入はできません。 
(4)労災保険 
就業中や通勤中に従業員がケガや病気になった場合、または亡くなられた場合に、本人やその遺族に対して、必要給付が行われる制度。 

2.会社が負担する保険コスト

保険料率は 従業員の給料の約15%となります。社会保険料は、『標準報酬月額×社会保険料率』により計算されます。
つまり、従業員均一の保険料ではなく、従業員の給与や通勤費の額などによって異なりますが、一般的に、会社・従業員が月々負担する保険料率は、それぞれ従業員の給料の約15%と言われます。
例:
月収25万円の従業員を雇用した場合(通勤費込み)
25万円×15%=概算37,500円
つまり、25万円の従業員を雇用した場合のコストは、
250,000円+37,500円= 287,500円となりますので、従業員給与と社会保険料を見込み、採用計画を練った方がベストです。
ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

2018.07.08

無期転換ル-ルの例外について

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所
代表の 社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

本日は、改正の関東地区で、まさに、猛暑の予感です。
最近、気候の変動が激しいので体調管理には気を付けようと思います。

さて、本題です。


【無期転換ル-ルとは?】

2013年4月1日以降に開始した有期労働契約を対象に、通算5年を超えて有期労働契約が反復更新された場合、労働者には無期労働契約を申し込む権利が発生します(労働契約法18条)。 

【無期転換ル-ルの例外】

無期転換ル-ルには、例外があります。それは、専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法に該当する場合です。以下の要件がすべて満たす場合は、無期転換ル-ルが発生しません。 
1.適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主に雇用されていること 
2.有期労働契約を締結した事業主から支払われると確実に見込まれる賃金が年間1,075万円以上であること
3.医師、弁護士、公認会計士、特許発明の発明者、5年以上の実務経験を有する建築士やシステムエンジニアなど、高度な専門的知識などを有していること 
4.5年を超える高度な専門的知識を必要とするプロジェクトに従事すること 
上記条件をすべて満たした有期社員が9年のプロジェクトに従事した場合、プロジェクトが完了するまでの9年間は無期転換申込権が発生しないことになります。 
ここで、注意すべき点は、無期転換申込権が発生しない期間の上限は“最長10年間となります。 
例えば、プロジェクトが10年を超えて15年の場合は、15年に満たない期間の途中であっても10年が経過した時点で無期転換申込権が発生することになります。
この【無期転換ル-ルの例外】のポイントは、雇用してからの通算契約期間となります。
高度専門職でプロジェクトに従事している期間は、そのプロジェクトが完了するまで無期転換申込権が発生しません。しかし、プロジェクト開始日から完了日までの期間が最初の有期労働契約からの通算契約期間を超えない場合に限られます。 
ただし、特例の要件が満たされなくなると勿論、無期転換申込権が発生します。例えば、プロジェクトに従事しなくなった場合 、年収要件(1,075万円)を満たさなくなった場合、都道府県労働局長による計画の認定が取り消された場合 などです。
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給与計算、就業規則、社会保険加入、人事評価制度の設定などは、当事務所へお任せください。

2018.07.04

契約社員と正社員の手当の支給に関する判例と今後の人事制度

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の 社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

昨日までは、真夏の陽気ですが、今日から天気が下り坂ですね。
梅雨明けが早すぎて、水不足が懸念される中、恵みの雨でしょうか。

さて【本題】です。

運送大手ハマキョウレックス事件では、契約社員と正社員に支給する手当の格差が違法とされ、損害賠償が命じられる判決が最高裁で出されました。同時期に争われた神奈川県の運送会社・長澤運輸事件では、定年後再雇用されたドライバーが会社を相手取り「定年により給与が下がるのは違法」と訴え、高裁差し戻しの判決となりました。「同一労働同一賃金」の動きがある中、非正規社員への給与(賃金)制度や人事制度については、今後ますます真剣に取り組む必要があります。

今回の判例を踏まえ、60歳で定年を迎え、継続雇用制度を活用され65歳迄勤務されるケ-スが多くいらっしゃいますが、これまでは「正社員と契約社員では賃金制度や福利厚生に格差があって当然」、または「定年後再雇用された場合、当然賃金などの労働条件は下がる」という考え方が常識と考えられている部分がありました。しかし、今後はその取り扱いの差について必ずしも「常識」「当たり前」とはみなされなくなってきそうです。

労働契約法20条では、下記のように定められています。
有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない

今後の対応方法としましては、人事制度の中で、完全な【役割給】を設け、契約社員・正社員問わず、【役割給】に応じて、評価制度や賃金制度を設けるべきではないでしょうか?
【役割給】+【責任給】の組み合わせがより明確となります。
例えば、60歳の定年まで、【役割給】+【責任給】で勤務されていた方を、60歳以降の継続雇用制度で、60歳定年退職時給与の60%とされるような仕組を通用せず、その方の【責任給】を外され、【役割給】の内容で、継続雇用制度の給与を決定する方法などいかがでしょうか?

【役割給】を導入される場合も、明確な業務の内容を区分されることが必要かと考えます。

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2018.06.27

社会保険算定基礎届のご案内と調査について

 東京・渋谷のアリスト社労士行政所事務所の
代表の社会保険労務士・行政書士 郡山博之です。

先週より、クライアントさんより、下記の封筒や封筒の中の総括表等がPDFにて送られてきています。

いよいよ、社会保険労務士事務所の本年度、第二の繁忙期です。
算定基礎届とは、健康保険及び厚生年金保険の被保険者及び70歳以上被用者の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないように、毎年7月1日現在で使用している全ての被保険者及び70歳以上被用者に4~6月に支払った賃金を、事業主の方から「算定基礎届」によって届出をし、毎年1回標準報酬月額を決定します。これを【定時決定】といいます。「算定基礎届」により決定された標準報酬月額は、原則1年間(9月から翌年8月まで)の各月に適用され、保険料や将来受け取る年金額等の計算の基礎となります。

さて、この封筒に以下の封書が同封されていることがあります。
「年金事務所の調査依頼です」

この調査依頼は、必ず年金事務所に出向かなければなりません。
一般的には、社会保険に事業所として初めて加入してから4年以内に依頼が来ます。もっともこの、定時の年金事務所の調査は、4年に1度は必ずあるものと理解された方がいいでしょう。
ポイントは、社会保険未加入の従業員について特に確認されます。
例えば、
アルバイト・パートタイマーで通常の正社員の月の所定労働時間が4分の3以上2か月連続で達しているにもかかわらず社会保険に未加入でないか?
正社員で雇用しているにも係らず、勝手な解釈で、試用期間6カ月と定め、その6か月間社会保険未加入でないと?
などです。

しっかり、法令通り対応されている事業主さんであれば恐れる必要はございません。
万が一、上記の「?」の問題がある場合は、遡及して加入指示がありますので、ご注意ください。

必要書類は、
①労働者名簿②出勤簿③賃金台帳④社会保険の各種届出に係る決定通知書綴り⑤源泉所得税領収証、源泉徴収簿⑥代表社印鑑とありますが、
③賃金台帳に勤怠項目がありましたら、②の出勤簿は不要となります。
また、必ず⑤の源泉所得税の領収書及び⑤の本年の算定基礎届や7月月変届の書類は必要となります。

ここまで当事務所のブログを読んでいただきありがとうございました。

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2018.06.23

60歳到達以降の継続雇用制度の雇用保険・社会保険

 東京・渋谷のアリスト社労士行政書士事務所の
代表の社会保険労務士・行政書士の郡山博之です。

いいいよ梅雨本番。どんよりした天気が多くなりましたね。
また、6月も残すは、1週間となり、労働保険年度更新がやっと落ち着きましたが、先週からクライアント様より、社会保険(健康保険・雇用保険)の算定基礎届の書類が届いており、第二の繁忙期の社会保険算定基礎届へ突入です。

さて、本題です。
60歳定年後の継続雇用制度を導入されている当事務所のクライアント様からのご質問事例です。
「継続雇用制度」を導入された場合、
・これまでとの労働時間と同様に勤務する。
・週3日ほどで時間を短縮勤務する。
など、様々な勤務形態を導入されており、勤務形態ごとの雇用保険・厚生年金・健康保険の加入方法の説明事例です。

雇用保険

雇用保険につきましては、1週間に20時間以上勤務される場合、雇用保険に加入しなければなりません。つまり、1週間に20時間未満勤務される場合は、雇用保険の加入は不要となります。
しかし、「高年齢雇用継続給付金」を受給される場合は、あくまでも、60歳以降も雇用保険の被保険者でなくてはなりません。

厚生年金

厚生年金は、【1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上】の場合は、厚生年金に加入しなければなりません。逆に4分の3未満は、加入義務はありません。しかし、例外としまして
常時雇用者の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満であっても、下記の5要件を全て満たす方は、被保険者になります。
1.週の所定労働時間が20時間以上あること
2.雇用期間が1年以上見込まれること
3.賃金の月額が8.8万円以上であること
4.学生でないこと
5.常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

つまり、継続雇用制度へ雇用が切り替わった後、上記要件に外れる場合は、厚生年金に加入する必要がなくなります。勿論、国民年金の加入義務は、60歳となっていますので、年金に関する保険料は、原則発生しません。


※厚生年金は、万が一、70歳以降も継続雇用されたとしても、70歳以降は、加入することができません。

健康保険

健康保険も「厚生年金の要件」と同一となりますが、加入方法は異なります。
1.「厚生年金の要件」を満たす場合
これまでの通り、健康保険の被保険者となります。
2.「厚生年金の要件」を満たさない場合
(1)国民健康保険へ加入
(2)これまでの健康保険に任意継続で加入(2年間のみ)
と2つの方法があります。以下がポイントになります。
(1)国民健康保険加入の場合は、前年の所得金額で保険料が決定されるため、60歳到達前の所得金額が高い場合、月々の保険料が割高となり、継続雇用制度後の所得が大幅に下がった場合、保険料負担が大変なことになる場合があります。
(2)これまでの健康保険に任意加入される場合、保険料には上限があり、60歳前の標準報酬月額が28万円を超える場合は28万円の標準報酬月額により計算した保険料になります。ただし、また、在職中は会社とご本人で保険料を半分ずつ負担することとなっていましたが、退職後(資格喪失後)はご本人が全額負担することとなります。なお、保険料は、原則2年間変わりません。

上記は、個人ごとに状況が異なりますので、(1)国民健康保険へ加入 (2)これまでの健康保険に任意継続で加入の選択は、慎重にご判断されることが必要です。

※健康保険制度は、万が一、70歳以降も継続雇用されたとしても、75歳まで加入できます。75歳以降は、後期高齢者医療制度になります。

ここまで、当事務所のブログを読んでいただきありがとうございます。

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